直前の日食は


 2009年7月22日の皆既日食の直前の日食は2009年1月26日の金環日食です。
 この日食はインド洋、インドネシア西部などで見ることができます。またこれに伴う、部分日食がアフリカの南部、マダガスカル、タスマニアを除いたオーストラリア、インドの東南部、東南アジア、インドネシアなどで見られます。

 金環日食帯は大西洋で始まります。その後アフリカ大陸の南の沖合いを通り、インド洋の南部を横切ります。この日食において食分が最大となる地点は洋上で、食分は0.9282です。また金環の継続時間は754です。金環日食帯の幅は280キロ、そして太陽高度は73度となります。その後、金環日食帯は北東の方向に移動しココス島とスマトラ島そしてジャワ島の西部を巻き込みます。最後の数分間で金環帯はボルネオ島の中央部を横切り、セレベス島の北端を巻き込みミンダナオ島の手前で終わります。








左の図は2009年1月26日の金環日食帯です。ほとんどは洋上ですが、日食帯の終わりの部分でスマトラ島、ジャワ島、ボルネオ島、セレベス島などを巻き込みます。
(エクリプスナビゲーターというソフトで計算した日食帯です
右の図はスマトラ島の先端で金環日食帯に含まれる地域を観測地とした場合の金環日食の見え方を示しています。この場所では、金環日食は夕方の現象となります。金環食になった時の太陽の高度は、南西の空23度、金環の継続時間は6分23秒です。食分は0.95とやや太目の太陽のリングができます。日没の少し前に部分日食が終了して太陽は元の姿に戻ります。

時刻は世界時(UT)で表しています。図において下のほうに横に並ぶ数字は太陽の方位角を表しています。西が270度、南が180度です。
右に垂直に並ぶ数字は太陽高度を表します。
左の図は、食の最大の時の太陽の状態を示しています。金環の継続時間は6分を超えますが、太陽のリングはやや太くなります。日食帯の中心線からややズレている場所を設定しているため、太陽のリングが均一の太さではありません。