秋の味覚
10月9日(火)
 横浜はここ数日間、雲は多少あるものの秋らしい穏やかな天気が続いています。朝の日課である散歩から戻ると、午前中からイラスト制作に入り、午後からは近くの公共施設で体を動かすというのが最近の過ごし方です。たいした刺激もない穏やかな毎日ですが、このような日々が送れることこそ、ありがたいことだと思っています。私共の年齢を考えると、このような平穏な日々が長く続くとは思えません。私自身も含めて、兄弟、親戚が高齢化して、皆それぞれにさまざまな問題を抱えているからです。

 朝の散歩の途中に、野菜の無人販売所があり、最近ではそこに立ち寄るのが習慣になっています。野菜が安く手に入るからです。ここ2週間ほど、そこに栗が置かれるようになりましたので、2度ほど買って帰りました。栗の甘露煮や栗ご飯を作り食べました。皮をむくのが多少の手間ですが、おいしいものでした。今年は、秋刀魚が豊作らしいので、秋刀魚を焼いて食べる機会もたくさんあります。例年より、秋の味覚を楽しむことができています。

 秋刀魚を食べる頃になると、こどもの頃の秋の過ごし方を思い出します。学校から戻ると、近くの水産加工場に歩いて行って、秋刀魚のはらわた(内臓)をバケツ一杯もらってきます。魚を釣るための撒き餌に使うためです。ちょうど今頃の時期です。家からすぐのところの磯におりて、浮き釣りをします。クロダイやイシダイなどがかかることもありました。家に持って帰ると、母がすぐに調理し、夕食の食卓に上ります。

 こどもの頃は、魚があまり好きではありませんでした。釣ったばかりなので新鮮ですが、ほとんど食べたことがありません。魚といえば、塩引きか、秋刀魚、カツオの煮つけくらいしか食べませんでした。刺身も嫌いでした。大人になって、味覚が変わった今にして思うと、とてももったいないことをしたと思っています。
天体写真コンテスト
10月4日(木)
 現在発売されている天文情報誌は数冊あります。ただし書店で購入できるのは2冊です。これらの雑誌では、「ギャラリー」などと称して、読者が撮影した天体写真を掲載するページがあります。ただし、写真のクオリティーが高くないと掲載してもらえません。実際ところは天体写真コンテストといってよいでしょう。

 星に興味を持つと、最初に欲しくなるのは天体望遠鏡です。ひととおりの天体を見てしまうと、次に手を出すのが天体写真です。天体写真から入り、次に天体望遠鏡というパターンの人もいます。私共は、高校生の時に星に魅せられ、その後、前者のパターンをたどりました。

 プラネタリウム解説者として仕事を始めた頃、施設には20センチの屈折望遠鏡がありました。5メートルドームに入った、当時としてはとても立派な施設でした。その望遠鏡で、人々に天体をご覧いただいたり、望遠鏡のメンテナンスをする一方で、自らも太陽の観測や、さまざまな天体を対象に天体写真撮影を行いました。プラネタリウム解説者としてのスキルアップのためです。

 数年も経過すると、自らがどの程度のレベルにあるのか、確かめてみたくなり、当時の雑誌の天体写真コンテストに時々応募していました。目標は雑誌の表紙を飾ることです。優秀な写真の場合は、表紙に掲載されるのが当時の傾向でした。当時、太陽プロミネンスの撮影を行うには、高価な装置が必要だっため、取り組む者は全国でも極めて少数でした。たまたま、噴出型のプロミネンスをとらえた写真を、当時の雑誌の表紙に掲載していただいたことがあります。自らの天体写真のレベルが確認できたので、以降、コンテストには応募しなくなりました。

 その後、日食計算や、スペース・イラストに取り組むことにより、これらの天文情報誌に、解説記事の執筆や、表紙にイラストを連載してもらうようになりました。雑誌社とのかかわりが次第に深くなっていきました。

 関市まなびセンターで投影を行うときには、多くの場合、前日の午後にハードウエアのセッティングと動作チェックを行います。昨年のちょうど今頃、ひとりの高校生と知り合いになりました。星に興味を持ち出した彼は、私共がセッティングしているところにやってきて、星の話をしたり、撮影した天体写真を見せてくれるようになりました。私共はいつしか、撮影や画像処理のアドバイスをするようになります。せっかくの機会なので、ハードウエアのセッティングを手伝ってもらうようになりました。プラネタリウムの機材のセッティングを行うという行為は、とても珍しいことであるので、彼にとってもプラスになるだろうとの判断からです。

 設営が終わると、時間があるときには、一緒にお茶を飲みながら様々な話をします。その中に、高校生の時に何をすればよいかという話を必ず織り交ぜますので、彼にとっては、少し重たい話かも知れません。その彼を、今年の夏に、乗鞍岳天体写真撮影ツアー(この星雑記の8月11日のところで記述)に連れて行きました。光害のない、本物の星空を見せてあげたかったからです。

 彼の天体写真のセンスの良さには、以前から感心していました。撮影の段取りの手際の良さ、構図の決め方、画像処理の方法など、どれをとっても才能を感じさせるものです。原石といってよいでしょう。その彼が、最近になって、前述の天体写真コンテストに入選し、雑誌に掲載されるということです。報告を聞いてとてもうれしく思いました。涙が出そうになったくらいです。彼の努力もさることながら、だめでもよいからと思いつつも、積極的に挑戦する姿勢に心を打たれた次第です。

 すでにこれらのコンテストの常連になりつつある、私共の教え子が何人かいます。彼が近い将来、その仲間に加わることを、とても楽しみにしています。コンテストの常連になることが、最終目標ではありません。ひとつのことに、時間と労力をかけて取り組むことにより、立ちはだかる壁を、創意工夫して突破し、次のステップに進んでいくことがいかに大切かを、若いうちに学んでもらいたいと思っています。

 写真は、私共が天文情報誌の表紙を飾ったときのものです。廃棄しないで保管してありました。彼らに話すだけでは、説得力がないので、実際の証拠をアップしておきます。
仮設プラネタリウム(岐阜県関市 9月29日から30日)
10月2(火)
 岐阜県関市にある、まなびセンターの直径12メートルドームにメガスターゼロ投影機を仮設して、9月29日(土)から30日(日)にかけて、プラネタリウムの投影を行いました。当日夜9時の星空の解説。そして、投影の後半部分のテーマを「彗星(すいせい)ってどんな星」と題して解説しました。

 惑星にも水星という天体があります。読み方は同じでも、まったく別の天体であること。流れ星のように一瞬で消滅する天体ではなく、尾を引きながら、しばらくの間その状態で見えていること。星々の間を移動していく地球からの見かけの動きは、さほど大きくないこと。など、彗星に関して知っておいていただきたい基本的なことを中心に話をしました。

 2か月前の7月28日(土)、29日(日)の投影の時には、台風12号の動きに翻弄されました。今回は台風24号の動きに振り回された2日間となりました。9月29日(土)の投影は、夜の天体観望会の時でもさほど影響がありませんでした。しかし、メディアなどで不要不急の外出は避けるようにとのアナウスがされていたので、観望会の参加者はかなり少なめでした。プラネタリウムの投影のみで終了しました。天気のほうは、小雨が降ったりやんだりの状況でした。

 翌30日(日)の午後は、今年度に入って第1回目の「星空のコンサート」でした。~どこかなつかしくて、やさしいオカリナのひびき~と題しての星空コンサートです。演奏は「野沢栄子とゆかいな仲間」の皆さんです。台風が接近している中での開催でしたので、観客が少なめでした。せっかくの機会だったのに残念です。

 台風のほうは、その頃、四国に上陸しそうな気配でした。岐阜県直撃のコースをたどりそうだったので、投影終了後に、急いで機材を撤収し、そのまま横浜を目指しました。本来であれば、翌月の投影のセッティングをしてから帰るのですが、今回はその作業を省略し、次回の設営時に行うことにしました。この判断は正しかったようです。

 私共が、高速道路を横浜に向けて走る頃には、風が強くなっていました。トラックや1BOXカーなど、風を受ける面積が大きい車は、風にあおられてふらふらしていました。私共が現在使用しているのは乗用車です。投影機を除いて、移動式プラネタリウムのハードウエアを搭載する必要がなくなったからです。乗用車の中でも、トップヘビー級です。風の影響を受けにくいスタイリングですので、これまで使用していた1BOXカーに比べると、風にあおられる頻度はかなり少ないものでした。風切り音も抑えられているので、強風の中でも安心して、車を走らせることができました。車の性能の高さを、はからずも実感した次第です。走行中は気象条件が厳しく、レーダー・クルーズ・コントロールが作動しなくなるような激しい雨のエリアがありました。その時には、ワイパーも最速で作動していました。しかし、これまでの移動式プラネタリウムの出張投影の仕事では、これ以上の厳しい気象条件の中を、何度も走行している経験があるので、それらに比べたら、今回は比較的安全に走行できました。

 自宅に戻り風呂に入る頃、テレビをつけてみると、台風の中心が関市付近を通過しそうな気配でした。急いで戻ってきて良かったと思いました。台風の影響で、施設のスタッフの皆さんは、大変神経を使われた様子でした。それでも2日間、何事もなく投影ができたので、ほっとした次第です。


 
写真は、星空のコンサート開催時の、プラネタリウムの様子です。いつもでしたら、満席になるところですが、今回はさすがにそうはいきませんでした。
卓球練習 9月19日
9月20(木)
 2日続きで高校に顔を出しました。ただし、今回は卓球部の練習に参加するためです。記憶がはっきりしませんが、今年の2月頃、顔を出して以来、彼らの練習に参加することができませんでした。約7か月ぶりに練習に参加したことになります。

 高校生の、現役の卓球部員たちの成長には、目を見張るものがありました。全員が、そのフォーム、フットワークともに見違えるようにレベルが上がっていました。球のスピードも速く、そして返球されたボールが、私共のラケットに当たった瞬間の衝撃もかなりのものでした。3時間ほどの練習でした。

 最後の場面で、試合をすることになっていたようです。彼らが1年生の時には、私共と対戦して、私共は負けた記憶がほとんどありません。ただ、今の成長ぶりを見ると、負けるかも知れないと思いました。近日中に他校との試合があるそうです。万一、その前に私共と対戦して、私共が勝ってしまうと、彼らのモチベーションが下がってしまうことになりかねません。それでは困るので、試合は行いませんでした。
 
 私共の年齢になると、頭で考えたことに体がついていかない傾向にあります。彼らのどこに課題があるのかは、わかりますので、ひとりひとりと練習しながら、個別に課題の修正の方法を指導をして練習を終了しました。高校生のパワーに圧倒されましたが、私共にとってもよい練習になります。来月、また練習に参加することを約束して帰ってきました。
地球科学実験(会場 横浜市立横浜サイエンスフロンティア高等学校 9月18日)
9月20(木)
 横浜市立大学の非常勤講師の立場で、担当の先生立ち会いのもと、9月18日(火)に同大学の学生を対象に、講座を行わせていただきました。会場は、私共が科学技術顧問を務める、横浜市立横浜サイエンスフロンティア高等学校です。夜の天体観測のプログラムで、同校の望遠鏡を使用するためです。内容は、移動式プラネタリウムを使用した星空の講義、演習問題、30センチ反射望遠鏡を使用した天体観測です。

 私共は、移動式プラネタリウムの仕事をすでに引退しています。このため投影のほうは、この仕事の私共の後継者である河合準子さんにお願いしました。投影機は、私共が所有するメガスターゼロではなく、1ランク下の機種であるメガスタークラスです。7メートルドームであれば、この投影機でも充分に美しい星空を投影することができます。ただ、魚眼レンズ1台でドームスクリーン全体をカバーするので、投影するエリアによっては、星座の形に多少のゆがみが生じることと、緯度が固定されていて、北緯35度付近の星空しか投影できません。しかしながら移動式プラネタリウムのドームスクリーンに使用するには、充分ではないでしょうか。ビデオプロジェクターに魚眼レンズを組み合わせて使用するデジタル式の投影機よりは、星空の美しさにおいて、はるかにクオリティーが高いのではないでしょうか。

 夜の天体観測のプログラムの都合で、月や惑星が、その時間帯に見えている、この時期に講座を設定しました。学生の皆さんには、移動式プラネタリウムの機材の搬入から手伝っていただきました。そして、ハードウエアの組み立て、セッテイングと続きます。お昼をはさんで、午後からは、本格的な講座となりました。当日夜の星空を河合さんが解説します。その後、演習問題を入れて、学生の皆さんに解いてもらいます。こちらは、私共の担当です。

 毎年似たようなレベルの演習問題を出題していますが、学生の皆さんは、いくつかの問題にとても苦労していました。中学・高校までの勉強の中で、取り扱う内容が変化していることに原因があるように思っています。いくつかのヒントを出すことにより、ほとんどの学生が正解するので、講座に参加している学生の皆さんのレベルが高いのだと思います。

 機材の撤収を終えたのち、屋上に上がって、天体観測の予定でした。ただし雲が多く、見る予定であった天体の方向が、ことごとく雲で遮られていたため、中止としました。屋上に上がってもらって、天文台の天体望遠鏡のみ見学していただきました。

 この地球科学実験は、6つの実験で構成されています。地質・物理・海洋・地震・地殻変動・天文の各分野に関して、非常勤講師と常勤教員により集中的に実施されます。毎年、天文の分野を私共が担当しています。今年で7回目ですが、私共にとっても、とても貴重な体験になっています。移動式プラネタリウムの対応を河合さんにお願いしたので、体力的にはとても負担が軽く、楽ができました。
定年後の人生をどう生きるか
9月17(水)
 先日のNHK総合テレビの午後の番組で、定年という言葉をキーワードに、定年後の人生をどう生きるかということを、何人かの方々の事例をあげて取り上げていました。大変興味深かったので見ていました。私共はすでに、前期高齢者と呼ばれる年齢に達しています。定年後に訪れる生活の、それまでの生活とのおおきなギャップは、すでに克服してしまいました。しかし、これから定年に直面する方々にとっては、深刻な問題でしょう。

 サラリーマンが、それまでの仕事から解放されると、多くの場合、1日中家にいることになります。独身者の場合は別として、夫婦で過ごす時間が多くなることで、夫婦間で、さまざまなトラブルが生じます。お互いに、それまでの生活のペースが乱れることが原因です。また、サラリーマンをやめることにより肩書がなくなります。些細な事のように思われますが、初対面の方に差し出す名刺がないことは、精神的には厳しいものです。考え方を変えて、定年後の人生において、それまでやってきた仕事以外に、生きがいを見つけ出せるかどうかが、大変重要です。番組を見ながら、かつての自分自身も、そのような時期があったなと、思い出していたところでした。

 私共は、人様より早く、早期定年退職をして、個人事業者として仕事を立ち上げ、今に至っています。定年退職後、3か月くらいは、世の中から置き去りにされたような気持ちに襲われました。町を歩いていても、昼食に向かう、さっそうとしたサラリーマンの姿を見て、大きなコンプレックスを感じたものです。体調もすこし崩してしまいました。職場の仲間などからの連絡は、次第に少なくなっていきました。人に頼りにされないことが、精神的にこれほどきついものかと思った次第です。サラリーマン時代は、あれほど煩わしいと思っていたことなのに、皮肉なものですね。

 半年くらいすると、少しずつですが、仕事が入ってくるようになったため、心も体調も少しずつですが改善されていきました。現在は、すでにプラネタリウム解説者を引退してもかまわない年齢ですが、幸いにも、まだオファーをくださる施設があることと、体調も悪くないので、様子を見ながらできるところまで継続するつもりでいます。

 幻冬舎より樋口裕一著(1951年生67歳)「何もしない勇気」という本が発売されているようです。もっと気楽になって、何もしないでいよう、好きなことだけしようということを提唱した本のようです。読んだわけではないのですが、妻から内容の概要を教えてもらいました。たとえば

我慢しない、無理しない
家族と理解し合わなくていい
年寄りらしくしなくていい
運動しなくていい
気を使わない

真面目でなくていい
他人に従わなくていい
リップサービスしなくていい
大勢の中のひとりでいい
見栄を張らなくていい

といったものです。確かに、なるほどと思いましたが、果たして本当にそれでよいのかどうか、少し考えてしまいました。共感する部分もあり、そのように考えると気が楽になります。しかし、少なくとも、私共の現在の生き方とは、少し異なります。「〇〇しなくてはいけない」ということがたくさんある日常生活の中で、それがストレスとなり自分を追い込んでしまう。ということは、確かにあると思いますが、程度の問題だと思います。

 私共は、独立してからの10年間の取り組みの中で、今後、自らがどのように生きていけばよいかが、はっきりしています。プラネタリウム解説者として、できるところまで継続すること。そのために機会あるごとに星空を見に行くこと。イラスト制作に取り組むこと。卓球練習で常に体を動かすこと。これらが現在の私共の取り組みの4本柱になっています。

 高齢者として分類される私共の年齢になると、定年後をどう生きるかという部分は、すでに通り過ぎていますが、現在の自分の取り組みがこれでよいのかどうか、再考する良い機会でした。
星図・星表類
9月12(水)
 昨日、星空の写真撮影に行っていたとすれば、教え子たちや、日頃交流のある星仲間と現地で合流するはずでした。その際、今年2月から6月いっぱいまで取り組んでいた断捨離で、不要となった星図・星表類を教え子たちにプレゼントして引き継ぐ予定にしていました。教え子たちには、すでにさまざまな資料や、カメラ・レンズ・光学機器などをプレゼントしています。ただ、現在使用している撮影機材などについては、あと数年継続使用する予定ですので、彼らに引き継ぐのは、そのあとになるでしょう。

 星図とは、文字通り星の位置を示した図です。日常生活で使用するマップのようなものです。星図があると、明るい星を頼りにして、付近にある恒星をたどり、目的の天体を望遠鏡に導きます。目的の天体とは、多くの場合、星雲・星団・彗星などの暗い天体であり、これらは肉眼では見えません。どこに存在するかは、天体により異なります。星雲・星団の場合は星図に記載さ入れています。彗星の場合は、恒星の間を移動していくので、その位置(赤経・赤緯という赤道座標系で示されますが、これは、マップでいうところの何丁目何番地に相当します。厳密に表現すると緯度と経度に相当します)を星図に書き込み、その周りの恒星を頼りに探し出します。

 星表とは、星図に記載された恒星の住所録のようなものです。多くの場合、赤経、赤緯、明るさ、距離などが1セットのデーターとして示されます。昔は、本にまとめられた一覧票でしたが、現在、これらのデーターは、テキストファイル化されて、パソコンのさまざまなアプリケーションや、プラネタリウム投影機の、原板の星の位置のプロットなどに使用されます。

 今の天体望遠鏡は、機種にもよりますが、天体の自動導入の機能が搭載されています。液晶画面に示される、見たい天体の位置にカーソルを持って行き、決定すれば、天体望遠鏡が自動的にその方向を向いてくれます。私共が若い頃には、このような装置自体が存在しませんでした。星図、赤いセロファンを貼ったペンライトが必需品でした。暗い場所で、星図と実際の星空を比較しながら、目的の天体まで、望遠鏡の位置を追い込んでいきます。時間がかかる作業ですが、慣れてしまうと、代表的な星雲・星団の位置は、覚えてしまうので、次第に星図を使う必要がなくなります。

 天体望遠鏡の自動導入のスピードは、さほど速くはないので、上記のような導入方法のほうが、スピードが速いかもしれません。しかし、望遠鏡が大きくなると、振り回すのが大変なので、自動導入装置があったほうが助かります。

 上の写真は、教え子たちにプレゼントする予定の星図です。まもなく手元から離れてしまうので、記念に撮影しておきました。今では、おそらく絶版になっているものが多いのではないでしょうか。左からフラムスチード天球図譜、ノルトン星図、全天恒星図、肉眼恒星図、全天星図、変光星図です。その下の見開きの本は、新標準星図です。この他にSAO星図、SAO星表、ベクバル星図、ウラノメトリア2000、ATRAS OF THE HEAVENSなどの海外の星図数冊や、へべリウス星座図絵などがあります。手放すのがおしいのですが、所有していても何の役にも立ちませんので、彼らに役立ててもらいたいと思っています。ただ、今となっては、全てコレクターズアイテムでしょう。彼らが機材を購入するときなどの、資金の一部に充ててもらえばと思っています。

 右の画像は、新標準星図に、私共が若い頃書き込んだ日付が入ったものです。さそり座頭部にある、星雲・星団を初めて見たときの日付を記入したものです。昭和45年(1970年)7月の日付が入っていました。今から48年前です。高校3年生の時でした。ほかの領域にも、このような日付が書き込んでありました。

 当時はお金がなく、生前の父が勤務していた印刷所で、アルバイトして得たお金で、10センチ反射望遠鏡の鏡だけを入手しました。鏡筒、架台などは全て自作し、その望遠鏡を使用して、毎晩のように星空を見ていました。望遠鏡の性能は、どれだけ調整しても、像が2重に見えてしまうような粗末なものでしたが、さまざまな天体を見た経験が、後に、プラネタリウム解説者としての、生涯の仕事につながっていくことになったのでした。
星空の写真撮影
9月11(火)
 今はちょうど新月期なので、今日の夜から星空の写真撮影に出かける予定でした。教え子たちや、日頃交流のある星仲間と一緒です。日程や撮影場所の調整を進めてきました。しかし、撮影に予定していたいくつかの場所は、湿った空気が流れ込み雲が多いという天気予報でしたので、断念しました。予定を切り替えて、午後からは近くの公共施設で、卓球練習で体を動かしてきます。

 昨日は、カットマン相手に大苦戦しました。返ってくるボールは、強い下回転がかかっていたかと思えば、ナックル性のボールであったり、あまり切れていなかったりと、さまざまです。その球質に翻弄されてしまいました。相手をしてくださった方は、試合であまり負けたことがないとおっしゃっていましたので、相当なレベルの方なのでしょう。私共は、このようなタイプの方を相手にするのが初めてだったので、戸惑いました。

 「私でよければ、また練習相手になってください」とお願いしたところ、「こちらこそ練習になります」とのことでした。社交辞令だとしても、このような体験ができるのは、うれしいことです。次回までに、今回うまくいかなかった部分を修正しておきたいと思っていますが、そう簡単にいくものではありません。

 帰りがけに、ほかの方から「相手をしてください」と声をかけられました。帰らなくてはいけない時間だったので、丁重にお断りして、次回、お願いすることを約束して戻ってきました。前回、私共がフォアハンドで、ある方とラリーの練習をしている場面を見て、相手をしてほしいと思ったそうです。比較的安定して打てるのは、フォアハンドだけなので、課題がいっぱいですが、さまざまな方と一戦交えられるのは、ありがたいことだと思っています。
イラストその後
9月6(木)
 8月が終わったと思ったら、あっという間に6日になってしまいました。事業を縮小してからの初めての夏が終わりました。毎日同じことの繰り返しの平凡な日々が続きました。ただ、建物の外壁工事の関係で、足場が組まれています。全面がシートで覆われているために、まるでビニールハウス状態の中で、ひと夏を過ごしました。私共は、どちらかというと冷房が苦手なほうなので、極力エアコンを作動させることを控えていますが、さすがに、室温が30度を超える中では我慢ができず、使用する頻度がたくさんありました。

 時間に余裕があるので、イラスト制作を中心に過ごす日々です。作品に集中しながらも、昨年までの約9年半、全国各地でプラネタリウムを投影をさせていただいたことが、脳裏をよぎります。取り組んでいるときには、リスキーな仕事を選んでしまったものだなと思っていましたが、今となっては、それも楽しい思い出に変わっています。全国各地で、様々な施設の担当者や、イベント制作会社の担当者とやり取りをしながら、投影をさせていただいたことは、本当に良かったと思っている次第です。

 8月26日(日)に、あるところに掲載をお願いするために、デジタル化しプリントアウトして送付したイラストですが、いまだに返事がありません。多分、だめだったのでしょう。もともと募集していないところに、強引に送り付けたものですから、仕方がありません。だめだったから落ち込むという年ではないので、すでに気持ちを切り替えて、次の作品に取り組んでいるところです。継続することこそが、何よりも大切だと思っています。

 卓球練習のほうですが、8月中は、私共よりもレベルの高い方々を練習相手にお願いしました。その一方で、マシンを使った練習にも取り組みました。そのおかげで、1か月の間に、だいぶレベルが上がってきたように感じています。ただ、こちらも奥が深いので、ここまで来たら満足というのはないのでしょう。何のために取り組んでいるのかと思うこともありますが、少なくとも体の健康を維持するためには、とても効果的なので、こちらも継続する考えです。

 天文関連の話題がなくて申し訳ありませんが、今月の新月期に、撮影に行く計画を立てており、教え子や、日頃、太陽撮影に取り組みながら情報交換を行っている仲間などと調整をしているところです。


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