北アメリカ星雲付近
4月14日(水)
 星の村天文台で撮影してきた写真の1枚です。画像処理が終わりましたので、アップします。いじり始めるときりがないので、やめてしまいましたが、後日差し替えるかも知れません。(アップしたのちに、再処理して差し替えました)。

 北アメリカ星雲は、はくちょう座の1等星デネブのすぐ近くにあります。東の空から上ってくる、このあたりの天の川は、光害もなく見事なものでした。カメラボディーの液晶モニターに映し出された、それぞれの画像は美しく、もっと良い作品に仕上がるだろうと思っていましたので、画像処理のプロセスに問題があるように思います。ダーク補正、フラット補正用に使用してきたソフトウエアが、このカメラに対応していないために、これまでとは異なるプロセスで処理しました。まだ慣れていません。

 他にも何カットか撮影してあるのですが、それらはすべて途中経過のものです。今後同じ領域を撮影して、さらに露出を稼ぐためのものです。来年に持ち越すようになるかも知れません。

写真のデータ
北アメリカ星雲付近
2021年4月11日02時14分から03時12分 総露出時間52分 撮影地 星の村天文台(福島県田村市)
EOS 1DX HKIR APO SONNAR 135mm f2.0 絞りF2.8 ISO3200 60sec×52フレームコンポジット、ダーク補正、フラット補正
マークXポータブル赤道儀改造機にて追尾
ネモフィラの丘(国営ひたち海浜公園 茨城県ひたちなか市)
4月12日(月)
 昨日までの天体写真撮影で、体のほうは疲れていましたが、国営ひたち海浜公園のネモフィラが見頃になっているので、午後から撮影に出かけました。昨日の天体写真撮影の帰りに公園のそばを通過しました。日曜日だったため、公園内の駐車場はおびただしいほどの車の数でした。周辺道路も渋滞しており、帰りはそれに巻き込まれないようにルートを選んで滞在先に戻ってきました。

 ネモフィラが満開になるまでには、まだ少し時間がかかりそうな印象を受けました。可能であればもう一度撮影に行きたいのですが、どうなるかはわかりません。今日は平日であり、しかも午後から出かけたため、入園者は、おそらくこの時期としては少ないほうなのでしょう。空に溶け込むように、丘一面に咲き誇る鮮やかな青色のネモフィラに魅了されました。

写真のデータ
ネモフィラの丘 2021年4月12日午後3時頃撮影 国営ひたち海浜公園 みはらしの丘
EOS 1Ds MarkⅢ EF24-70mmf2.8LⅡ USM F10 1/125sec ISO100
天体写真撮影(星の村天文台 福島県田村市 4月10日から11日)
4月12日(月)
 星の村天文台での天体写真撮影は、昨年の8月19日(水)から20日(木)に行って以来、約10か月ぶりです。始めは群馬県か栃木県に行くことを計画していましたが、天気が不安定で雷などが発生するリスクが高かったため、その方面よりは比較的天気が安定していそうな福島県を選びました。4月10日(土)の夜から11日(日)の明け方にかけて撮影を行いました。

 滞在中のひたちなか市からの距離は約140キロです。途中でガソリンを給油し、コンビニで夕食を調達するなどして、のんびりと車を走らせましたが、それでも2時間30分あれば現場に到着します。この程度の距離であれば、車を運転するのもまったく苦になりません。新型コロナウイルスの感染防止対策のため、ガソリンスタンドとコンビ、それに高速道路のサービスエリア以外、どこにも立ち寄りませんでした。

 天文台施設の敷地をお借りするので、現場に到着すると台長・副台長にご挨拶をしました。台長とはすでに30年以上の交流がありますが、副台長とは初対面でした。施設の近況などを説明していただき、こちらの状況などもお伝えしました。

 日が暮れる前に、機材を組み立てました。組み立てやセッティングが終わると、夕食を食べ、すぐに撮影に入りました。TOA150B屈折望遠鏡を持って行きましたが、鏡筒が長く、赤道儀のクランプには手が届きません。ターゲットを導入して、撮影に入るまでには、かなりの時間を必要とし、効率が良くありません。見かねた教え子のひとり(日付が変わる頃に合流)が、改造をしてくれることになり、撮影が終わると、赤道儀ヘッドの部分を預けました。もともとこの赤道儀自体、その本人の所有物を、私共が引退するまでという条件付きで借りて使っているものです。

 撮影した写真は、近日中に画像処理をして、アップできる写真は、アップしたいと思っています。夕方から明け方まで快晴の良い天気でした。東の山の上に上ってきた天の川も見事なものでした。

 薄明が始まるまで撮影を継続したかったのですが、教え子たちから、三春の滝桜を見に行きましょうと誘われたので、3時過ぎには機材の撤収の準備をしました。終了すると、その足で三春に向かいました。田村郡三春町にある、樹齢1000年を超える紅枝垂れ桜で、日本三大巨桜として知られています。満開の桜は見事なものでした。

 観光客が多くならないうちに、見学を終わり、そのまま帰路につきました。天気も安定しており、行ってよかったと思いました。桜のことは頭にありませんでしたが、滝桜を含め、三春町のたくさんの見事な桜を、帰りの車の中からも見ることができて幸運でした。

風景画27作目(津和野の夏)
4月7日(水)
 津和野を訪れたのは2014年8月12日(火)のことでした。移動式プラネタリウムの仕事で、島根県の公共施設からオファーをいただいた折に立ち寄りました。中国自動車道の六日市インターチェンジでおりて、高津川沿いに国道187号線を北上すると津和野に入ります。島根県の西南部に位置し、山間の盆地に広がる町並みは「山陰の小京都」とも呼ばれています。森鴎外の出生地であり、明治維新前の城下町の風情を今にとどめています。特に殿町のお堀のあたりは、雰囲気があり、夏に訪れるのにはぴったりだと思った次第です。

 その日は、蒸し暑い日でしたが、木陰は涼しくとてもさわやかな印象を受けました。その時に感じた印象を20号のキャンバスに落とし込みました。これまでに描いた風景画としては、最も大きなサイズです。しかし、毎日のように取り組んだので完成までは、2か月と少しでした。夏の暑さと、すがすがしさを感じていただけるような絵になっていればよいのですが・・・。

 風景画を描きながら、訪れた当時のことや、仕事で行ったたくさんの地方都市のことを思い出していました。今となっては夢のような出来事になってしまいました。
訃報(河原郁夫氏 3月21日)
3月25日(木
 天文関係の情報が満載のアストロアーツのホームページで知りました。ショックでした。私共にとっては、プラネタリウム解説者としての大先輩です。そして、解説者としてどうあるべきか、指導していただいた師でもあります。

 天文博物館五島プラネタリウムの創設期からのメンバーであり、後に神奈川県立青少年センターに勤務され、プラネタリウムの仕事に携わりました。かわさき宙と緑の科学館でも投影を行われていました。先生に最後にお会いしたのは、同館が改修工事の最中に、仮設ドームにメガスターゼロ投影機を設営して投影されていた時です。私共が所有する投影機と同型の機械を使用してどのような投影をされるのか、楽しみにしていました。

 この「星雑記」でも、以前に先生のことを話題にした(2017年11月2日)ことがありましたが、その時の文章を以下にそのまま掲載します。


 平成29(2017)年(平成29年)10月26日(木)の午後に、神奈川県立図書館に行きました。このホームページのトップページで告知している通り、同館で平成30年1月26日(金)に、横浜市立大学エクステンション講座を実施するためです。かながわ大学生涯学習推進協議会との共同公開講座で、同館が会場となっています。大学の担当者の方と、図書館の入り口で待ち合わせたのち、図書館の担当者の方々と当日に向けての打ち合わせを行いました。

 待ち合わせの時に、隣接する青少年センターの前を通過しました。ガラス越しにレストランが見えていました。「・・・ああ、まだあったのか・・・」。今から約40年前の出来事です。本来は、このホームページの「星雑記」(エッセイ集)に記述すべき話ですが、以下に記します。

 当時私共は、水戸市でプラネタリウムの仕事をしていました。プラネタリウム解説者として3年ほどが経過していました。当時は、1県に1施設くらいしか、プラネタリウムは存在しませんでした。解説者の数は、数えるほどであり、業界の総会に3年も顔を出していると、全国の解説者のほぼ全員と顔見知りになります。当時のハードウエアは、今と比べるとシンプルでした。仕事もある程度のことが分かってきた頃でしたが、そもそも取り組んでいる方の数が少ない職業であったため、このまま続けてよいものかどうか、将来に不安を感じていました。悩んだ末に、ある大先輩の解説者に連絡を取りました。私共が解説者として手本にしている方でした。「お伺いしたいことがあるので、会っていただけませんか・・」。電話でアポを取りました。

 その日、水戸から渋谷に出ました。午前中に天文博物館五島プラネタリウムで投影を見学しました。渋谷駅で、電車の時刻表を見ていた時でした。後ろから声をかけられました。しかも英語で。聞けばその青年は、ニュージーランドから今朝日本に到着したばかりでした。渋谷のある場所に行きたいのだが、道がわからないので教えてほしいとのことでした。一時期、神田で暮らしていましたので、都内の土地勘はありましたが、その場所は知りませんでした。青年は、藁にもすがる思いで、私共に声をかけた様子でしたので、考えた挙句、タクシーで現地まで連れていくことにしました。先生には、お会いする日は伝えてありましたが、面会する時間の約束まではしていませんでした。

 急いで渋谷駅まで戻り、桜木町まで行きました。先生は、館のレストランに案内してくださいました。「もっと早く来てくれれば、一緒に食事でもするつもりだったのに・・・」。申し訳ない気持ちでいっぱいになりました。近況をお話ししたのち、本題に入りました。「今日は、お尋ねしたいことがあります・・・。先生は長年プラネタリウムの仕事に携わってこられましたが、この仕事に就いたことを後悔したことはありませんか」。答えは意外なものでした。一瞬躊躇して考え込むだのだろうと想像していたからです。間髪を入れずに「ありません」。という答えでした。私の心の中で、わだかまりが解けていくようでした。「・・・これだけ長いこと、プラネタリウムの仕事をされてきた方が、質問に腕を組んで考えることなく即答するということは、この仕事を続けていていいんだな・・・」。私共のその時の答えを聞いた感想です。

 この時以来、プラネタリウムの仕事を続けることに迷いはありませんでした。以来、今日までこの仕事に就いたことを後悔したことはありません。もちろん、あそこの分かれ道まで戻って、別の道を歩んでいたら・・・と思うことは時々あります。とはいいながら、その一方で自らにはこの仕事しかなかっただろうと思うことも事実です。

 その後、横浜に出てきてから、その先生とは、折に触れてお会いするようになりましたが、最近はすっかりご無沙汰しています。レストランを見て、あの時の記憶が鮮明によみがえってきました。先生に、プラネタリウム解説のイロハを伝授していただいたわけではありませんが、私共は、師匠と思っています。私共が宮崎で仕事をしていた時にも、様子を見に来てくださったことがありました。

 いまだに現役のプラネタリウム解説者として、現場に立たれています。あっぱれとしか言いようがありません。それに比べたら、私共は、まだまだ「ひよっこ」です。足元にも及びません。

 先生は、プラネタリウムの仕事を約65年間も続けられたそうです。背中を追いかける方が突然いなくなってしまったようで、これからどうしたものかと悩んでいます。先生を目標にしてきましたが、さすがに65年はちょっと・・・と思っています。コロナ禍の現在、プラネタリウムの投影をしなくなってから1年が経過しました。この先も不透明です。引退も視野に入れていると言ったら先生に怒られそうな気がします。

 年賀状のやり取りがここ数年途絶えてしまったので、気になってはいました。いつも優しそうな笑顔で見守ってくださる姿が忘れられません・・・。謹んでお悔やみを申し上げます。
天体写真撮影(M101 3月15日から18日 ひたちなか市)
3月19日(金
 このところの天気は周期的に良くなったり悪くなったりしています。そんな中で天気の良い日を見つけては天体写真の撮影を行っていました。撮影から画像処理に至るまでのプロセスを、試行錯誤しながらとなっために、通常よりもだいぶ時間を費やしてしまいました。

 撮影とした対象は、おおぐま座にある渦巻銀河M101です。その姿から回転花火銀河とも呼ばれています。面積が比較的大きいので、冷却CMOSカメラでは見映えのする被写体となります。

 冷却CMOSカメラのセンサーサイズは、さほどの大きさではないことと、光害の影響を受けるため、天体望遠鏡のファインダーでは、微恒星の存在がよくわかりません。そのため天体の導入にはかなり時間がかかります。また、撮影自体もLRGBの各チャンネルごとに画像を取得していかなくてはならないために、時間と労力の両方が必要となります。

 毎回のように記述しますが、いったい何のために、夜中にこのようなことをやっているのだろうか・・・と思うほどです。プラネタリウム解説者としても引退が近いために、このような画像を自分で確保する意味も薄れてきました。しかし、最近になってようやく、ひとつの答えにたどり着こうとしています。これは、もうひとつの取り組みである、風景画の制作についても当てはまるように思っています。

 今回の画像を得るまでには、画像処理も試行錯誤を繰り返しましたが、何とかみられる画像になったと思っています。今回経験した、さまざまなトラブルは、必ず今後の役に立つことでしょう。ネット上には、冷却CMOSカメラを使用しての、撮影から画像処理に至る詳細なテクニックについての情報を見つけることはできませんでしたので、今後は、海外の情報も検索してみたいと考えています。

 高校生の頃に、学校の図書館で、パロマー山天文台で撮影された天体写真集を見て感激し、これが天文の世界に入るきっかけとなりました。まさに今回アップした画像のように、銀河の渦巻の美しさに息をのみました。それから50年以上が経過した今、撮影機材などのハードウエア、画像処理のためのソフトウエアも進歩し、私たちでも、その当時天文台で撮影されていたような写真が撮影できるようになりました。進歩の恩恵を受けることができることは、大変ありがたいことだと思います。銀河の撮影シーズンは、まだ続きますので、今後も別の天体をねらってみたいと思っています。

写真のデータ
M101
撮影日 2021年3月15日23時44分から16日02時39分 3月17日23時34分から23時52分 18日00時26分から02時32分
L画像 360秒×29フレーム 240秒×11フレーム
R・G・B画像 各360秒×4フレーム 総露出時間 4時間50分
機材 TOA150B フラットナ―使用 焦点距離1100mm F7.3 ASI294MM Pro
ダーク補正、周辺部をトリミング ひたちなか市

天体写真撮影(マルカリアンの銀河鎖 3月11日および3月14日 ひたちなか市)
3月17日(水
 白黒写真のように見えますが、これでもカラー写真です。下で記述した白亜紀の岩礁群に上る天の川の写真を撮影するのと同時進行で、滞在先の庭先にセットした機材で、このターゲットを撮影していました。その日だけでは露出不足でしたので、次に天気のよかった3月14日(日)にも追加で撮影しました。

 マルカリアンの銀河鎖は、春の星座のおとめ座にあります。すなわち今が見頃ですが、空の暗いところで、望遠鏡を使用すれば、その一部を眼視で確認することができるでしょう。アルメニアの天文学者B・E・マルカリアンにちなんで名づけられました。おとめ座銀河団の一部を構成する、この銀河集団の共通する固有運動を発見した人です。弧線を描くように並んだ銀河の群れが見事ですね。

 光害のあるひたちなか市での撮影では、銀河の周辺部の淡い光が光害の中に埋もれてしまいますので、抽出するのにはかなり神経を使いますが、光害カットフィルターなどを使用して、何とか見ることができる画像に仕上げました。

 色彩を全く感じることができません。色々試行錯誤しましたが、これが限界でした。今後の課題とします。光害のない場所で撮影することに比べて、ハンディがありますが、庭先で撮影できるメリットは大きいので、今後もほかの銀河をねらってみたいと考えています。


写真のデータ
マルカリアンの銀河鎖
撮影日 2021年3月11日00時51分から03時58分 70秒×57フレーム 60秒×87フレーム 合計露出時間 2時間33分 ISO1600
      2021年3月14日23時03分から15日03時29分 130秒×68フレーム 露出時間 2時間27分 ISO3200 ASTRO LPR Type2フィルター
機材 TOA150B レデューサ使用 焦点距離775mm F5.2 EOS6DHKIR 総露出時間5時間00分
ダーク補正、フラット補正、ノイズ除去、周辺部をトリミング ひたちなか市
天体写真撮影(白亜紀の岩礁群より天の川 3月11日 ひたちなか市)
3月13日(土
 前日(3月10日水曜日)朝からの良い天気は、翌日の夕方まで続いていました。月も新月に近かったので、以前から撮影を考えていた岩礁群での撮影を行うことにしました。教え子たちの何人かを誘う予定でいたのですが、新型コロナウイルス感染拡大が高止まりの状況下では、それもリスクがあると考え単独での撮影としました。

 前日の夜から、滞在先の庭先に望遠鏡をセットし、春の銀河をねらっていました。光害の影響と、望遠鏡のファインダーが地面に近く覗くのが大変です。対象とする天体の導入にかなりの時間を費やしてしまいました。撮影を開始したのち、30分ほど仮眠をとり、海岸に足を運びました。車に機材を積んでいくのも面倒なので、リュックにポータブル赤道儀(といっても機材の総重量は20キロ近くになります)を入れて、海岸まで運びました。

 日の出や月の出を撮影する、いつもの場所に到着すると、機材をセットして撮影を始めました。明け方は空気も澄んでいます。南側には大洗・鉾田方面の光があり、北側には常陸那珂火力発電所や、
常陸那珂港の光があり、太平洋を望む東側を除けば、光害に囲まれています。それでも、南のさそり座から、北のカシオペヤ座まで、天の川が水平線上にアーチ状にかかる姿は雄大でした。磯におりて、ひとりで明け方の夏の星空を見るのも悪くないなと思った次第です。

 庭先にセットして撮影した画像は、露出の途中で終了したため、続きは次の天気の良いときに撮影する計画です。今回は、天の川の写真のみアップします。光害のある場所での撮影であるため、天の川のクオリティーはかなり落ちますが、星景写真としてはこれでも成立すると思っています。次は、大洗にある「神磯の鳥居」を前景にした天の川の写真を考えています。

写真のデータ 白亜紀の岩礁群より天の川
2021年3月11日3時19分から3時39分 EOS1Ds Mark3 16-35mm f2.8L2 USM 20mm F4.0 ISO1000
固定撮影 30sec×15フレーム 星空の追尾撮影 30sec×19フレーム 総露出時間17分 ひたちなか市
平磯太陽観測センターのいま(茨城県ひたちなか市 3月8日)
3月8日(月
 ひたちなか市の滞在先から、徒歩で南に500メートルほど行ったところに、情報通信研究機構平磯太陽観測センターがありました。1915年に開設されたそうですから、100年の歴史を誇ります。電離層や太陽黒点、地磁気などの観測を行っていたそうです。老朽化や研究拠点の集約が進み無人化されて、2016年に観測施設が山川電波観測施設(鹿児島県)に移され、その年の暮れに閉鎖となりました。

 この施設から少し南に行ったところに、ひたちなか市立平磯中学校があります。私共はこの中学校を卒業しました。前述の施設からも、中学校の校舎からも太平洋が一望できます。こどもの頃から、あの高台の林にある、いくつかのパラボラはいったに何をするものなのだろうかと、不思議に思っていました。中学校の先生から、あの施設の敷地には立ち入ってはいけないと言われていました。しかし、家に帰るときに、ショートカットして敷地を通ると、時間短縮になるので、ときどき通過していました。今なら、それがどういう意味だったのかよくわかります。研究者の皆さまごめんなさい・・・。

 科学館に勤務していた頃、この施設の研究者に横浜までお越しいただき、講演をしていただいたことがありました。休憩の合間に世間話をしていると・・・海が近いのだが、地元の人でもない限り、何をどのようにして楽しんでよいのかよくわからない・・・。とおっしゃっていました。その通りだと思いました。

 こどもの頃から、海辺に育つと、磯にある大きな岩場のひとつひとつまでよく覚えています。そしてそれらは、約60年が経過したいま、東日本大震災の時の地盤沈下と、荒波に削られたせいで、だいぶ小さくなったように感じています。磯でどのような楽しみ方をすればよいかは、こどもの頃から慣れ親しんでいないと、わからなくて当然です。

 私共も、プラネタリウムの仕事にかかわるようになってから、太陽を撮影するようになりました。身近なところにこんな立派な施設があるのなら、一度見学させてもらえばよかったと後悔しているところです。

 滞在先では、犬を散歩に連れ出すことがよくあります。その時の散歩コースの中でこの施設のそばを通過します。太平洋が一望できることは、昔と何ら変わりませんが、すでに建物もシンボルであったパラボラもありません。寂しい限りです。ここを通るたびに中学生の頃を思い出します。

 なお、施設に隣接した西側には、近隣の3つの小学校、2つの中学校を統合し、この4月に開校する、ひたちなか市立美乃浜学園が、仕上げの段階に入っています。下の写真は、観測施設のあった場所です。今はご覧のように何もありません。
天体写真撮影(M65 M66 NGC3628 2021年2月16日から2月20日 ひたちなか市)
2月21日(金
 冷却CMOSカメラを使用して銀河の撮影を行ってみました。太陽面撮影を主な目的としていますが、それだけではもったいないので、ディープ・スカイ・オブジェクトにも撮影対象を広げるものです。

 撮影から画像処理まで行ってみた感想ですが・・・恐ろしく手間暇がかかり、神経を使うものだなというのが率直な印象です。ひたちなか市の夜空は、このところコントラストが良く安定していますので、春の銀河をねらうにはちょうど良いタイミングでした。デジタル一眼レフカメラと異なり、撮影から、画像処理までが多くのプロセスを初めて体験するものです。わからないことだらけでしたが、教え子のひとりからたくさんのアドバイスをもらいました。その関係で、比較的スムーズに(といっても初めてだったので、撮影には手間取りました)撮影ができたほうだと思います。

 教え子の成長ぶりには、目を見張るものがありました。頼もしく思うと同時にうれしくなりました。そして・・・とうとう教え子たちに面倒を見てもらう年齢になってしまったのだなとも思いました。彼はいずれ、この分野では第一人者になっていくことでしょう。期待しています。

 夜空は5等星がやっと見える程度です。それでも明け方近くになると光害が少し少なくなるようです。対象とした天体は、しし座の後ろ足の付け根のあたりにあります。空の暗いところに行けば、12.5センチの望遠鏡で眼視で認めることができますが、ひたちなか市のここでは、存在すらわかりませんでした。ファインダーでまわりの星を頼りに導入し、パソコンのモニター上で確認したのち、構図を調整します。

 このカメラはモノクロカメラです。LRGBの4枚のフィルターを使用して、画像処理の時点でカラー合成します。デジタル一眼レフに比べるとカメラはコンパクトで軽量です。シャッターブレもありません。このため、赤道儀による天体の追尾エラーもほとんど発生しません。これは、赤道儀自体の性能も一役買っていると思われます。

 4枚のフィルターを差し替えながらの撮影となります。本来はフィルターホイールを使えばよいのですが、今回撮影に使用した機材では、それを挿入すると、接眼部のさらに内側にピントが来るようでした。そこでカメラのノーズピースに、直接各フィルターを撮影のたびにねじ込むことになります。カメラを一度、接眼部から外さなくてはなりません。そのたびに構図が変わるので、撮影が終わった画像と、周辺の星の位置を比較し、構図を追い込んでいきます。時間のかかる作業でした。

 画像処理も、これまでとは少し異なるプロセスとなりました。試行錯誤しながら、何とか合成までこぎつけたのが下の画像です。RGBの各チャンネルの露出に時間をかけすぎました。星の色が飽和してしまったのはそれが原因でしょう。銀河の淡い色を出すための措置でしたが、次から露出を切り詰めたいと思います。

 前述したとおり、膨大な時間と労力を必要としました。デジタル一眼レフカメラで撮影したほうが簡単でしょう。ネット上の画像を見る限りさほど差がないようにも感じられます。また、検索でたくさんの画像が表示される状況を見ると、果たして自らが撮影する意義とは何なのか、いつも考えてしまいます。・・・同じ時間を費やすのなら、自分にしか描けない風景画に取り組んでいたほうが良いのではないか・・・。いつまでも結論が出ないままですが、ノウハウを充分に得られるようになるまでは継続する予定です。
写真のデータ
M65 M66 NGC3628
日時 2021年2月16日から2月20日
場所 ひたちなか市
機材 BORG125ED F4 f=500mm UIBAR2 フィルター使用
カメラ ASI294MM_Pro LRGB合成処理
総露出時間 6時間30分

L画像 2月16日23時10分から2月17日1時08分まで 露出 120秒 60枚 合計120分
R画像 2月19日23時16分から2月20日0時40分まで 露出 180秒 30枚 合計90分
G画像 2月19日1時19分から2時46分まで 露出 180秒 30枚 合計90分
B画像 2月20日1時29分から2時56分まで 露出 180秒 30枚 合計90分
過去に撮影した画像の修正
2月12日(金
 ノーマルカメラで撮影したオリオン星雲の画像処理の結果を見て、過去に撮影した同天体の画像処理を再度行いました。下の写真が私共のホームページのギャラリーに掲載していた写真(あとで上の写真と差し替えますが、比較のためにアップしました)で、上の写真が、今回画像処理をやりなおしたものです。画像のデータは同じもので、下のとおりです。

 画像の粗さも気になっていたので、それも調整しました。色調整の方法さえマスターしてしまえば、ある程度までは色はどうにでもなります。欲を言えば、もう少し滑らかな画像にしたかったのですが、それは今後の課題とします。

 使用した対物レンズの明るさの違いはありますが、ノーマルカメラで撮影したものよりも、オリオン星雲を取り巻く淡い星雲の抽出が、赤外カットフィルターを除去した改造機のほうが優れているのは明らかでしょう。

 これまで、発色が気に入らないと考えていましたが、そうではなく情報としてはちゃんと入っていたのでしょう。改造機のほうは、画像の色が赤に偏る傾向が強く出るので、それをどのようなプロセスでノーマルカメラの色に近づけるかが難しいのだと思います。ノーマルカメラの色の美しさには一歩及びませんが、これからさらに工夫して画像処理のレベルを上げていきたいと思います。改造機は、今となっては時代遅れですが、できればこのまま続けて使用したいと考えています。

写真のデータ
2017年11月21日 2時58分から04時04分 および12月18日 23時14分から12月19日 01時16分 総露出時間1時間43分30秒
BORG125ED F4 500ミリ EOS5D MarkⅡ(赤外カットフィルター除去機) ISO1600
15sec×4フレーム 30sec×5フレーム 60sec×4フレーム 180sec×32フレーム コンポジット
ダーク補正、フラット補正、周辺部を多少トリミング
撮影地 朝霧アリーナ
天体写真撮影(2月10日から11日)
2月12日(金)
 2月10日(水)の夜から11日(木)の夜明け前にかけて天体写真の撮影を行いました。最近よくご一緒させていただく星仲間も一緒です。

 これまで撮影に使用していたEOS5D MarkⅡ(赤外カットフィルター除去機)の発色(画像処理の後の色をさしています。)が気に入らず、ノーマルカメラで撮影するとどのような発色になるのだろうと思い、テストしてみた次第です。ネット上の画像等から予測はできていたのですが、その推測通りの発色でした。

 M42(オリオン星雲)が被写体です。青い色の出方が、これまで赤外カットフィルター除去機で撮影したものとは、ずいぶん異なるな…というのが率直な印象でした。色を見るために、極度の画像処理はせず、色彩強調を多少かけた程度です。

 星雲を取り巻く、淡い星雲のあぶり出しをするには、まだまだ露出が足りないようです。このあたりが改造機とは異なるところでしょうか。

 この画像は、途中経過として、機会を見つけて撮影し、コンポジットの枚数をさらに増やしたいと考えています。2時間以上露出した割には、結果は物足りませんでした。これがノーマル機の実力なのでしょうか。

 今回は、撮影の途中でカメラのバッテリーがなくなってしまったので、予備のバッテリーに交換しようと思いましたが、持ってくるのを忘れてしまったようでしたので、それ以降の撮影をあきらめました。しかし、よく考えてみると、改造機も持って行ったので、それを使用して、春の銀河を撮影すればよかったと後悔しています。寒さで、思考力が低下していたように思います。

 フラット補正用にELシートを使用していますが、それも断線が原因で使用できませんでした。こちらは帰ってから修理し、昨夜のうちにフラットデータを撮影しました。

 反省点がたくさんありましたが、久しぶりに星空の下で一晩過ごすことができたので、よかったと思っています。


写真のデータ
M42(オリオン星雲)
2021年2月10日20時45分から11日0時20分
TOA150B ×0.7レデューサ 合成焦点距離770mm
EOS1Ds MarkⅢ ISO800
15sec×7frame 30sec×7frane
60sec×6frame 170sec×40frame
総露出時間2時間04分35秒
太陽面撮影の準備(ASI294MM Proのテスト)
2月6日(土)
 2月4日(木)に続き、再び太陽面の撮影テストを行いました。テストしながら、太陽面撮影の感覚を取り戻しています。忘れてしまったことも多く、ハード・ソフトウエアも随分様変わりしましたので、その使い勝手に慣れる意味もあります。

 2月4日の撮影では、ASI120MMというカメラを使用しました。これは惑星面を撮影するために使用していたものです。太陽面の撮影にはDMK41AU02ASというカメラを主力で使用していました。解像度は1280×960ピクセルです。1/2インチサイズのセンサーが使用されています。

 BORG125ED F6.4(焦点距離800mm)にこのカメラを取り付けて撮影すると、太陽面全体がおさまりきれません。太陽面を4分割して撮影し、画像処理の時点で合成していました(画面全体が白いので、ソフトウエアによるモザイク合成ができません。手作業での合成となります)。Hαでの太陽面も、カルシウムK線で見た太陽面も、2分割か4分割での撮影でした。

 分割で撮影するメリットはなにもありません。画像サイズが小さいためにこのような撮影方法を余儀なくされました。途中で雲が出ると撮影を中断せざるを得ません。撮影の途中で薄雲にさえぎられたりすると、動画のその部分だけに雲がかかってしまうので、全てをNGにするか、力業で画像処理をしていました。画像処理で太陽全面を合成するのは時間がかかる作業でした。

 TOA150BにDMK41とASI120MMのそれぞれを取り付け、撮影のテストを行い、ASI120MMで得た画像が下の2月4日のものです。焦点距離が長い(1100mm)ため、太陽面全体を撮影するには4分割でもたりませんでした。考えたあげく、ASI294MM Proを使用することにしました。これは冷却CMOSカメラです。本来はディープスカイ用で、銀河や星雲・星団の撮影に使用されるのでしょう。それを冷却しないで太陽面の撮影に使います。

 太陽面は無事に画面内に余裕でおさまりました。また、転送速度も問題ありませんでした。ただ、機材が大掛かりであるため、準備に1時間ほどかかってしまいました。慣れればもっと早くなるでしょう。ついでにカルシウムK線モジュールでの撮影もテストしておきました。Hαのほうは、ブロッキングフィルターの劣化のため、結果が良くありませんでしたが、一応テストだけはしておきました。

 白色とカルシウムK線の画像のみをアップします。テスト撮影の段階のため、太陽の赤道方向などを画面上で正しく合わせる作業は行っていませんし、減光プリズムを使用しているので、白色像は鏡像になっているはずです。本格的な撮影を開始するようになれば、これらはきちんと調整するつもりです。
 
 冷却CMOSカメラは、太陽面のほか、月や惑星、そして星雲・星団と、さまざまな天体に活用できそうです。今後、それらの天体の撮影にも取り組んでみたいと思っています。まずは、太陽面の撮影のために、撮影に使用するソフトウエアのパラメーターの最適化から始めるつもりです。

 写真は、上がTOA150Bに取り付けたASI294MM Pro(拡大撮影のテストの状態)で、右がBORG100ED(接眼部にカルシウムK線モジュール付)に取り付けたASI294MMProです。



写真のデータ 太陽面(白色像)
2021年2月6日11時27分 TOA150B ASI294MM Pro 減光プリズム+OD3.0+SCフィルター 15FPS×20sec
※太陽全面の写真であれば、TOA150Bを使用しなくてもBORG125EDで充分です。TOA150Bは、主に黒点の拡大撮影に使用することになるのではないでしょうか。
※太陽の熱による筒内の乱気流もかなりのものになるので、手早く撮影することが必要でしょう。

写真のデータ 太陽面(カルシウムK線)
2021年2月6日13時06分 BOAG100ED ASI294MM Pro Cakモジュール 15FPS×20sec
太陽面撮影の準備
2月4日(木)
 太陽面を最後に撮影したのがいつだったか、私共のホームページのギャラリーを調べてみました。2017年9月11日(月)が最後の撮影(部分日食等の撮影は除く)でした。太陽活動が低調になってきたことと、使用していたHα太陽望遠鏡のブロッキングフィルターが劣化してきたことが、そこで撮影をやめた原因です。

 あれから3年5か月が経過しました。2019年12月が第24期太陽活動の極小期だったとされています。現在はやや活動がみられるようになってきました。第25期の太陽活動のピークにむけて、そろそろ撮影の準備をしなくてはいけないと考えています。前述のブロッキングフィルターの新品はまだ入手していません。

 とりあえず、白色太陽像の撮影の準備だけはしておきたいと思い、今日の午前中に撮像のテストを行いました。この3年5か月の間、使用してきた機材に変化はありませんが、白色太陽像の撮影用に、新たにTOA150B(高橋製作所製)という15センチの屈折望遠鏡が加わりました。

 私共が若い頃、自らが15センチの屈折望遠鏡を所有することなど夢物語でした。ただ、その当時職場にあった20センチF12(焦点距離2400mm、五藤光学製)屈折望遠鏡を使用できたのはありがたいことだと思っていました。同架されていた8センチ屈折望遠鏡にはプロミネンス・アダプターも付属していました。その頃からプロミネンスを見ていました。

 そのTOA150Bに撮影装置を取り付け、ピントが出るかどうか、撮影用カメラの性能やキャプチャー用ソフトウエアの動作などをチェックしました。パソコンも現在は、ヒューレットパッカード社のHP Spectre X360という4K画面のノートパソコンに代わっています。モニターは光沢仕様ですが、太陽面の撮影のために、液晶保護シートを貼り、反射を押さえてありますので、画面はかなり見やすくなっています。

 太陽面の撮影には、その光と熱のために、一般的には対物レンズの口径を5センチ以下に絞ることが常識です。しかし、私共はTOA150Bの性能を最大限に発揮させるために、口径を口径を絞ることはしません。接眼部にハーシェルプリズムを取り付け、その光と熱を逃がします。ただし、この装置も口径12.5センチまでは、安全に使用できますが、それを超える場合は、取り扱いに注意しなくてはいけません。

 それらを実際にチェックすることと、光路長の長いハーシェルプリズムを使用して、カメラを取り付けてピントが出るのかどうか、画面が見やすいかどうか、キャプチャー用ソフトの使い勝手はどうか、露出等のカメラのセッティングはどのようなパラメーターが良いかどをチェックしました。結果は、特に問題ありませんでした。ただし、本来の接眼部では、ピントが出ないために、最短で取り付けるためのパーツを使用しています。

 今の時期は、気流が良くないので、本格的な撮影は春先になって気流が安定してからになると思います。架台に望遠鏡を載せるだけでも大変な作業となります。白色光、Hα線、カルシウムK線など、全ての撮影を終了するまでに、セッティングから始めると午前中いっぱい、画像処理も含めると、午後までかかりそうですが、イラスト制作の進行状況を見ながら、取り組んでいくつもりです。

 写真は、セッティングの様子と、テスト撮影して画像処理をした画像です。太陽の東西方向などは合わせていません。気流の状態も良くなかったので、粒状斑の写り具合も今ひとつでした。

写真のデータ
太陽面 2021年2月4日11時34分 TOA150B+ 減光プリズム+OD3.0+SCフィルター
ASI120MM 30fps×20sec Registax 6 Photoshop CS6で画像処理
手書きイラスト26作目(厳島神社大鳥居)
1月28日(木)
 前作が完成したのが昨年の12月24日(木)でした。1か月と少しで今回の作品を完成させました。これまでの倍近いスピードです。コロナ禍で外出しない日が多く、ほとんど部屋にこもっていたことも、完成までの期間が短かった要因のひとつでしょう。

 厳島神社を訪れたのは、2014年3月11日(火)のことでした。東日本大震災からちょうど3年が経過したときです。宮島に渡る船の中で、震災のあの日のことを思い出していました。まだ肌寒い日でしたが、天気が良くのんびりと見学することができました。外国人も含めて、たくさんの観光客が訪れていました。それから7年近くが経過した今、このような状況の中で、当時の風景を思い出しながらイラストを描くことになるとは、想像もしていませんでした。風景画に取り組みだしたのは、2014年の暮れ頃からです。すでに6年以上が経過しています。

 厳島神社の大鳥居は、山陽自動車道の宮島サービスエリアから、条件が良ければ、肉眼で見ることができます。私共は、最近視力が弱くなってきたため、認めることが困難となってしまいました。その大鳥居を間近からみた光景で表現してみました。15号キャンバスに描くこともすっかり慣れてきたので、スムーズに描けるようになりました。完成後に写真を撮影したのち額装しました。下の画像は縮小しているので、ディテールがつぶれていますが、かなり細かい部分まで描写したつもりです。次回作からは20号キャンバスに描く予定です。
額装
1月16日(土)
 昨年の間に、キャンバス地に描いた4点の風景画を、昨日、額装しました。額縁は画材店に依頼して取り寄せました。昨日お店のほうから入荷したとの連絡がありました。たまたまお店の近くにいたので、その足で額縁を引き取り、午後から4点の作品を額に収めました。

 キャンバスを額に入れるだけの作業なのですが、額が大きいので、4枚も入れるとなると、かなりの時間を要します。また神経も使います。額に入れて改めて眺めてみると、自らが描いたイラストでも、それなりに立派に見えます。文字通り、馬子にも衣装です。

 キャンバスや絵の具、筆類はさほどの値段ではないので、何も考えずに描いてきましたが、15号キャンバス用の額の値段を聞いてびっくりです。覚悟はしていましたが、まとまるとかなりの値段になります。また、サイズも大きく保管場所を確保するのが大変です。

 個展を開かない限り、額はなくてもよいのですが、保管しておくだけではもったいないので、いずれ個展を開催するつもりで考えています。しかし、それも費用がかかります・・・。

 これまで描いてきたイラストは、スペースイラストも含めて、すでに相当な点数になっています。兄弟・親戚・友人などにプレゼントしたものもありますが、大部分は手元に残っています。自らがこの世からいなくなったときに、これらの絵をどうするのだろうということを考えると、そろそろ手放してもよい時期に来ているのかも知れません。個展の開催時に、これらのイラストを売却してしまおうかとも思っています。


 額装したイラストは、額が入っていた箱の中に元通りにしまい、箱ごとの保管としました。額縁は5枚取り寄せました。あと1枚は現在制作中の絵のためのものです。時々、何のためにこのようなことに取り組んでいるのだろうかと疑問に思うこともあります。それは天体写真の撮影の時もそうです。今は、何も考えずにこれらの取り組みを継続するだけです。コロナ禍で仕事ができないあいだ、何もしないというわけにはいきません。写真は、額装作業中のものです。
天体写真1点(庭先 茨城県ひたちなか市 1月13日から14日)
1月15日(金)
 1月13日(水)の新月の日の夜から14日(木)の未明にかけて、再び天体写真撮影を行いました。

 今回は天体望遠鏡ではなく、望遠レンズです。1月11日(月)のところで記述した、ふたご座の同じ領域を300ミリ望遠レンズで、IC443(くらげ星雲)の南西に位置するNGC2174(モンキー星雲)も入れての構図としました。

 500ミリレンズでは、この構図は窮屈なので、300ミリレンズを使用しました。左の写真が、今回使用した機材です。セッティングが終わると、部屋に入り、目覚ましをセットし、制作中の風景画に取り組み、それが終わると寝てしまいました。

 午前1時30分頃、目覚ましの音で目が覚めました。寒くて外に出るのもつらかったのですが、赤道儀やヒーターの電源を落とし、オートガイダーのコントローラーをシャットダウンしたのち、フラットファイル用の撮影を行い、そのあとダークファイルを撮影して再び眠りにつきました。

 機材の上には、ビニールシートをかぶせ、翌日(すなわち今日)に架台だけ何重にもビニールシートで覆い、ほかのパーツは物置に、カメラと光学系は部屋に撤収しました。

 画像処理には毎回苦労させられますが、今回も試行錯誤しました。何度かやり直しの後に、下の画像を得ました。今回はフラット補正がやや過補正気味でした。これでもまださまざまな補正に関して、納得できていないのですが、きりがないのでやめてしまいました。ふたご座の領域は、ひとまずこれで終わりにして、次に晴れた夜には、別の領域をねらうことにしています。

 ひたちなか市の空の状態は、天体写真撮影をするレベルではありませんが、望遠レンズなど、比較的長焦点の光学系であれば、ぎりぎり撮影可能です。庭先で撮影できるメリットは、充分にあると思います。

写真のデータ(写真右)
 
M35・IC443・NGC2174(ふたご座・オリオン座)付近
2021年1月13日20時26分から14日0時15分
EOS5D Mark2(赤外カットフィルター除去機)
EF300mm F2/8L USM 絞りF3.2
ISO800 80sec×127フレーム 総露出時間2時間49分
タカハシJP赤道儀、MGENオートガイダーにて追尾撮影、ダーク補正、フラット補正、ノートリミング
天体写真2点(庭先 茨城県ひたちなか市 1月8日から10日)
1月11日(月)
 新月は13日(水)ですが、月の出が夜半を過ぎた、1月8日(金)の夜から9日(土)の未明までと、9日から10日(土)の未明まで、ひたちなか市の滞在先の庭先で天体写真撮影を行いました。

 2夜連続で同じ対象を、縦構図と横構図で撮影しました。使用した機材は、使い慣れたBORG125ED F4 f=500mmです。その前日に光軸調整(というよりも、レンズの心出しといったほうが適切かも知れません)を行っておきました。この望遠鏡では、光軸調整が必須です。

 ふたご座にある散開星団M35付近を撮影しました。すぐ近くにはIC443と呼ばれる散光星雲があります。その形からくらげ星雲と呼ばれています。

 想像していた以上に淡い散光星雲のようです。長時間露出をしたにもかかわらず、その全貌を描写するにはいまひとつでした。

 長時間露出ですが、構図を決めてしまえば、あとは機械に任せてしまいます。すぐに部屋に戻って、ほかの作業をしているか、あるいは撮影が終わる時間に、目覚ましが鳴るようにセットして寝てしまいます。

 1日目の撮影が終わっても良い天気が続いていたので、機材はそのまま放置しました。ただ、潮風を含んだ微細な雨滴に濡れていそうだったので、昼間のうちに、布で望遠鏡と赤道儀架台はきれいに拭いておきました。

 長時間露出の撮影では、思わぬことが起きます。例えば赤道儀架台に、望遠鏡の後端に取り付けてあるカメラがぶつかりそうになるとか、オートガイダーで星を追尾しているのにもかかわらず、赤経方向に徐々にずれていくなどです。これに関しては、今後原因を調査しなくてはいけないと思っています。

 この望遠鏡は、デジタル非対応です。青ハロの影響を少なくするために、カメラの前にフィルターを挿入していますが、その関係か、赤紫のほうに、色がどうしても偏りがちです。画像処理の時点で、いくらでも消すことができるのですが、そうすると、星の色まで飛んでしまうので、痛しかゆしです。星の色を残しつつ、青ハロの影響を少なくするには、どうすればよいのか、試行錯誤中です。

 この望遠鏡での撮影が一段落したら、次はTOA150Bの出番ですが、BORG125EDで問題を解決しておかないと、さらに長焦点で、重量のあるTOA150Bの能力が発揮できません。あれこれと悩みながら、月が西の空に現れて撮影に支障が出るまで続ける予定です。


写真のデータ(写真右) 

M35とIC443(ふたご座)
2021年1月9日20時21分から10日01時18分
BORG125ED F4 500mm EOS5D Mark2(赤外カットフィルター除去、ミラーボックス除去機) ISO800 110sec×143フレーム 総露出時間4時間22分
タカハシJP赤道儀、MGENオートガイダーにて追尾撮影、ダーク補正、フラット補正、ノートリミング
























写真のデータ(写真下)
 
M35とIC443(ふたご座)
2021年1月8日22時22分から9日01時26分
BORG125ED F4 500mm EOS5D Mark2(赤外カットフィルター除去、ミラーボックス除去機) ISO800 110sec×90フレーム 総露出時間2時間45分
タカハシJP赤道儀、MGENオートガイダーにて追尾撮影、ダーク補正、フラット補正、ノートリミング

絵の具を乾燥から防ぐ
1月7日(木)
 年末・年始から継続してイラスト制作に取り組む日々です。新型コロナウイルスの感染拡大の勢いが増しているので、外出はなるべくしないようにしています。日課である散歩には行きますが、人にすれ違うことも、会うこともほとんどありません。

 現在は、15号のキャンバスにアクリル絵の具で風景画を描いています。冬場は乾燥しているので、絵の具の乾き具合が早くなります。途中で、お昼などを挟むことが多いので、その間に、とき皿(梅皿)に出した絵の具が乾いてしまって、使えなくなることがしばしばです。空などを描く場合を除いては、絵の具は少量でよいのですが、ついつい、チューブから多めに出してしまいます。・・・おなじようなことを、以前勤務していた宮崎のプラネタリウム(宮交シティーというバスの発着場とショッピングモールが合体した施設の中にありました)で、施設の壁画に「ガリバー旅行記」を描いていた、故 仲矢勝頼氏の制作のお手伝いを、プラネタリウムの仕事の合間にしていた時に、同氏がおっしゃっていました。

 乾いた絵の具は使えないので、ティッシュペーパーでふき取って処分します。しかしもったいないので、最近では、とき皿の上に、水を含ませて湿り気を持たせた布をかぶせるようにしました。こうしておくと一晩たっても、翌日には問題なく、とき皿の絵の具が使用できることに気が付きました。

 画像は、現在取り組んでいる風景画の制作風景です。手前に陶器製のとき皿(梅皿)があります。広島県を題材にした風景画に今回も取り組んでいます。アトリエと呼べるほどの空間ではありませんが、このスペースには、デスクトップパソコン、天体望遠鏡の鏡筒、カメラ類などを置いてあります。天気の良い日は、朝から夕方まで太陽の光が差し込むので、気持ちが良いものです。しかし太陽の光は、イラストを描くときにはまぶしすぎるので、キャンバスの部分だけカーテンで日差しを遮ってしまいます。

 月の出が夜半を過ぎるようになってきたので、そろそろ天体写真撮影の準備をしようかと考えています。
光学機器の手入れ
2021(令和3)年1月5日(火)
 今年も私共のホームページを、どうぞよろしくお願い致します。喪中なので新年のあいさつは控えさせていただきます。

 プラネタリウムの仕事にかかわるようになってから、今年で49年目に入ります。移動式プラネタリウムの出張投影の仕事は、4年前の12月で終了しました。現在は、関市まなびセンターでの投影を残すのみです。

 昨年の3月以降、コロナ禍の影響でプラネタリウムの投影ができませんでした。現在もです。次年度以降どうなるかは、関市の判断次第です。準備だけは怠らないようにしておくつもりです。

 解説をしていないために、声を張ることがなくなってしまいました。日課である散歩をしながら、発声練習だけは続けています。

 散歩のときは忙しいです。撮影の被写体になるものがあるかどうか、周囲を確認しながら発声練習もし、それが終わると、卓球練習のための素振りをしています。散歩をしながらです。ここしばらく球にラケットを当てる機会がありませんでした。練習を再開した時に、違和感を感じないようにするため、できることはやっておくつもりです。

 年末・年始はひたちなか市に滞在しました。冬型の気圧配置で毎日良い天気です。横浜でもこれだけ良い天気が続くことはないと思います。山から離れており、海が目の前なので、天気が安定しているのかも知れません。ただ、潮風が吹くのが難点です。天体望遠鏡、撮影機材、そして車など、塩害の被害に遭わないように神経を払っています。海辺で暮らすことにあこがれる方もいらっしゃるかも知れませんが、海を目の前にする生活は、良いことばかりではありません。その中でも、塩害のひどさは、住んだ経験のある人にしかわからないでしょう。

 イラストの制作に集中しながらも、天体望遠鏡やその他の光学機器の手入れをしました。といっても、やることは乾燥材のチェックと、レンズにカビが発生していないかどうかの確認です。中でも特に気を遣うのが、TOA150B屈折望遠鏡、JP型赤道儀架台、Hα太陽望遠鏡、EF200mm F1.8L USM、EF300mm F2.8L USMなどの望遠レンズ、そして旧式のニコン20×120双眼望遠鏡などです。

 その中でも、最も高価なTOA150Bはカビが発生したら大変です。お宝のように扱っています。対物レンズキャップと、接眼部の内部に、乾燥材を入れ、さらにビニール袋で保護し、その中にも乾燥材を入れておきます。乾燥剤は、色が変わったら定期的に入れ替えることで、レンズをカビから守ります。今の時期は乾燥しているので、さほどではありませんが、梅雨の時期は頻繁にチェックが必要となります。

 それにしても、段ボールを開けるたびに、その大きさと重さにびっくりします。重量は、鏡筒の接眼部側のウエイトバンドまで入れて20キロです。JP型赤道儀の鏡筒バンドに載せるのが、ひとりでは一苦労ですが、最近やっと慣れてきました。・・・といってもかなり腰に負担が・・・。TOA150Bで見る、木星面やガリレオの4大衛星の、針でつついたようなシャープさと解像度は、感動ものです。今年は、どのくらい出番があるかわかりませんが、体の許す限り、これらの機材を活用しようと考えています。

 プラネタリウム解説員を引退するのは、いつにするかまだ考えていません。おそらくその時が、プラネタリウム投影機も含めて、これらの機材を教え子たちにゆだねるタイミングだと思っています。

 写真は、段ボール箱を開けた状態のTOA150B屈折望遠鏡です。比較するものがないのでわかりにくいかもしれませんが、かなりの大きさです。段ボールは、手で持ち運びするための、穴を開け、そのまわりを補強しています。これで運搬が多少は楽になります。・・・あくまでも多少です。高橋製作所のスタッフの皆さん・・・なんでこんなに重いのを作ったの?

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