定年後の人生をどう生きるか
9月17(水)
 先日のNHK総合テレビの午後の番組で、定年という言葉をキーワードに、定年後の人生をどう生きるかということを、何人かの方々の事例をあげて取り上げていました。大変興味深かったので見ていました。私共はすでに、前期高齢者と呼ばれる年齢に達しています。定年後に訪れる生活の、それまでの生活とのおおきなギャップは、すでに克服してしまいました。しかし、これから定年に直面する方々にとっては、深刻な問題でしょう。

 サラリーマンが、それまでの仕事から解放されると、多くの場合、1日中家にいることになります。独身者の場合は別として、夫婦で過ごす時間が多くなることで、夫婦間で、さまざまなトラブルが生じます。お互いに、それまでの生活のペースが乱れることが原因です。また、サラリーマンをやめることにより肩書がなくなります。些細な事のように思われますが、初対面の方に差し出す名刺がないことは、精神的には厳しいものです。考え方を変えて、定年後の人生において、それまでやってきた仕事以外に、生きがいを見つけ出せるかどうかが、大変重要です。番組を見ながら、かつての自分自身も、そのような時期があったなと、思い出していたところでした。

 私共は、人様より早く、早期定年退職をして、個人事業者として仕事を立ち上げ、今に至っています。定年退職後、3か月くらいは、世の中から置き去りにされたような気持ちに襲われました。町を歩いていても、昼食に向かう、さっそうとしたサラリーマンの姿を見て、大きなコンプレックスを感じたものです。体調もすこし崩してしまいました。職場の仲間などからの連絡は、次第に少なくなっていきました。人に頼りにされないことが、精神的にこれほどきついものかと思った次第です。サラリーマン時代は、あれほど煩わしいと思っていたことなのに、皮肉なものですね。

 半年くらいすると、少しずつですが、仕事が入ってくるようになったため、心も体調も少しずつですが改善されていきました。現在は、すでにプラネタリウム解説者を引退してもかまわない年齢ですが、幸いにも、まだオファーをくださる施設があることと、体調も悪くないので、様子を見ながらできるところまで継続するつもりでいます。

 幻冬舎より樋口裕一著(1951年生67歳)「何もしない勇気」という本が発売されているようです。もっと気楽になって、何もしないでいよう、好きなことだけしようということを提唱した本のようです。読んだわけではないのですが、妻から内容の概要を教えてもらいました。たとえば

我慢しない、無理しない
家族と理解し合わなくていい
年寄りらしくしなくていい
運動しなくていい
気を使わない

真面目でなくていい
他人に従わなくていい
リップサービスしなくていい
大勢の中のひとりでいい
見栄を張らなくていい

といったものです。確かに、なるほどと思いましたが、果たして本当にそれでよいのかどうか、少し考えてしまいました。共感する部分もあり、そのように考えると気が楽になります。しかし、少なくとも、私共の現在の生き方とは、少し異なります。「〇〇しなくてはいけない」ということがたくさんある日常生活の中で、それがストレスとなり自分を追い込んでしまう。ということは、確かにあると思いますが、程度の問題だと思います。

 私共は、独立してからの10年間の取り組みの中で、今後、自らがどのように生きていけばよいかが、はっきりしています。プラネタリウム解説者として、できるところまで継続すること。そのために機会あるごとに星空を見に行くこと。イラスト制作に取り組むこと。卓球練習で常に体を動かすこと。これらが現在の私共の取り組みの4本柱になっています。

 高齢者として分類される私共の年齢になると、定年後をどう生きるかという部分は、すでに通り過ぎていますが、現在の自分の取り組みがこれでよいのかどうか、再考する良い機会でした。
星図・星表類
9月12(水)
 昨日、星空の写真撮影に行っていたとすれば、教え子たちや、日頃交流のある星仲間と現地で合流するはずでした。その際、今年2月から6月いっぱいまで取り組んでいた断捨離で、不要となった星図・星表類を教え子たちにプレゼントして引き継ぐ予定にしていました。教え子たちには、すでにさまざまな資料や、カメラ・レンズ・光学機器などをプレゼントしています。ただ、現在使用している撮影機材などについては、あと数年継続使用する予定ですので、彼らに引き継ぐのは、そのあとになるでしょう。

 星図とは、文字通り星の位置を示した図です。日常生活で使用するマップのようなものです。星図があると、明るい星を頼りにして、付近にある恒星をたどり、目的の天体を望遠鏡に導きます。目的の天体とは、多くの場合、星雲・星団・彗星などの暗い天体であり、これらは肉眼では見えません。どこに存在するかは、天体により異なります。星雲・星団の場合は星図に記載さ入れています。彗星の場合は、恒星の間を移動していくので、その位置(赤経・赤緯という赤道座標系で示されますが、これは、マップでいうところの何丁目何番地に相当します。厳密に表現すると緯度と経度に相当します)を星図に書き込み、その周りの恒星を頼りに探し出します。

 星表とは、星図に記載された恒星の住所録のようなものです。多くの場合、赤経、赤緯、明るさ、距離などが1セットのデーターとして示されます。昔は、本にまとめられた一覧票でしたが、現在、これらのデーターは、テキストファイル化されて、パソコンのさまざまなアプリケーションや、プラネタリウム投影機の、原板の星の位置のプロットなどに使用されます。

 今の天体望遠鏡は、機種にもよりますが、天体の自動導入の機能が搭載されています。液晶画面に示される、見たい天体の位置にカーソルを持って行き、決定すれば、天体望遠鏡が自動的にその方向を向いてくれます。私共が若い頃には、このような装置自体が存在しませんでした。星図、赤いセロファンを貼ったペンライトが必需品でした。暗い場所で、星図と実際の星空を比較しながら、目的の天体まで、望遠鏡の位置を追い込んでいきます。時間がかかる作業ですが、慣れてしまうと、代表的な星雲・星団の位置は、覚えてしまうので、次第に星図を使う必要がなくなります。

 天体望遠鏡の自動導入のスピードは、さほど速くはないので、上記のような導入方法のほうが、スピードが速いかもしれません。しかし、望遠鏡が大きくなると、振り回すのが大変なので、自動導入装置があったほうが助かります。

 上の写真は、教え子たちにプレゼントする予定の星図です。まもなく手元から離れてしまうので、記念に撮影しておきました。今では、おそらく絶版になっているものが多いのではないでしょうか。左からフラムスチード天球図譜、ノルトン星図、全天恒星図、肉眼恒星図、全天星図、変光星図です。その下の見開きの本は、新標準星図です。この他にSAO星図、SAO星表、ベクバル星図、ウラノメトリア2000、ATRAS OF THE HEAVENSなどの海外の星図数冊や、へべリウス星座図絵などがあります。手放すのがおしいのですが、所有していても何の役にも立ちませんので、彼らに役立ててもらいたいと思っています。ただ、今となっては、全てコレクターズアイテムでしょう。彼らが機材を購入するときなどの、資金の一部に充ててもらえばと思っています。

 右の画像は、新標準星図に、私共が若い頃書き込んだ日付が入ったものです。さそり座頭部にある、星雲・星団を初めて見たときの日付を記入したものです。昭和45年(1970年)7月の日付が入っていました。今から48年前です。高校3年生の時でした。ほかの領域にも、このような日付が書き込んでありました。

 当時はお金がなく、生前の父が勤務していた印刷所で、アルバイトして得たお金で、10センチ反射望遠鏡の鏡だけを入手しました。鏡筒、架台などは全て自作し、その望遠鏡を使用して、毎晩のように星空を見ていました。望遠鏡の性能は、どれだけ調整しても、像が2重に見えてしまうような粗末なものでしたが、さまざまな天体を見た経験が、後に、プラネタリウム解説者としての、生涯の仕事につながっていくことになったのでした。
星空の写真撮影
9月11(火)
 今はちょうど新月期なので、今日の夜から星空の写真撮影に出かける予定でした。教え子たちや、日頃交流のある星仲間と一緒です。日程や撮影場所の調整を進めてきました。しかし、撮影に予定していたいくつかの場所は、湿った空気が流れ込み雲が多いという天気予報でしたので、断念しました。予定を切り替えて、午後からは近くの公共施設で、卓球練習で体を動かしてきます。

 昨日は、カットマン相手に大苦戦しました。返ってくるボールは、強い下回転がかかっていたかと思えば、ナックル性のボールであったり、あまり切れていなかったりと、さまざまです。その球質に翻弄されてしまいました。相手をしてくださった方は、試合であまり負けたことがないとおっしゃっていましたので、相当なレベルの方なのでしょう。私共は、このようなタイプの方を相手にするのが初めてだったので、戸惑いました。

 「私でよければ、また練習相手になってください」とお願いしたところ、「こちらこそ練習になります」とのことでした。社交辞令だとしても、このような体験ができるのは、うれしいことです。次回までに、今回うまくいかなかった部分を修正しておきたいと思っていますが、そう簡単にいくものではありません。

 帰りがけに、ほかの方から「相手をしてください」と声をかけられました。帰らなくてはいけない時間だったので、丁重にお断りして、次回、お願いすることを約束して戻ってきました。前回、私共がフォアハンドで、ある方とラリーの練習をしている場面を見て、相手をしてほしいと思ったそうです。比較的安定して打てるのは、フォアハンドだけなので、課題がいっぱいですが、さまざまな方と一戦交えられるのは、ありがたいことだと思っています。
イラストその後
9月6(木)
 8月が終わったと思ったら、あっという間に6日になってしまいました。事業を縮小してからの初めての夏が終わりました。毎日同じことの繰り返しの平凡な日々が続きました。ただ、建物の外壁工事の関係で、足場が組まれています。全面がシートで覆われているために、まるでビニールハウス状態の中で、ひと夏を過ごしました。私共は、どちらかというと冷房が苦手なほうなので、極力エアコンを作動させることを控えていますが、さすがに、室温が30度を超える中では我慢ができず、使用する頻度がたくさんありました。

 時間に余裕があるので、イラスト制作を中心に過ごす日々です。作品に集中しながらも、昨年までの約9年半、全国各地でプラネタリウムを投影をさせていただいたことが、脳裏をよぎります。取り組んでいるときには、リスキーな仕事を選んでしまったものだなと思っていましたが、今となっては、それも楽しい思い出に変わっています。全国各地で、様々な施設の担当者や、イベント制作会社の担当者とやり取りをしながら、投影をさせていただいたことは、本当に良かったと思っている次第です。

 8月26日(日)に、あるところに掲載をお願いするために、デジタル化しプリントアウトして送付したイラストですが、いまだに返事がありません。多分、だめだったのでしょう。もともと募集していないところに、強引に送り付けたものですから、仕方がありません。だめだったから落ち込むという年ではないので、すでに気持ちを切り替えて、次の作品に取り組んでいるところです。継続することこそが、何よりも大切だと思っています。

 卓球練習のほうですが、8月中は、私共よりもレベルの高い方々を練習相手にお願いしました。その一方で、マシンを使った練習にも取り組みました。そのおかげで、1か月の間に、だいぶレベルが上がってきたように感じています。ただ、こちらも奥が深いので、ここまで来たら満足というのはないのでしょう。何のために取り組んでいるのかと思うこともありますが、少なくとも体の健康を維持するためには、とても効果的なので、こちらも継続する考えです。

 天文関連の話題がなくて申し訳ありませんが、今月の新月期に、撮影に行く計画を立てており、教え子や、日頃、太陽撮影に取り組みながら情報交換を行っている仲間などと調整をしているところです。


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