投影日誌

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夕焼け
6月27日(土)

 このところ天気がすぐれない日が続いているため、体調のほうもあまり良くありません。気圧が低い時に感じる、だるさが続いています。朝もゆっくりと起きました。午後から東京に出る用事がありましたので、お昼を早めに済ませて出かけました。駅まで歩いていきましたが、湿度が高く、駅に着くころには汗びっしょりでした。

 用事を済ませたのち、キャノンのサービスセンターに立ち寄り、一般撮影に常用しているカメラである、EOS5D MarkUボディーを預けてきました。今年の4月6日(月)に京都の東寺において、八重紅枝垂れ桜を撮影した折、うかつにも、高さ70センチ程度のテーブルの上に置いておいたカメラを、コンクリートの床に落下させてしまいました。幸いにも破損はしませんでした。EF24-70 F2.8LUUSMという高価なレンズをつけていました。

 レンズのほうに異常はみられませんでした。レンズフードが衝撃から守ってくれたようでした。念のため、5月16日(土)に美ヶ原高原で天体写真撮影を行った折、サイエンスフロンティア高校のOBのひとりに、このレンズで星の写真を撮影してくれるように頼みました。撮影された写真の星像を見る限り、問題はなさそうでしたので、レンズは今でもそのまま使用しています。きわめて切れ味のよいレンズであるため気に入っています。高価なだけのことはあると思います。解像度もかなり高いレンズです。

 カメラボディーのほうは、オーバーホールも兼ねて、修理に出すことにしました。サービスセンターで調べてもらったら、シャッターはすでに5万回に達していました。ただ、このカメラのシャッターの耐久性は15万回とされています。まだまだ大丈夫でしょう。15万回に達したら、その時はシャッターユニットの交換をします。このカメラを使用しているプロカメラマンも多いようなので、パーツの供給はしばらく心配しなくてもよさそうです。最新のカメラに買い替えるのも、ひとつの方法ですが、デジタルカメラの画素数が、すでに限界近くになっている現在では、私共の撮影用途では、このカメラで十分です。

 夕方に戻りましたが、夕食を食べて一息つく頃には、西のほうの空に晴れ間が見えてきていました。雲の流れが、なんだかドラマチックになりそうな気配だったので、カメラを準備していました。予想通り、久々に見る美しい夕焼けとなりましたので、撮影を行いました。上のパノラマ写真がそれです。富士山も姿を現していました。梅雨の時期には、このようなドラマチックな光景がときどきあります。

 このパノラマ写真は、幅21200ピクセル、高さ3180ピクセルです。相当大きな用紙に印刷が可能でしょう。幅880ピクセル、高さ132ピクセルにリサイズしてあります。EOS5D MarkUはしばらく戻ってきませんので、この画像はEOS 1Ds MarkVというカメラで撮影しています。プロカメラマン御用達の機種です。これからは、一般撮影の常用機として、こちらを使用し、5D MarkUは予備機として使用していく予定です。

 はからずも、2年前の2013年6月27日(木)に、まったく同じ場所から、同じような夕焼けを撮影していました。その時の写真は、こちらの6月27日(木)のレポートをご覧だくさい。
NOAA2371群(太陽黒点 6月23日)
6月25日(木)

 太陽面には、比較的大きな黒点が現れています。6月22日頃は、太陽面の中央部にあり、大きな姿を見せていましたが、自転とともに西のほうに移動して、現在は、見かけ上はさほどの大きさではありません。

 まなびセンターで仕事をしながらも気になっていました。6月22日(月)から24日(水)まで、梅雨の間の晴れ間を見つけて撮影をすることができました。特に23日(火)は、気流の状態も良く、撮影の条件としては最高でした。撮影前に望遠鏡で眼視で確認した時には、太陽の周縁部の、大気の乱れによる揺れは、12.5センチの屈折望遠鏡で拡大撮影ができるレベルでした。装置をセッティングして、撮影に入ると、パソコンのモニター上では、黒点や、そのまわりを取りまく粒状斑が、まるで静止画のように見えていました。セッティングの間に、気流の状態が良くなり、今年に入ってから最高のコンディションとなりました。21センチ反射望遠鏡を持ち出し、拡大撮影を行いました。上の写真がそれです。太陽面の微細構造をとらえることができました。今年のベストショットです。

 太陽面の撮影には、天体望遠鏡の知識だけでなく、太陽面撮影の知識も必要です。通常は安全のために、口径を5センチ以下に絞るのが良いのですが、私共は解像度を優先するために、口径を絞らずに撮影しています。危険はありませんが、神経を使います。知識なしに、撮影に取り組むと、大切な機材を破損するばかりでなく、火災や失明の危険がありますので、ご注意ください。

 撮影した写真のデータ、その他の写真は、こちらです。
白川郷(岐阜県大野郡白川村 6月19日)
6月22日(月)


 昨年の10月24日(金)以来、約8か月ぶりに白川郷を訪れました。白川郷を訪れるのは、これが3度目です。写真撮影が目的でしたので、夜明け前には到着したいと考えていました。遠回りでしたが、東名高速道路の豊田ジャンクションから、東海環状自動車道を経由して、東海北陸道の白川郷インターチェンジで一般道に降ります。中央道を経由したほうが、距離的には近いのですが、安房峠を越えて一般道に入った時の、大雨などによるリスクを配慮したものです。

 午前3時頃に、いつものように、美濃加茂サービスエリアに車を入れて仮眠しました。夜明け前に、目が覚めると雨が強かったため、そのまま仮眠を続けました。

 プラネタリウム投影機のセッティングは、5月の投影終了時に済ませていましたので、投影機を所定の位置に置いてしまえば、すぐに投影に入れます。雨がひどければ、予定を変更して、投影機をまなびセンターに置いてくることもできましたが、小降りになってきたので、そのまま、白川郷に向かいました。

 到着すると雨でした。雨の中での撮影を決行した記憶がほとんどありません。そもそも、各地に風景写真を撮影に行って雨に降られた記憶がほとんどありません。しかし、今回は、雨に降られました。撮影テーマを決めていたので、せめてそれだけでも撮影しておきたいと思いました。 

 城山天守閣展望台まで上がりました。ここからの撮影がテーマのひとつです。何枚か撮影したのち、パノラマ写真も撮影しておきました。田んぼや路面が雨で反射して、今の時期としては良い感じに仕上がったと思います。あと1か所は、白川郷のポスターなどにも良く登場するスポットです。観光客は、ここまでは来ませんので誰もいませんでした。こちらも傘をさしながらの撮影となりました。雨は、断続的に強くなったり弱くなったりしていましたので、お昼頃には、撮影を切り上げて、白川郷を後にしました。

 今後のために、いくつかの撮影スポットをチェックしたのと、安くておいしい喫茶店などを見つけました。良い写真がたくさん得られたわけではありませんが、収穫はあったと思います。関市まなびセンターでの投影をさせていただいている間は、折にふれて白川郷を訪れ、四季折々の風景を写真に記録すると同時に、イラストの素材としても活用していくつもりです。
仮設プラネタリウム(関市まなびセンター 6月20日から21日 岐阜県関市)
6月22日(月)
 太陽が上の階のベランダの庇にかげるのがとても早く、10時30分頃までに写真撮影を終了しないと、それ以降は撮影ができません。現在、太陽面には、大きな黒点が出ていますが、天気が悪く、今も撮影のために、待機している状態です。

 今日は夏至です。今日をピークとして、これから、次第にこの状態が改善に向かうでしょう。天文学的には、3月21日に春分点を出発した太陽が、黄道面を90度回ったところに来たときを言います。太陽の高度が一年のうちで最も高くなる日です。

 6月20日(土)と21日(日)の2日間、関市まなびセンターにおいて、メガスターゼロ投影機を仮設して投影を行いました。「夏の星座」というテーマで、前半部で、当日夜9時に見られる星空の解説、後半部で夏の星座にまつわる神話や伝説を交えながら、この夏に見られる惑星や流星群の話などをしました。

 天気の状態が不安定でしたが、2日間とも観客の数は、比較的多めでした。特に20日夜の市民天体観望会では、天気が悪いのにもかかわらず、参加者がとても多かったのには驚きました。観望対象は金星と木星、それに月などでしたので、魅力があったのかも知れません。天気が悪く、プラネタリウムの解説のみとなってしまいましたが、希望者には、屋上の望遠鏡を見学していただきました。その間、タイミングよく晴れ間が見えたため、施設のスタッフが機転をきかせて、金星をご覧いただきました。7月と8月は、観望対象が土星がメインとなるので、再び参加者が増えるのではないでしょうか。

 投影中の様子を超広角レンズと長時間露出で写真撮影してみました。観客席から、ドームの天頂付近までが写っています。
打ち合わせ(東京都内 6月16日)
6月17日(水)
 昨日は午後から、東京都内で夏のイベントの打ち合わせがありました。イベントを実施するかどうかは、流動的です。イベント制作会社のスタッフの方々と、現場を下見しながら、打ち合わせをしました。いくつかの問題点を指摘させていただましたが、イベント制作会社のほうも、クライアントからの指示があり、どのようにすればイベントが実現できるのか、頭を悩ませているような状況でした。お互いの主張に、妥協点を見いだせずに、打ち合わせを終了して横浜に戻りました。

 今後、どのような展開になるのか、予断を許しませんが、私共にもポリシーがあり、移動式プラネタリウムの仕事において、投影環境から判断して、クオリティーが維持できない場合は、お引き受けしないということです。利益を追求するためには、どのような条件であっても、お引き受けするという選択肢もあろうかと思います。しかしながら、私共は、そのようなスタンスでこの仕事をしているわけではありません。

 クライアントになっていただく組織の皆さまに、気に入っていただくことは大切ですが、それ以上に私共が重視しているのは、それらのイベントにおいて、プラネタリウムの投影をご覧いただく観客の皆さまの反応です。投影終了後に、笑顔で帰っていただくためには、精一杯仕事をさせていただきますが、そのためには、投影環境を整えてもらうことも重要なことだと思っています。ただ、昨日の問題点は、このようなポリシーがどうのこうの、というのとは異なり、まったく別の問題点をクリアーしなくてはいけません。

 青森での仕事の疲れは、すっかり取れました。今日は、朝の散歩から戻ると、少し晴れ間が見えたので、急いで望遠鏡をセッティングして、Hα線で太陽を見ました。太陽面には大きなプロミネンスがひとつ見えていました。「あらららら・・・」と思いましたが、時すでに、太陽は、上の階のベランダの庇にさえぎられようとしていました。夏至に近いこの時期は、私共の観測環境では、早朝に撮影を行わないと、このような状況になってしまいます。写真撮影はあきらめましたが、望遠鏡を通して眼視で見ることができただけでも、良しとしたいと思います。

 中尊寺、奥入瀬渓流で撮影した写真をギャラリーにアップしました。こちらからご覧ください。
退職(青木剛彦さん 元株式会社東急コミュニティー 6月15日)
6月16日(火)
 本人の承諾を得ましたので、実名で紹介させていただきます。 

 株式会社東急コミュニティーに長年勤務した青木剛彦さんが、6月15日付で退職しました。世田谷区立教育センターのプラネタリウムの現場などを中心に、長年プラネタリウムの仕事に携わり、同社のプラネタリウム関連業務の司令塔として活躍してきました。
 
 彼は大学生の頃から、当時私共が勤務していた横浜こども科学館に出入りしていました。将来はプラネタリウムの仕事につくことをめざしていたためです。私共が手掛けるプラネタリウムの番組制作プロセスの、最初のステップである絵コンテ、シナリオの作成などを、傍らでみていました。

 それらの取り組みは、彼に少なからず影響を与えたようでした。のちに彼が、プラネタリウムの現場で働くようになり、彼が中心となって制作した、投影番組を見せてもらう機会が何度かありました。私共とは少し異なる、彼独自のテイストが良く出ており、いずれの番組も完成度の高い、説得力のあるものでした。

 彼の投影解説も何度か聞く機会がありました。管理職になってからの彼の解説は、とても洗練されていました。学習投影を見せてもらったときには、児童にとてもわかりやすい言葉で、しかも簡潔に投影をするさまは、まさに、管理職を長年経験してきて、初めてなせる技だと感じました。プラネタリウム解説者は、話術がうまくてあたりまえですが、時として、それが裏目に出て、同じことを、形容詞を変えて何度も解説してしまう解説者を、ときどき見かけます。このような場面で、観客はその情報量の多さに、途中で集中力を失います。

 組織のトップには、全ての情報が集まります。それを配慮して、業務内容を報告・説明するためには、結論を先に、そして案件の要点を端的に、しかも説得力のある話術などが求められます。そのような現場で鍛え抜かれたテクニックが、プラネタリウムの解説に、とても良くフィードバックされていました。名古屋市科学館の名解説者であった故山田卓先生とは、ややフィーリングが異なりますが、それを彷彿とさせる、いぶし銀のような投影に、時間のたつのも忘れて聞き入っていました。立派に成長したものだなと思い、涙が出そうになったことを今でも覚えています。

 今年の2月上旬に彼と会って、食事をしながら、お互いの今後の生き方について話をした時のことです。50歳を過ぎると、それから55歳頃までのどこかで、必ず人生のターニングポイントが訪れるから、そのタイミングを見逃さないようにとアドバイスをしました。それから、わずかに約4か月の間に、退職を決意する時期がこようとは、彼自身もその時には思っていなかったことでしょう。話を聞いたときには、とても驚きました。いろいろと思うことがあったのではないかと推測しています。

 すでに30年以上のお付き合いとなりました。彼が今後、どのような道を歩むのかはわかりません。しかし、力になれることがあれば、微力ではありますが、役に立ちたいと思っています。彼が若い頃から取り組んできたプラネタリウムの仕事です。今後は、その経験を生かして、新しい世界で活躍してもらいたいと思いますが、できることなら、どこかの館で再び彼が解説台に立つ日が来ることを願っています。長い間、本当にお疲れ様でした。
十和田湖・奥入瀬渓流(青森県十和田市・鹿角郡小坂町 6月12日)
6月15日(月)


 標高631メートルの発荷峠(はっかとうげ)から見た、十和田湖のパノラマです。薄曇りの天気だったため、対岸の景色のコントラストが悪く、写真としては、クオリティーの低いものになってしまいました。残念です。しかし、この時期に雨に降られなかっただけでも良しとしましょう。

 6月12日(金)は、奥州市から青森市に向かい、ホテルに入るだけのスケジュールでした。朝食もゆっくり食べてから、水沢区を出発して、高速道路に入りました。

 途中、岩手山サービスエリアに立ち寄った時、ホテルに入るには、あまりにも時間がありすぎたため、タブレットで、青森市周辺の観光地を調べました。目に飛び込んできたのは、十和田湖と奥入瀬渓流です。回り道をすると、ホテルに入る時間が遅くなりそうでしたが、何度も行くことができる場所ではないので、目的地を変更して、十和田湖に向かいました。上の写真は、その途中の発荷峠から撮影したパノラマ写真です。

 十和田湖を散策したのち、奥入瀬渓流に向かいました。十和田湖畔子ノ口(ねのくち)から焼山までの約14キロの奥入瀬川の渓流です。

 平日の午後でしたので、観光客はまばらでした。石ケ戸の休憩所に車を止め、そこから南西へ、雲井の滝までの片道約3キロ、往復6キロを、カメラと三脚を抱えて散策しました。緑がとても美しく、タイミングの良い時に来ることができたと思いました。

 絵になりそうなポイントで撮影をしながら、往復しました。うっそうと草木の生い茂る、薄暗い渓流のなかでの撮影は、三脚が必須でしょう。レリーズを持っていかなかったので、セルフタイマーモードに切り替えて、シャッターブレを抑えて撮影しました。また、草木の緑色を引き立たせるためと、渓流の透明感を強調するために、偏光フィルターを付けて、撮影をしています。それでもスローシャッターを切ると、わずかな風で、草木が揺れてしまうため、思った以上に撮影が難しいものだなと思いました。

 渓流の途中に、「阿修羅の流れ」という撮影ポイントがあります。表示板があったようですが、見落としたのか、記憶があいまいなのか、覚えていません。ここは、奥入瀬渓流の代表的な景色だそうです。PRポスターなどの撮影ポイントとなっているようでした。ホテルに入って、タブレットで調べているうちにわかりました。慌てて、撮影した写真をチェックしてみると、その場所からの撮影もしていました。ただ、他のポイントに比較して、そこがベストとは言えないような場所であるように思いました。

 何枚かの写真をアップします。あとは、いずれギャラリーのほうにまとめてアップしたいと思います。緑の美しい、渓流の姿をご覧ください。本当は、早朝から出向き、朝霧が発生しているところを撮影すると幻想的なのでしょうね。何度も訪れることができる、地元の写真家には、かないません。

 一番上の写真が、「阿修羅の流れ」付近です。機会がありましたら、今度は紅葉の時期に訪れてみたいと思います。

 奥入瀬渓流から、山道を走り、八甲田山を見ながら、秘湯として名高い、酸ヶ湯温泉のそばを通過して、青森市に入りました。

 この場面で、先月の美ヶ原高原に続き、山道を走ることになるとは、思ってもいませんでした。

 紅葉の時期に訪れたら、さぞかし美しいでしょうね。
中尊寺(岩手県西磐井郡平泉町 6月11日)
6月15日(月)
 青森方面から横浜に車で戻ってくるたび、中尊寺という名前のパーキングエリアが気になっていました。パーキングエリアに興味があるのではなく、中尊寺そのものに、以前から行ってみたいと思っていたからです。

 1954年に発行された、20円普通切手に中尊寺が描かれていました。こどもの頃に見た、階段の奥に建つ覆堂(おおいどう、さやどう)のイメージが、今でも記憶の片隅に残っています。
 
 青森市で移動式プラネタリウムの投影の仕事が入っていたので、ちょうど良い機会でした。6月10日(水)の夜に横浜を出発しました。未明に長者原サービスエリアに車を入れて仮眠をしたのち、朝から中尊寺に行きました。平日でしたが、修学旅行の小学生、中学生で賑わっていました。

 金色堂の覆堂を見たとき、「あれ!記憶の中のイメージと違う・・・」と思いました。行く前に、事前に調べていた時にも不思議に思っていました。修学旅行中の団体客には、ガイドさんがつきます。その団体客の後ろについて、説明を聞きました。

 説明によると、現在の覆堂は1965年に建設された鉄筋コンクリート造だそうです。旧覆堂は、中尊寺の敷地内の別の場所に移設されていました。当時の切手には、この旧覆堂が描かれていたのだと思います。

 国宝である金色堂は、この覆堂の中にあり、ガラスケースに入れられて、外気とは遮断されています。堂は、屋根の木瓦の部分を除いて、内外ともに総金箔貼りです。内部の装飾や仏像も含めて、その芸術性の高さと、豪華絢爛さに目を見張りました。

 写真撮影は禁止となっていますので、撮影は行いませんでした。

 当日は、天気も穏やかで真夏を思わせる暑さでした。中尊寺を見ることが、その日の予定だったので、敷地内でのんびりと時間を過ごし、お昼には、駐車場近くのお店で、名物のわんこそばを楽しみ、その足で、奥州市水沢区のホテルに入りました。

 写真は、上から本堂、薬師堂、金色堂の覆堂、そして経蔵です。こどもの頃から見たいと思っていた場所のひとつだったので、思いがかなって、とてもうれしく思いました。





























移動式プラネタリウム(青森市男女共同参画プラザ(アウガ5F) 青森市水道部主催  青森県青森市 6月13日から14日)
6月15日(月)
 移動式プラネタリウムの、本州における北限を更新しました。6月13日(土)から14日(日)の2日間、青森市駅前にある複合施設アウガの5階にある、青森市男女共同参画プラザで投影を行いました。青森市水道部主催の「2015あおもりウォーターフェア」というイベントのプログラムのひとつに組み込んでいただきました。

 青森県で投影をさせていただくのは、これが2度目です。前回は弘前市でした。2014年の1月1日から3日のことです。場所はヒロロという商業施設です。2年連続で青森県で投影をさせていただいたことになります。その間に1度、秋田県の角館と弘前城の桜を見に行っていますので、青森県に行くのは、これが3度目です。

 アウガの5階にある、青森市男女共同参画プラザのAV多機能ホールという場所が会場でした。プログラムはほかに、紙芝居と音楽のコラボライブ、自然の水から水道水を作るまでの過程などが展示されました。美しい星空も、おいしい水道水も、自然豊かな青森市だからということで、移動式プラネタリウムがプログラムに組み込まれました。5メートルドームを使用して、2日間で合計10回の投影をさせていただきました。2日間とも、プラネタリウムを見る観客の皆さまの行列ができました。10回の投影全てが満席でした。関係者の皆さまも、大変喜ばれたようでした。大役を果たせてほっとしています。

 昨年、弘前市で投影をさせていただいた時には、観客の皆さまは、反応が比較的おとなしめでした。今回もその傾向がありましたが、弘前市での投影ほどではなく、東京都内などで投影をさせていただくときと似ていました。同じ地域でも反応が異なるのは、大変興味深く思いました。初夏の星座を中心に、うしかい座の星座神話を交えて解説しました。

 往路は、中尊寺、十和田湖、そして奥入瀬渓流を経由して青森市に入りましたが、復路は青森市での投影終了後、急いで撤収を行い、そのまま横浜まで、約750キロを食事休憩とトイレ休憩のみで走り切りました。本日未明に横浜に戻ってきました。大変神経を使いましたが、気温や湿度もそれほど高くなく、快適な環境の中で、2日間の仕事を無事にこなすことができて、安堵の気持ちでいっぱいです。

  写真は、左からアウガの外観、AV多機能ホールに設営した5メートルエアドーム、そして整理券配布を待つ観客の皆さまです。
会合(みなとみらい地区のホテル 横浜市 6月7日)
6月8日(月)
 昨日はJR桜木町駅近くの、みなとみらい地区のホテルにおいて会合がありました。この地域は、横浜でも高級ホテル群が立ち並びます。会合の会場となったのは、そのひとつでした。スーツを着る機会は、最近ではほとんどなくなってしまいました。年に1度あるかどうかの頻度です。サラリーマン時代に着ていたスーツは、何かの時のためにとってあります。昨日は、そのスーツのひとつを着用して出かけました。さすがに、そのホテルにカジュアルな格好で入っていくのは、抵抗があります。また参加者の皆さんも、おしゃれに着込んでくる方が多いためです。

 スーツは、ウエストのあたりが、少し窮屈になってしまいましたが、着ることができました。もう少し体重を落としておいたほうがよさそうに思いました。年齢を重ねると、新陳代謝が悪くなります。その一方で、食欲のほうは、以前のままなので、これまで通りの運動では、体重が増えてしまうようです。ただ、散歩の距離を、これ以上のばすのは、時間的にも体力的にもきついので、そうなると、食事の量を減らす以外に手段がなさそうです。30歳の頃、3か月の間に、体重を10キロ落としました。その時の体重を維持するように努めていはいますが、だいぶ増えてきてしまっています。

 時計も海外のブランド品につけかえました。ふだんは、電波時計(これも性能が良く丈夫なので気に入っています。すでに10年以上愛用しています。当時としては、結構なお値段でした。)をしていますが、この時ばかりは、時計からネクタイ、そして靴まで、全てブランド品を身につけます。ふだんは、ファッションには全く気を使いません。それにお金をかけるくらいなら、天体観測の機材やイラストの道具にお金を投入したほうが良いと思っているからです。また、人に会う機会が少なくなったためでもあります。前述のアイテムは、サラリーマン時代の最後に、必要に迫られて購入したものです。立場上、横浜市内の名だたる経営者、公共機関の要人などとお会いして、お話をさせていただく機会が多かったためです。だいぶストレスがたまった時期でもありました。

 JR桜木町駅前は、にぎやかでした。日曜日の夕方とあって、ストリートライブやストリートパフォーマンスなどが、あちらこちらで行われていました。それらを横目に会場に急ぎました。会場となったのは、ホテルの中の大きな部屋でした。ふだんは結婚式の披露宴なども行われているようです。会合の後、無国籍料理のフルコースをごちそうになりました。おいしいものなのでしょうが、私共の年になると、このような料理よりも、日常的に口にしている、焼き魚やみそ汁、納豆などのほうがおいしく感じてしまいます。体が、このようなぜいたくな料理を欲しがっていない証拠でしょう。でも、良い気分転換になりました。

 ここ数日間で、不要となった資料などをシュレッターにかけたりして、身の回りの整理を始めています。たくさんあるので、なかなか進みません。頭が痛くなりそうなので、毎日1時間程度作業をして、そこで打ち切り、次の仕事にかかります。資料を整理していたら、ある布ケースの中から、福沢諭吉先生がひとり出てきました。ラッキー・・・。 
冥王星はどんな星(関市まなびセンタープラネタリウム 8月22日、23日投影のテーマ解説)
6月6日(土)
 昨夜は思ったより気温が低いようでした。布団をはだけて寝てしまったため、寒かったせいで朝から微熱がありました。日課の朝夕の散歩も、距離を少し短くしました。それでも、合計で1時間程度、距離にして5キロは歩いていると思います。通常であれば、朝夕で2時間、約10キロは歩いています。

 関市まなびセンターで、8月下旬に投影するコンテンツを制作中であることは、下の5月29日(金)のところでレポートした通りです。やっと全体の形ができてきました。本来であれば、このまま完成に持ち込みたいところですが、テーマが冥王星であるため、そうはいきません。

 アメリカ航空宇宙局(NASA)が2006年1月19日に打ち上げた、ニュー・ホライズンズ探査機が、世界時の7月14日12時頃、冥王星に最接近するためです。冥王星に到着後、冥王星のまわりを回って観測するのではなく、一瞬にして通り過ぎます。

 冥王星の軌道に入り、まわりを回って観測するためには、探査機を減速させなければなりません。2007年2月に木星に最接近して観測を行ったのち、スイングバイして充分に加速して冥王星を目指しています。その速度は、毎秒約23キロに達します。時速になおすと、約82,800キロです。どのような速度か、想像できませんね。光の速度の約30パーセントです。減速するには、たくさんのエネルギーが必要となるためです。軌道のまわりに存在する、微粒子に探査機を衝突させないように、絶妙な場所をパスさせるルートで飛行が計画されています。

 探査機は、猛スピードで、冥王星系を通り過ぎます。しかしながら、光の速度でさえも、太陽から冥王星までは、平均して約5時間30分もかかります。このため、地球上から、指令を送ったとしても、タイムラグがありすぎるために対応ができません。事前に観測プログラムが組まれているはずです。いったい、どのような冥王星の姿を見せてくれるのか、とても楽しみですね。

  探査機が地球に画像を届けてきて、NASAから画像が発表されたら、それをコンテンツに組み込んで、簡単な解説をつけて、完成させる予定でいます。今のこの時期に、8月末の投影のためのコンテンツ制作に取り組むのは、7月に入るとすぐに、移動式プラネタリウムの仕事が、立て込んできて、コンテンツ制作の時間が確保できないためです。

 探査機が冥王星に到着するまで、あと38日、冥王星まで45,402,978キロの距離まで迫っています。地球から太陽までの距離の、約3割です。だいぶ接近しましたね。打ち上げからのミッションの経過時間は3424日です。

 右上の画像は、私共が1994年6月に描いた冥王星とその衛星カロンのエアブラシイラストです。手前がカロン、奥が冥王星です。当時、冥王星には、衛星がカロンしか知られていませんでした。現在では、5つの衛星が知られています。探査機の最接近によって、さらに詳しい情報がもたらされるでしょう。ちなみに、現在取り組んでいる風景画の手書きイラストでは、エアブラシを使用していません。
望遠鏡のメンテナンス(横浜市立横浜サイエンスフロンティア高等学校 6月3日)
6月4日(木)
 昨日の午前中は、横浜は朝から雨が降っていました。未明から降り出していたのかも知れません。午前中のうちに、いつくかの仕事を片付けて、午後からサイエンスフロンティア高校に行きました。鶴見駅に着くころには、雨はすっかりあがっていました。駅で、前の職場の職員とバッタリ。8年ぶりの再会でしたが、お互いに時間がなかったので、立ち話を少しして高校に向かいました。

 天文台の望遠鏡が、このことろ不調続きです。使用頻度が高いのと、大勢の生徒が使用するので、仕方がないでしょう。トラブルを少しでも避けるために、毎年、1年生の天文部員が本格的に活動を開始するあたりで、望遠鏡の基本的な使い方と、使用上の注意事項について説明してきました。下の5月28日(木)のところでレポートした通りです。

 しかしながら、使用するのは、天文部員だけではありません。サイエンスリテラシーUで、太陽に取り組む生徒たちも使用します。故障を防ぐためには、使用しないのが一番です。しかし、それでは何のための天文台なのかわかりません。生徒たちには、積極的に望遠鏡を使うように話しています。使用頻度の高さには、メーカーの方もびっくりされているようです。ただ、高校生レベルの知識では、30センチカセグレン反射は、荷が重すぎます。故障が多いのはそのためでしょう。

 昨日は、メーカーの方にも来ていただいて、担当の先生とともに、どこがどのように不具合があるのかを調べました。不具合の箇所がわかり、応急処置をしてきました。部品交換なども発生するので、ここから先は、担当の先生にお任せしました。

 折に触れて、高校に行って、生徒たちを指導していますが、メーカーの方による故障修理には、立ち会ったことがりませんでした。このため、望遠鏡の制御系が、どのようになっているのか、いまひとつ理解ができていませんでした。昨日、いろいろな話を伺い、制御系の全体がやっと理解できました。小さなトラブルであれば、メーカーの方に来ていただかなくても、私共で対応ができそうです。

 人事異動に伴い、担当の先生方も代わります。開校当初からの天文台のことを知っているのは、私共だけになってしまいました。今まで、このような場面に立ち会わなかったことを、少し後悔しています。顧問の立場で、どこまで口出しをしてよいか、微妙なところですが、時間の許す限り、サポートしたいと考えています。

 今の私共の年齢を考えると、そろそろ、移動式プラネタリウムの仕事から、取り組むべきことの中心を、シフトさせていく時期だと思っています。
プロフェッショナル
6月2日(火)
 NHK総合テレビで、昨夜放送していました。パソコンにむかっていましたが、引きずり込まれるように見入ってしまいました。羽田空港の清掃の女性スタッフにスポットをあてていました。若い頃から清掃の仕事に携わり、清掃のプロとして、どんな汚れでも落としてしまう、その執念と、経験に裏打ちされたテクニックにとても感動しました。

 ウォータークーラーの受け皿にこびりついた汚れを、80種類もの洗剤の中から、その汚れに適切に対応するものを選び出し、ステンレス部分に傷ひとつつけずに、新品同様に磨き上げます。そして、普段は目にしない、受け皿の下の裏側の汚れまでも完ぺきに落としてしまう、集中力、注意力、そしてテクニックには敬服しました。NHKスタッフのカメラワークも、とても良かったと思います。

 空港利用者の妨げにならないように、周囲に視線を配りながら、床面の反射の具合から、ホコリを見つけ出し、すぐにきれいにしてしまいます。小さなこどもたちが、床の上で膝をついて遊びまわるからいつも気を付けている・・・というコメントを聞いた時には、涙が出そうになりました。とても大変な仕事の中で、これほどまでに気配りをしながら仕事と向き合っているのかと思ったら、胸がいっぱいになりました。仕事に対するプライドと、優しさに満ち溢れていたように思います。まさに職人芸といって良いでしょう。

 最近では、海外に出る機会もめっきり減ってしまいましたが、海外から戻ってくるたびに、いつも思うのは、日本の空港の清潔さです。このような地道な努力に支えられていたことが良く理解できました。

 さて、私共に置き換えた場合、はたしてここまでのことができているのだろうかと思うと、少し恥ずかしくなりました。彼女は現役で働いているようですので、私共よりは年下ですが、私共も、もっともっと精進しなくてはいけませんね。・・・職人という言葉に、弱いのです。
マグライト
6月2日(火)
 アメリカのマグ・インストゥルメント社製の懐中電灯です。その性能の高さから、アメリカの警察組織、消防など、生命の危険にさらされるような職場において、その信頼性は絶大です。ジュラルミンを削り出して作られたボディーは、頑丈そのものです。内部はオーリングによりシールドされているので、気密性も抜群です。数十年間、海に沈んでいた船の中から、ダイバーが発見して電池を入れてみたら、問題なく点灯したなどという、エピソードは良く耳にします。

 私共は、小型のタイプを常用しています。約20年以上愛用していますが、壊れたことはありません。電球はときどき切れますが、予備の電球が本体の底の蓋の中に入っていて、緊急時に切れたりした場合などは、それと交換して使用します。電球のタイプはキセノンですが、最近のマグライトは、電球がLEDにとって代わっているようです。

 昔から、プラネタリウム投影機の本体の調整、天体観測、天体観望会などの場面で頻繁に使用してきました。災害などによる停電の時にも強い味方です。電球側のキャップを外せば、ランタンとしても使用できます。この懐中電灯を使用して、GSSやスーパーヘリオスなどの大きなプラネタリウム投影機の、故障の不具合箇所などを調べたものです。

 前述したとおり、交換電球がLEDに移行したため、キセノンランプの入手が次第に困難となってきました。先日、打ち合わせで渋谷に出かけた折に、少し多めに入手してきました。しかし、右側のタイプは深刻です。この迷彩色の懐中電灯の中には、今では珍しい赤色のキセノンランプが入っています。このため、天体写真撮影などの暗い場所での使用には、とても適しています。LEDに押されえて、赤色の電球の製造が中止になってしまったようです。ネット上のどこを探しても、見つかりません。購入したお店の定員さんに見せたところ「このタイプを始めて見ました」。と言われてしまいました。

 今使用している電球と予備の電球が切れたら、それでおしまいです。ただ、めったに切れることはありません。注意しなくてはいけないのは、電池を新しいものに変えたときです。そのような状況で電球が切れることがあるためです。
 
 大切に使用しているわけではありませんが、長年使用してきたもので、パーツの供給が断たれるために、使えなくなるのはとても残念です。採算が取れないとなると、仕方がありませんね。懐中電灯は、移動式プラネタリウムの投影で使用するものも含めて、合計で5本ほど所有していますが、全てマグライトです。赤色電球が2本切れてしまうのが先か、私共の体の自由がきかなくなり、天体写真の撮影に行けなくなるのが先か、微妙なところです。
肖像画コレクション(ユルバン・ルヴェリエ ジョン・クーチ・アダムズ 海王星発見者)
5月29日(金)
 海王星の発見者とされているルヴェリエとアダムズの二人の肖像画を描きました。天王星・海王星・冥王星に関しては、それぞれ発見にまつわるエピソードが残されています。天文に詳しい方であれば、いずれも大変興味深いものですが、それ以外の方には、少しハードルが高いかもしれません。

 現在、関市まなびセンターで、8月下旬に投影するコンテンツの制作を行っています。「冥王星はどんな星」というテーマです。
 
 アメリカ航空宇宙局(NASA)が、2006年に打ち上げたニュー・ホライズンズ探査機が、予定では世界時の7月14日12時頃に冥王星に最接近します。探査機が撮影した冥王星の画像がすでに公開されていますが、5月8日に冥王星から8,000万キロの距離から撮影された最新の画像には、すでに模様が認められます。最接近時に、どのような姿を見せてくれるのか、今からとても楽しみです。冥王星に探査機が訪れるのは、今回が初めてです。

 テーマは冥王星ですが、この天体を扱う場合は、天王星・海王星に関しても触れる必要があるでしょう。海王星の発見者の2人に関して、ネット上で画像を探しましたが、予想通り、解像度の高い画像が見つかりませんでした。

 いつものように、肖像画として描くことにしました。2人を描くのにPhotoshop CS6 を使用して、1週間ほどで完成させました。上の画像の左がルヴェリエ、右がアダムズです。2Dペイントの作業は久しぶりでしたので、最初感覚が戻りませんでしたが、一人目のアダムズを描き終わる頃には、感覚がだいぶ戻ってきました。肖像画のオリジナル・コレクションもだいぶ増えてきました。

 これまでの肖像画コレクションは、このプラネタリウム雑記の、こちらの2013年5月24日(金)と6月2日(日)のところにアップしてありますので、興味がありましたら、ご覧ください。発表していないものも含めて、すでに10人を描きました。写真が残っている場合は、そちらを引用したほうが説得力がありますが、昔の人物となるとそうもいきません。印刷原稿にも使用できるような解像度で描いていますが、プラネタリウムの投影で使用する場面では、せいぜい1分程度しか画像を投影しないので、手書きイラストのように、細部まで描いているわけではありません。

 小学校低学年以下のこどもたちを相手に、どのように冥王星の話をすればよいか、考えているところです。
 
サイエンスリテラシーU(横浜市立横浜サイエンスフロンティア高等学校 5月27日)
5月28日(木)
 昨日は、このプラネタリウム雑記の4月23日(木)のところでレポートした、サイエンスリテラシーUの授業講座の日でした。この授業講座で生徒たちを指導するのは、今年度に入ってこれで4回目です。真夏を思わせるような気温の高い日でした。

 テーマは太陽黒点の観測です。晴れていましたが、今回は座学としました。前回の太陽黒点のスケッチから、太陽面経度図を利用して、黒点の緯度、経度を測定するまでのプロセスについて説明しました。高校生にとっては、ハードルが少し高い内容ですが、生徒たちは熱心に聞いてくれたと思います。このプロセスは、太陽をテーマとして、さまざまな取り組みを行うときの基礎となりますので、避けて通れません。頑張って乗り越えてほしいと思っています。観測を整理して、自分なりの視点で考察を加え、後日、他の生徒の前で、プレゼンテーションを行います。これらを通して学ぶさまざまなことが、生徒たちにとっては、大きく成長するきっかけとなるのではないでしょうか。

 授業講座が終わると、カフェテラスでしばらく休憩しました。放課後まで残って、天文部の部活動において、新入生を対象に、同校の屋上にある天文台の、30センチカセグレン反射望遠鏡などのハードウエアを使用するときの、注意点について説明するためです。毎年、新入生たちが本格的に活動を開始するこの時期に行っています。望遠鏡の使い方については、上級生に任せて、ここでは、ふだん触れることのない、望遠鏡の内部について、詳しく説明をしています。説明が終わって少し時間があったので、30センチ反射望遠鏡に同架されている、9センチ屈折望遠鏡にHαフィルターを取り付けて太陽面を見てもらいました。

 サイエンスリテラシーUの授業講座、部活動の様子など、今回は、私共の後輩のプラネタリウム解説者に見学してもらいました。お昼過ぎから夕方まで、ずっと見学してもらったので、少し疲れたようでしたが、今後の参考にしてもらいたいと思っています。また新入生たちには、充実した高校生活を送ってもらいたいと願っています。これから2年間、彼らとおつき合いすることになります。

 写真は、天文部の新入生たちに、望遠鏡を使用する場合の注意事項等に関して説明を行っているところです。
移動式プラネタリウム(ハロー西荻 広小路親栄会 他21商店街主催 東京都杉並区 5月24日) 
5月25日(月)
 日付をご覧いただければ、かなりタイトな日程であることがお分かりいただけると思います。さまざまな事情があり、このようなスケジュールとなってしまいました。

 杉並区のイベント会場には、朝一番で入ることにしていましたので、安芸高田市での投影を終えると、大急ぎで撤収作業を行いました。夕食もお弁当を買い込み、途中のトイレ休憩と、夕食のお弁当を食べる時間もそこそこに、広島県から東京までの850キロを走り切りました。宝塚付近で渋滞がありましたが、あとはスムーズに走ることができました。

 御殿場を過ぎる頃には、時間に少し余裕ができたので、足柄サービスエリアに車を入れて、1時間ほど仮眠をしました。一度家に戻り、着替えなどを行い、再び車に乗り込みます。その足で、杉並区を目指しました。途中のパーキングエリアに再び車を入れて、明け方まで少し仮眠をしました。夜明けとともに、車を走らせ、会場となる、桃井第三小学校に約束の時間よりも早く到着しました。

 「ハロー西荻」というイベントは、今年で26回目を迎えるそうです。今では、西荻窪の一大イベントとなっています。移動式プラネタリウムは、そのイベントのプログラムのひとつとして、組み入れていただいたものです。事前の打ち合わせにおいて、「おたくのプラネタリウムは、本当の意味でのプラネタリウムですか・・・?」と質問されました。移動式プラネタリウムといえども、私共の投影スタイルは、常設館のそれと何ら変わりありませんので、「私共のプラネタリウムの投影をプラネタリウムと言わずして、何をプラネタリウムと言うのですか・・・?」と切り返しました。このように発言したからには、たとえ投影回数が何度であろうと、投影のクオリティーをすべてそろえる・・・という覚悟で、投影に臨みました。もっとも、これはいつものことです。ただ、今回は、広島から夜通し走り切った後での、8回の投影です。内心は・・・大丈夫かな・・・という不安が少しありました。

 投影開始まで、時間的に少し余裕があったので、その時間を利用して仮眠をしました。これで眠気がほとんど解消されました。疲れも取れたので、8回の投影は順調にこなすことができたと思います。ジョークもだいぶ入れましたので、観客の皆さまには、だいぶうけていたようです。8回とも満席の状態でした。初夏の星座を中心に、うしかい座の神話を交えて解説しました。

 その前日、安芸高田市の皆さまに投影をご覧いただいたばかりなので、地域による、投影中の観客の皆さまの、反応の差が際立っていました。とても興味深く思いました。
 すべての投影が終わって、イベントスタッフの皆さまにも、撤収を手伝っていただきました。スタッフの一人が、「移動式プラネタリウムの仕事というのは、頭だけでなく、むしろ体力を相当使うものですね・・・」 その通りです。でも、慣れてしまっているので、負担には感じません。

 今日25日(月)も、いつものように起きて、太陽を見てから、仕事に入っています。疲れはありません。明日あたりに疲れが出てくるのか、それとも、年を取って疲れに鈍感になっているのか、あるいは、そもそも疲れていないのかのいずれかです。

 車のほうは、今回も長距離でしたが、安定してよく走るものだなと、感心しています。来月も長距離が1本あります。
移動式プラネタリウム(JA広島北部 広島県安芸高田市 5月23日)
5月25日(月)
 広島県安芸高田市の、JA広島北部本店の4階にあるホールで、5月23日(土)に移動式プラネタリウムの投影を行いました。昨年の6月に、JA広島北部が主催するイベントで投影をさせていただいて以来、約1年ぶり2回目の投影となりました。前回は営農総合センターの、低温倉庫前のスペースで、5メートルドームを使用して2日間の投影でしたが、今回は会場を本店に移して、7メートルドームを使用しての投影となりました。

 「親子で星空を楽しもう!」というイベントです。事前募集制で、1日5回ほど投影をさせていただきました。JA広島北部管内の、小学生とその保護者を対象としたものです。JAにはあまりなじみのない、ファミリー層をターゲットとしたものですが、この企画は良かったようです。1日5回ほど投影をさせていただきましたが、お昼の12時の回を除いては、満席、あるいはほぼ満席の状態でした。

 初夏の星座を中心に、うしかい座の神話を交えて解説しました。観客の皆さんは、どちらかといえば、反応がおとなしめでした。ホールの中を、少し薄暗くしていただきました。今回はプラネタリウム単独のイベントでしたので、他のイベントで発生する音もなく、投影環境としては申し分ありませんでした。光漏れもなく、とても美しい星空を投影することができました。

 お昼の時間帯に投影を入れたのは、主催者の都合ではなく、私共の都合を配慮していただいたものです。翌日に東京都杉並区での投影を控えていたため、早目に東京に戻らなくてはいけなかったからです。昨年の経験から、どのような地域での投影なのかが理解できていたので、精神的にはゆとりがありました。

 移動式プラネタリウムの投影は、2月28日以来、約3か月ぶりでした。だいぶ間が空いてしまいましたが、これから夏に向けて、繁忙期に入るので、ちょうど良い肩慣らしとなりました。解説の感覚は1回目から、いつもの通りでした。まだまだ解説ができそうだな・・・と思った次第です。
打ち合わせ(横浜市内・渋谷 5月18日)
5月20日(水)
 5月18日(月)の午前と午後、横浜市内と渋谷でそれぞれ打ち合わせがありました。直近のプラネタリウムのイベントと、夏休み期間中のイベントの打ち合わせです。美ヶ原高原から戻ってきて、体のほうが少し疲れ気味でしたが、朝から横浜市内に出かけました。曜日の感覚がなくなっていて日曜日だとばかり思い込んでいました。横浜駅構内は、そのくらい人であふれかえっていました。

 午前中の打ち合わせを終えると、その足で渋谷に向かいました。待ち合わせ場所は、ハチ公前です。少し早目に到着したので、しばらくそこで休んでいました。天体写真を徹夜で撮影していても、疲れはあまり感じませんが、都内の人混みは疲れます。それにしても、ここでも外国人の多さが目に付きました。ハチ公前で記念写真を撮影している人々の95パーセント以上が外国人です。この写真でもそうです。

 中には、スクランブル交差点を、ビデオカメラで撮影しながら横断する外国人も・・・。スクランブル交差点を行儀よく横断し、他の人にぶつかることもない日本人の姿は、外国の方々から見ると、驚異に思うようです。その様子をインターネットの動画で流すものなのでしょうか。日本国内の情報が、ニュースばかりでなく、日常生活までもが、リアルタイムで紹介されているので、興味を持つ外国人が増えているのだと思います。

 ちなみに、昨日は私共の携帯電話に、外国の方からのメッセージが残されていました。ものすごい早口で聞き取れませんでしたが、その方から、今日も電話がかかってきました。今度は流暢な日本語でした。間違い電話だったようですが、私たちの日常生活でも、あたり前に外国人と接する機会がとても増えているのだと思います。

 打ち合わせは、どちらもスムーズに終了して、横浜に戻ってきました。駅まで戻ると、さわやかな風が吹いていました。海に近いせいでしょうか。都内とは、だいぶ気温差があるように感じました。5月でも天気が良い日は、都内はすでにヒートアイランド状態です。熱気の逃げ場がないのでしょうね。
天体写真2点
5月18日(月)
 美ヶ原高原で撮影した天体写真2点です。トラブルを抱えながらの撮影だったので、あまり良い写真が得られませんでした。また、M8・M20付近を撮影した写真は、この領域が少しもやっていたので、星がうるんでしまいました。肉眼でも、少しもやがかかっていたのがわかりましたので、撮影した結果も想像がついていました。

 来月以降に、この領域を、同じ焦点距離のレンズで撮影のやり直しを考えています。今年の撮影では、まだ成果が得られていないので、少し残念ですが、美しい星空に包まれることができただけでも、良かったと思っています。


写真のデータ
M81・M82付近(写真は右側が北)
2015年5月17日 0時15分から4分30秒露出×4枚
 撮影地 美ヶ原高原
BORG125ED フラットナー使用 EOS5D MarkU(赤外カットフィルター除去) ISO800
マークX赤道儀 2軸モータードライブ K-ASTEC Q5L-100GSSによるオートガイド
ステライメージ7で4枚コンポジット、フラット補正、ダーク補正、photoshop CS6でガンマ補正、色調整 等 周辺部をトリミング

どちらも、おおぐま座にある銀河です。右がM82,左がM81です。


写真のデータ
M8・M20付近(写真は北が上)
2015年5月17日 2時45分から1分露出×2枚 2分露出×2枚
撮影地 美ヶ原高原

EOS5D MarkU(赤外カットフィルター除去) 
EF300mm F2.8 USM 絞り解放  ISO800
マークX赤道儀 2軸モータードライブ K-ASTEC Q5L-100GSSによるオートガイド
ステライメージ7で4枚コンポジットphotoshop CS6でガンマ補正、色調整 等


写真中央部に小さく見えるピンク色の星雲がM20、その下の大きな星雲がM8です。
星がにじんでいるのは、少しもやがかかっていたせいです。後日、この領域を再度撮影し、よりコントラストの高い写真を得る予定です。

体写真撮影(美ヶ原高原 長野県 5月16日から17日)
5月17日(日)
 

 5月16日(土)から17日(日)にかけて、美ヶ原高原に天体写真撮影に行きました。長野県松本市、上田市、小県郡(ちいさがたぐん)長和町にまたがる標高2000メートルの高原です。日本百名山のひとつでもあります。

 上高地方面から戻ってきて、松本インターチェンジから高速道路に乗るとき、高速道路の向こう側に見える山のほうに、一度は行ってみたいと思いながら、横浜に戻ってきます。

 サイエンスフロンティア高校の天文部OBから、誘いがありました。日程はあいていましたので、途中で合流することにしました。圏央道が茅ケ崎から八王子までつながったため、茅ケ崎から高速道路に乗ります。中央道へのアクセスがとても便利になりました。

 天気予報では、空は回復傾向にはありましたが、日本付近を横断する雲の流れの北端の部分に、観測地が位置していました。観測地に向かう途中で、場所を変更しようかと相談しましたが、気象衛星の画像などから、晴れるだろうと予測して、現地入りしました。メンバーは他に、同校が以前から交流のある高校の天文部OB・OGなども加わり、にぎやかな観測会となりました。

 天気のほうは、予測していた通りになりました。満天の素晴らしい星空でした。途中、ガスが発生して、星がうるんでしまう時間帯がありましたが、明け方まで、とても良い条件でした。北から東側、そして天頂付近は、バックのしまり具合も良く、申し分ありませんでした。南と西の空は、低空にわずかに光害が残るものの、他の観測地と比較しても、とても上質の星空でした。天の川も良く見えていました。この低空の光害の影響がなければ、私共が、高校生の頃に、毎日見ていた星空にきわめて近いものだと思います。

 天体写真撮影のほうは、前回の3月24日から25日の、伊豆での撮影の時からのトラブルを引きずっていたので、その調査も兼ねての撮影となりました。原因はまだ見つかっていませんが、思い当たる原因の一つが見つかったので、次回の撮影で検証してみたいと思っています。トラブルの調査だけでは、あまりにももったいないので、カメラ用の望遠レンズでも、少し撮影しておきました。300ミリクラスの大口径のカメラレンズを使用しての撮影は、露出時間も短くてすむので、撮影は効率的です。望遠鏡の長焦点での撮影とは、効率が全く異なります。

 一緒に撮影を行った彼らは、とても優秀でした。望遠鏡の組み立ても、手際が良く、このような徹夜観測にも場慣れしていました。皆、たいしたものだと思います。サイエンスフロンティア高校の天文部OBのひとりは、私共が、その将来をとても期待している人物です。天体写真の撮影もレベルが高く、撮影された写真は、センスが良いものです。

 彼は、30センチのドブソニアンタイプの反射望遠鏡を持ってきていたので、写真撮影の合間に、いくつかの銀河や球状星団などを見せてもらいました。天体の導入の素早さも、見事でしたが、そこで見せてもらった天体の数々は、銀河の渦巻の腕や、ボールのように星が集まる球状星団のディテールがよくわかり、圧巻でした。

 標高2000メートルの山の上は、夜の気温が2度から氷点下と、厳しいものでしたが、無風だったため、寒さは感じませんでした。とても景色の美しい場所で、満天の星空を彼らと一緒に見ることができたので、とても素晴らしい一夜となりました。

 写真は、上から、美ヶ原高原の朝、美ヶ原のシンボルである「美しの塔」(遭難防止のための道標および避難所)、美ヶ原から見た蓼科山・八ヶ岳・富士山、そして観測終了後の記念写真です。

 ふだんは、単独行動で天体写真を撮影に行くことがほとんどですが、たまには、このようにグループで行くのも楽しいものだなと思いました。

 天体写真のほうは、大した収穫はありませんでしたが、後日、画像処理をして、良いものがあればアップしたいと思います。
サイエンスリテラシーU(横浜市立横浜サイエンスフロンティア高等学校 5月13日)
5月13日(水)
 このプラネタリウム雑記の4月23日(木)のところでレポートした、サイエンスリテラシーUの授業講座の日でした。朝から台風一過のとても良い天気でした。午前中のうちに、太陽面の撮影をしてから出かけました。空の透明度は抜群でしたが、気流の乱れは相当なもので、太陽面が毛羽立っていました。拡大撮影は、とてもできない状態です。プロミネンスの比較的大きなものが東縁に出ていたので、その拡大写真だけは、撮影しておきました。

 授業講座は、今日も、太陽黒点の観測指導が中心でしたが、今回は、生徒たちがHα線で見た太陽もテーマにしたいとのことでしたので、装置の使い方なども説明して、実際にHα太陽像も見てもらいました。東縁の大きなプロミネンスに驚いていたようで、とても興味を持ったようでした。

 サイエンスリテラシーUの中で、太陽をテーマとする生徒たちには、そのテーマに取り組む中で、何が大切で、何を学び取ってもらいたいかを、毎年説明していますが、生徒たちが熱心に耳を傾けてくれるので、とても良いと思います。気温がとても高く、夏を思わせるような1日でした。
慰労会(東京駅八重洲口地下街 5月12日)
5月13日(水)
 台風6号の影響で、次第に天気が崩れていく中、昨日は夕方から東京駅の八重洲口地下街の居酒屋さんで、ある人の慰労会を行いました。私共にとっては、大切な後輩のひとりです。なぜ今のこの時期に慰労会をしたか、その理由は来月の今頃になればお話しできると思います。

 メンバーは3人です。台風6号が接近中だったので、気が気ではありませんでしたので、皆、少し落ち着きませんでしたが、それでも久しぶりに会って、楽しい時間を過ごすことができました。私共も含めて、残り2人も、年を取ったな・・・と思った次第です。

 約束の時間よりも、少し早目に東京駅に着きそうだったので、東京駅で降りずに、秋葉原まで行って、パソコンの部品調達などもついでに済ませてきました。1年ぶりくらいで秋葉原の街を歩きましたが、その間にも、かなり様変わりしたように感じました。街には外国人の買い物客があふれ、お店の中も、それらに対応するように、外国の文字が氾濫していました。以前にもまして、海外からの観光客や買い物客が増えているように思います。インターネットの普及で、リアルタイムで日本のあらゆる情報が紹介され、日本に興味を持つ外国人が増えているからではないでしょうか。ちなみに、私共が、今から約40年前の、1976年にオーストラリアを訪れたときには、シドニーの書店でみた日本を紹介する本には、お侍さんのイラストが掲載されていました。

 慰労会が終わり、急いで横浜に戻る頃には、台風は温帯低気圧に変わっていましたが、それでもすでに暴風圏内でした。雨は小康状態でしたが、風が強く、バス停(ふだんなら駅から歩きますが、さすがにこの時ばかりはバスを利用しました)から家に戻るまでの間に、風にあおられ、傘は軸の根元から折れてしまい、見るも無残な姿でした。想定していましたので、だめになってもよいような傘を持っていって正解でした。・・・最近の傘の軟弱さには、あきれてしまいます。
NOAA2339群(太陽黒点 5月11日)
5月11日(月)
 

 太陽の表面には、現在NOAA2339群という、比較的規模の大きな黒点群が見えています。個々の黒点は、さほどの大きさではありませんが、群としては大きく、太陽の東西方向に約20度の広がりを見せています。5月の上旬は、天気が良く気流も安定していましたので、解像度の高い写真が得られました。しかし、ここ数日は、空は晴れるものの、気流の状態はいまひとつです。昨日も、この黒点群の高解像度の写真を得ることを目標としていましたが、気流の状態が悪く、拡大率を落として撮影せざるを得ませんでした。

 昨日は、午後から調べものをするために、海外のサイトをみていましたが、あるサイトに、この黒点群の高解像度の画像がアップされていました。その見事さに目を見張りました。同レベルの解像度の写真を得るための、ハードウエアやノウハウは、私共もすでに持っていますが、海外で気流の良い場所で観測されている観測者には、太刀打ちできません。

 惑星面の写真撮影でも同じことが言えます。海外の観測者がアップしてくる画像は、ひと昔前の探査機が撮影したものかと思わせる解像度です。国内の観測者たちも、工夫を凝らしていて、それらに遜色のない画像を撮影している方もいます。その試行錯誤は、とても参考になるものばかりです。

 今日も気流の状態がいまひとつでした。拡大率を落とさざるを得ない状態でしたが、それでも通常撮影している拡大率でも、気流の良い瞬間を見計らって撮影を行っておきました。この拡大率で得た画像の画像処理を行ってみると、粒状斑も流れていなかったので、安心しました。個々の粒状斑が判別できない写真は、NGとしています。よほどのことがない限り、アップすることはありません。Hα線で見た、同じ黒点群の写真も比較のためここにアップしておきます。視力の弱い、私共の目では、この黒点群は、肉眼では確認できませんでした。画像の詳しいデータ、その他の写真は、こちらからご覧ください。

 カルシウムK線で太陽面を撮影の最中に、ヘリが太陽面を横切りました。動画から切り出した一コマをアップします。ヘリの周辺に雲のような流れが見えますが、ヘリが通過した時の乱流によるものです。飛行機やヘリが通過したあと、数分間は、気流の乱れが大きくなるので撮影を中断しています。
月面写真集(5月7日)
5月9日(土)
 

 ギャラリーのページに「月」と題して、月面写真集を作りました。こちらからご覧ください。通常はギャラリーのページからアクセスできます。これまでにも、折に触れて月を撮影してきました。私共がこれらの撮影に現在使用している望遠鏡は、口径12.5センチの屈折望遠鏡と、21センチの反射望遠鏡です。

 口径12.5センチ屈折望遠鏡のほうは、現在市販されている望遠鏡と異なり、フィルムカメラ時代のもので、デジタル非対応です。ただし、太陽面の撮影においては、フィルターを通してしまうので、デジタルかフィルムかの違いは無視しても大丈夫です。ただ、月や星雲・星団の場合は、状況が異なります。現在の望遠鏡に比べて、解像度が少し悪くなります。

 一方、口径21センチ反射望遠鏡のほうは、月面写真に使用すると、解像度において口径25センチ以上の望遠鏡には太刀打ちできません。ただし太陽の場合は、話が別です。気流の状態をもろに受けるため、大口径になればなるほど、出番が少なくなります。したがって、太陽面の撮影においては、21センチでも、日本国内で使用する場合は問題ありません。気流の良いところに住んでいる海外の観測者は、大口径で、素晴らしい太陽像を撮影しています。
 
 上記のような理由により、今まで月の写真は、あまりアップしませんでした。最近入手したCMOSカラーカメラは、月面の撮影にも威力を発揮するようです。月面の拡大写真は、白黒で撮影されている方が多いのですが、私共は、以前からカラーで撮影していました。モノクロCCDカメラと望遠鏡の間に、LRGBの各フィルターを挿入して、画像処理のプロセスにおいて、カラー化していました。ただ、処理が大変です。

 CMOSカラーカメラと画像処理により、上記のような望遠鏡でも、ギャラリーにアップしても大丈夫だろうという、画像が得られるようになったので、月のページを作ることにしました。今後、良い画像が得られた場合に、アップします。月面は単調な色合いですが、それでもよく見ると、微妙に色があります。クレーターのディテールばかりでなく、それらの微妙な色合いも再現できればと思っています。

 日本では、月面写真は、慣例的に南を上にします。しかしながら、そうすると、月面全体を表現すると、欠け具合が、肉眼で見たときと逆になり、違和感があります。ただし、天体写真を撮影している方たちから見ると、拡大写真は、北が上だと逆に違和感があります。いろいろ迷いましたが、月の写真に関しては、太陽と同じように、月の北を上にすることにしました。ただし、厳密ではありません。なお、下の土星の写真は、南が上になっています。いずれ、惑星の写真をギャラリーに掲載するときには、考える必要があると思っています。
 
 画像の見せ方については、まだ試行錯誤の段階です。しかし、太陽面写真集の各画像がそうであるように、何度もアップしているうちに、見せ方の流儀ができてくるものです。拡大写真で見る月は、北極や南極付近でも、立派なクレーターがたくさんあって、見ごたえがあります。それらも表現できればと思っています。

 昼間に太陽を撮影し、夜は月や惑星、そして星空の写真撮影などを行い、それらの画像処理も含めると、休む暇がありません。また、体力も消耗します。移動式プラネタリウム関連の仕事と、投影用コンテンツ制作、そして手書きイラストの制作まで含めると、仕事が深夜にまで及ぶこともしばしばです。しかし、これからの先を考えると、脳の活性化と、老化防止のためにも、これで良いと思っています。

 上の写真は、ギャラリーに掲載した写真の1枚をピックアップしたものです。詳しいデータは、ギャラリーのほうをご覧ください。
土星(5月6日)
5月7日(木)
 関市まなびセンターでの投影を終えて帰宅してから、望遠鏡を持ち出して、月と土星を撮影しました。新たに導入した、中国のZWオプティカル社製のCMOSカラーカメラASI120MC-Sの性能テストや、Firecapture、Autostakkert2というキャプチャーソフトや画像処理ソフトの使い方をマスターするためでもあります。日付はすでに5月6日に変わっていました。

 この夜の気流は比較的安定していました。今年の土星は、さそり座にあって南中しても、その高度は40度以下です。気流の影響を受けやすい高さですが、望遠鏡で直視しても、像の揺れは、さほどではありませんでした。カッシーニの空隙も良く見えていました。処理した画像をアップします。

 Autostakkert2というソフトでスタッキングを行い、Avistack2でウェーブレット変換処理を行っています。この手順で、Avistack2で処理を行うと、なぜか、画像が裏返しになってしまうようですが、photoshop CS6で最終処理を行うので、問題はありません。

 まだキャプチャーソフトのパラメーター設定や、Autostakkert2の使い方をマスターしている状態なので、どの程度の画像をもってして良しとするかも判断できていませんが、他の観測者の画像と比べても、この口径での画像としては、合格ラインに届いているように思います。しばらくの間は、試行錯誤することになるでしょう。

 月の写真は、近日中に、ギャラリーに月面写真集というページを作成し、順次、そこにアップしていく予定にしています。
仮設プラネタリウム(関市まなびセンター 岐阜県関市 5月4日から5日)
5月6日(水)
 5月4日(月、祝)から、5日(火、祝)の2日間、岐阜県関市のまなびセンターにおいて、直径12メートルドームにメガスターゼロ投影機を仮設して、投影を行いました。4月4日(土)に投影して以来、約1か月ぶりです。移動式プラネタリウムの仕事も、この期間はなかったため、解説自体も1か月ぶりとなりました。前回の投影終了時に、投影機を置いてきても良かったのですが、何があるかわかりませんので、撤収して持ち帰ってきました。

 5月3日(日)の夜遅くに横浜を出発しました。ゴールデンウィーク期間中だったため、高速道路は、トラックは少なく、ほとんどが乗用車でした。いつもとはまったく異なるパターンでしたので、運転にはふだんよりも神経を使いました。トラックの場合は、挙動がある程度予測できますが、乗用車はよくわかりません。

 新東名の三ケ日ジャンクション付近から音羽蒲郡にかけて、約20キロの渋滞の表示が出ていました。時間がかかりそうだったので、途中のインターチェンジでおりて一般道を走ることも配慮していましたが、近くまで行くと、徐々に渋滞は解消され、いつもとほぼ同じ時間に、美濃加茂サービスエリアに入ることができました。明け方まで仮眠しました。開館前にドームに入り、前回の投影終了時にセッティングしておいた、投影機の位置を再現して、投影準備完了です。

 前半の星空解説のあと、「土星の話」と題して、解説を行いました。これまでに制作した、エアブラシイラスト、CG動画、静止画、肖像画、土星を撮影した動画、解説図などをふんだんに使用した、オリジナリティーの極めて高い内容としました。カッシーニ探査機の、打ち上げから土星到着までを、実写とオリジナルCGで表現した映像も挿入しました。

 5月5日は、センター全体で「こどもの日スペシャル」というイベントがあったので、プラネタリウムのほうも、たくさんの観客でにぎわいました。午後1時30分からの回は、満席になりました。この施設での投影では、あまりジョークを交えることはありませんが、今回はジョークをかなりはさんで投影をしました。1か月ぶりの投影で、きちんと解説ができるだろうかと、少し心配でしたが、投影が始まると、自然と言葉が出てきます。・・・まだまだ、現役で投影ができそうだな・・・と思った次第です。

 帰りも渋滞を覚悟しましたが、さほどではありませんでした。満月1日過ぎの月と、近くに見えている土星を、フロントガラス越しに見ながら戻ってきました。運転のほうも、さほど疲れもしませんでしたので、戻ってから、さっそく望遠鏡を持ち出して、月と土星を撮影しました。日付が変わっても、とても良い天気で、気流も安定していたので、とても気持ちの良い夜でした。土星の撮影は、今シーズンで初めてです。

  過去のプラネタリウム雑記
   平成27年(2015年)3月から4月
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   平成26年(2014)年5月から平成26年6月
   平成26年(2014)年3月から平成26年4月
   平成26年(2014)年1月から平成26年2月
   平成25年(2013)年11月から平成25年12月
   平成25年(2013)年9月から平成25年10月
   平成25年(2013)年6月から平成25年8月
   平成25年(2013)年4月から平成25年6月
   平成25年(2013)年2月から平成25年4月
   平成25年(2013)年1月から平成25年1月
   平成24年(2012)年10月から平成24年12月
   平成24年(2012)年9月から平成24年10月
   平成24年(2012)年7月から平成24年9月
   平成24年(2012)年6月から平成24年6月
   平成24年(2012)年4月から平成24年5月
   平成24年(2012)年1月から平成24年3月
   平成23年(2011)年11月から平成23年12月
   平成23年(2011)年8月から平成23年10月
   平成23年(2011)年7月から平成23年8月
   平成23年(2011)年5月から平成23年6月
   平成23年(2011)年2月から平成23年4月
   平成22年(2010)年12月から平成23年2月
   平成22年(2010)年8月から12月
   平成22(2010)年6月から8月
   平成22(2010)年1月から5月
   平成21(2009)年11月から平成22年1月
   平成21(2009)年8月から11月
   平成21(2009)年7月から8月
   平成21(2009)年4月から6月
   平成21(2009)年1月から3月
   平成20(2008)年10月から12月
   平成20(2008)年6月から9月