投影日誌

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善き羊飼いの教会(ニュージーランド 南島 1976年10月)
6月19日(水)
 
マウント・クック マウント・クック近くの空港 マウント・ジョン天文台
ロトルアの間欠泉 クライストチャーチの大聖堂 逆さまで上るオリオン
最初にお詫びをします。教会の写真を探しましたが、出てきませんでした。おそらくネガで撮影したものと思われます。アルバムの中にはあるかも知れません。ポジフィルムで撮影した写真には、この教会が存在しませんでした。その関係で、多少、説得力に欠ける話になりますので、お詫びを申し上げます。申し訳ありません。

 私たちがこの地を訪れたのは、1976年10月のことです。今から37年前です。私は当時23才でした。私たちとは、オーストラリアで皆既日食を観測したグループのことです。オーストラリアに1週間ほど滞在したのち、ニュージーランドに渡り、北島と南島をまわりました。当時の旅行はツアー代金も相当なもので、23歳の若さには、かなりの負担でしたが、一生に一度の機会かも知れないと考え、大枚をはたいて参加しました。グループの中には、天文の世界では、名前を知られた方がたくさんいらっしゃいました。その中の多くの方々と、いまだにお付き合いがあります。その中でも、大学の先生をされていた方は、たち振る舞いが堂々としており、品が良く、年を重ねたら、このような人物になりたいと思わせるものでした。毎日のように出てくる、フルコースのディナーのマナーを、その先生から教えていただきました。
 クライストチャーチからマウント・クックを経由してテカポ湖の湖畔に1泊しました。湖に面してひっそりとたたずんでいたのが、グッド・シェパード教会、すなわち「善き羊飼いの教会」(もっとしゃれた日本語訳がなかったのかな・・・)です。ムーミンの童話に出てくるようなイメージの教会でした。このような場所で結婚式を挙げることができたら、どれほど素敵だろうと思ったものでした。
 夕方、小雪が少し舞う中を教会まで散策したことを覚えています。湖を挟んで向こう側には、南アルプスの大パノラマが広がります。後ろを振り返ると、山の上に、きらりと光るものが見えていました。マウント・ジョン天文台です。今でこそ、南半球における天体写真撮影のメッカとして知られていますが、おそらくこの湖畔で星空を見た日本の天文関係者は、私たちが初めてだったのではないでしょうか。それほど、印象深い素敵な場所でした。
 たまたま、オーストラリアからやってきたツアー客御一行様と、ホテルの夕食の席で一緒になりました。初めのうちは、お互い様子をうかがっていましたが、そのうち、お酒が入ってくると、両者が入り乱れての、パーティーと化してしまいました。お互いのお国の歌をステージに上がって歌います。彼らが好んで口ずさむ歌は、「ワルチング・マチルダ」です。オーストラリア発祥の歌で、同国の国歌に近い扱いでしょうか。スタンリー・クレーマー監督の映画「渚にて」のメイン・テーマ的な曲としても知られています。深夜まで、片言の英語で、彼らと会話を楽しみました。
 深夜になって、別の部屋から、お呼びがかかり、行ってみると、とても美しい星空が、部屋の窓の外に広がっていました。表に出てしばらく眺めていましたが、あまりに寒いので、室内に入り、世間話をしながら、夜が明けるまで眺めていました。あの時に見た、薄明から朝焼けに至る美しさは、今でも忘れられません。翌朝の朝食時には、それぞれが、テーブルを分けて食事をすることはなく、会話を楽しんだ者どうしが入り乱れて食事をしました。
 ここで見た星空の美しさは、最高に近いものでしたが、実は、それ以上に思い出に残っている場所があります。ドライバーに無理に頼んで、約20名ほどが、南天の星空を見に行きました。場所はどのあたりなのか、まったくわかりません。車を降ろされた場所は、なだらかな丘陵地帯のようでした。羊の鳴き声と、小川の流れている音が聞こえますが、地上のシルエットは、目を凝らしてもやっと判別できるくらいの空の暗さでした。懐中電灯も、あまり役に立ちません。隣の人物の動きまでもが、まったくわからない状況でした。
 南十字星が、地平線を這うように、逆さまになって移動していく光景を初めて目にしました。文字通り、星空に包まれている感じでした。天文の世界でその名を知られるK氏が、6.5センチの望遠鏡で天の川付近を見せてくれました。こんなにも星がたくさんあって、星雲が美しく見えるのかと驚きました。大マゼラン雲、小マゼラン雲が天の南極の上のほうに、肉眼でよく見えていました。その後、さまざまな国を訪れることになるのですが、後にも先にも、このツアーが最も印象が深いものとなりました。
 教会の写真は出てきませんでしたが、ポジフィルムで撮影していた当時のスナップを何枚かスキャンしましたので、紹介します。
飲み会(6月17日)
6月18日(月)
 プラネタリウム解説者の皆さんからのお誘いがあり、昨日、都内での飲み会に出席しました。最近はひとりで黙々と仕事をすることが多かっために、誘っていただけるのは、非常にありがたいことだと思います。
 常設館の各現場の状況を配慮すると、私共から積極的に連絡を取るのは、仕事の迷惑になるのではないかという思いから、最近ではプラネタリウム関係者と連絡を取り合うことは、ほとんどありません。これで良いと思っています。移動式プラネタリウムの仕事を立ち上げたときから、私共は、常設館の解説者とは、少し異なる道を歩んでいるのだと考えています。
 昨夜は久しぶりに、常設館の状況を聴くことができました。皆さんの話を聞いていると、各自治体が運営するプラネタリウム館の現状が浮かび上がってきます。予算の削減、指定管理制度の導入等が背景となって、中堅、そして若手の解説者の歩む道は、決して展望が開けているとはいえません。それでも、プラネタリウムが好きで、一生の仕事にしたいという方もたくさんいます。私共は、そのような解説者の皆さんが、日頃のモチベーションを維持していくための、励みになればと思っています。解説上の悩みなども聞くことができました。それは、自らが通り過ぎてきた道であり、いま直面している課題でもあります。同じ志を持つ者として、久しぶりにとても楽しい時間でした。
 せっかく東京に出たので、飲み会に出る前に、新宿のコニカミノルタプラザで開かれている、特別企画展「地球の夜展〜空と星の文化遺産〜」を見てきました。どれも力作ぞろいの、すばらしい作品でした。中でも目を引いたのは、デビルズタワー(アメリカ、映画「未知との遭遇」の舞台)の上空にかかる天の川の写真と、ニュージーランドで撮影された「善き羊飼いの教会」の上空にかかる天の川の写真です。デジタルカメラの進歩で、カメラの感度が上がり、地上の景色と星空を同時に写し込む「星景写真」を、天体写真のジャンルのひとつとして取り組む方が多くなってきました。中でも、これらの作品は、芸術性がとても高く、見応えがありました。欲を言えば、どのようなカメラとレンズで、どのような露出で撮影しているのか、データーを示していただけると、大変参考になると思います。ニュージーランドにある、この「善き羊飼いの教会」については、あす以降の、このブログの中で触れてみたいと思います。
 生涯にわたって、ひとつの仕事を貫くことは、いろいろなことがあって、とても大変ですが、若手の皆さんには頑張っていただきたいと思います。
銀河系のCG
6月16日(日)
 昨日までに制作しておいた銀河のCGをベースに、銀河系のCGを制作しました。制作のプロセスは、昨日までに試行錯誤して、すでに理解していましたので、かなり速いペースで仕上がったと思います。LightWaveの機能の一つである、ハイパーボクセルというパーティクルを使用しています。私たちの太陽系が属する銀河系は、それまで考えられていたような渦状銀河ではなく、棒渦状銀河であると考えられるようになりました。1980年代のことです。スピッツァー宇宙望遠鏡の観測でも、それが裏付けられています。
 今回のCGのモデルはNASAが2008年に発表したアーティスト・コンセプト・イラストをベースにしています。銀河の腕、そこに点在する赤い散光星雲、そして恒星などを可能な限り、正確に再現しました。しかし、CGの制約上、どうしても限界があります。ある程度表現ができると、レンダリングに要する時間などを配慮して、パーティクルの数をできる限り、少なくしなければなりません。また、イラストは上から見た図しか、発表されていませんので、横から見た状態は、想像で作っています。それでも、私たちの銀河系を遠くから眺めた場合の説明用としては、十分に耐えると思います。これから、このCGを利用して、説明用の静止画や動画を作ります。
銀河のCG
6月15日(土)
 大学で行う市民向け講座で使用する、資料の作成は終わりました。今週は、移動式プラネタリウムの投影の予定はありません。天気のほうも、このところ曇りか雨の日が多く、太陽の撮影もお休みの日が多くなりました。そのような状況の中で、再び、部屋でひたすらCG制作に取り組む日々が続いています。このようなときは、1日中、誰とも話をしないで終ってしまうことがほとんどです。
 還暦をむかえている私共にとっては、これからのことを考えると、日常のこのような生活スタイルに慣れておかなくてはいけません。地域に出向いて行って、さまざまな活動に参加するのも、ひとつの生き方だと思います。しかし、まだまだ制作意欲が衰えているわけではありませんので、今後もCG制作に取り組んでいく予定です。
 CGは、しばらくの間は、プラネタリウムで使用したり、講演で使用したりするのが目的ですが、その後は、おそらく書籍などで使用していただくようになるかと思います。そのチャンネルは以前からいくつかあるのですが、現在のことろは、あまり作品を納めていません。
 ここ数日間、銀河のCGに取り組んでいます。外側から銀河を見るだけでなく、その内側にまで、カメラが入り込むとなると、作るのが大変です。ネット上で調べてみても、気に入った作品やチュートリアルは、あまり紹介されていません。すべてが試行錯誤です。初心に立ちもどって、LightWaveのソフトが入っているDVDの中に、そのような類のものがあるかどうか、調べてみましたが、ありませんでした。しかしながら、調べている間に、さまざまなサンプルを見ることで、とても刺激されました。同じソフトを使用して、これだけ美しい作品が制作できるのかと、感心した次第です。まだまだ修行が足りないようです。CGはとても奥が深いですね。2日間ほど試行錯誤して、何とか形ができてきました。それがこの画像です。この画像をベースに、これから、銀河系のCGを制作します。
 最近のデジタルプラネタリウムでは、観客の視点をズームダウンして、恒星間を飛び出してしまえば、銀河系を表現することなど簡単でしょう。しかしながら、すぐ、次の説明に移るとすると、そう簡単にはいかないのではないかと思っています。私共は、最近のデジタルプラネタリウムを使用したことがありません。自分なら、おそらく、このように使うという、ポリシーはありますが、その機会はおそらくないでしょうし、とくに使ってみたいとも思っていません。今の環境で十分です。
 試行錯誤しながら、頭がボーッとしてしまうと、そこで散歩に出ます。散歩をしながら、いままで移動式プラネタリウムで投影をさせていただいた地域での、様々な場面を思い出します。どれも、とても楽しいものでした。梅雨時の雲の切れ間から、顔をのぞかせる青空は、とてもきれいで、癒されます。その青空を見ていると、満天の星空を見に行きたくなってしまいます。次の新月の頃、星空の写真を撮影しに行けるとよいのですが・・・。カメラや望遠鏡が出番を待っています。
移動式プラネタリウム(相模原市立向陽小学校 神奈川県相模原市 6月12日)
6月12日(水)
 相模原市立向陽小学校で移動式プラネタリウムの投影を行いました。同校の創立記念日にPTAが主催した事業です。午前中に3回ほど投影をさせていただきました。定員を上回る応募があり、抽選となったとのことでした。同校の小学生とその保護者を対象に、初夏の星座を投影し、うしかい座の神話や、年末に大彗星になると予測されるアイソン彗星について解説しました。
 台風3号の影響で、朝から雨が降っていました。たいした降りではありませんでしたが、それでも、久しぶりにレインスーツを着ての搬入となりました。この時期にレインスーツを着ての搬入・そして搬出は過酷なものです。気温はこの時期としては、低めでしたが、体を動かすことで体温が上昇し、それをレインスーツが保温してしまうために、蒸し風呂状態でした。大汗をかいた作業となりました。それでも、投影を始めて、星空が姿を現すと大歓声が上がるので、疲れは吹き飛んでしまいます。前回投影してから、さほど経過していなかったため、体は楽でした。7月からのタイトなスケジュールに備えて、体を動かすことをかかさないようにしておきたいと思います。
移動式プラネタリウム(御殿場市民交流センタ ふじざくら 静岡県御殿場市 6月8日)
6月9日(日)
 静岡県御殿場市の御殿場市民交流センター ふじざくら において6月8日(土)に移動式プラネタリウムの投影を行いました。昨年の6月10日に投影をさせていただいて以来、1年ぶり3回目の投影です。「ふじざくらおもちゃ広場」というイベントのプログラムの一つとして、移動式プラネタリウムの投影をさせていただきました。交流ホールという、体育館のような広いスペースにハードウエアを設営しました。投影を行う環境としては、申し分ありません。1日6回ほど投影をさせていただきました。
 御殿場市の今夜9時の星空を投影し、初夏の星座と、おおぐま座の神話など幼児・低学年向けに話をさせていただきました。ゴールデンウィークに投影をして以来、約1か月ぶりの投影となりました。その間、ひたすら部屋で仕事をしていたので、出かけるのが、正直少しおっくうでした。感覚が戻らず、搬入・設営のときにも体の切れが、悪かったように思います。移動式プラネタリウムの仕事は、それほど体力と神経を使うということなのだと思います。
 しかしながら、各回の投影終了後に、小さな子どもたちの多くが、ドームから出て行くときに、「お母さん、今夜星を探してみようね!」と言ってくれていました。幼児・低学年といえども、わかりやくす解説することで、星空に興味を持ってくれることの表れです。これで良いのだなと思います。
 帰りは、とても良い天気でした。富士山を背後に、箱根の山を見ながら、御殿場をあとにしました。部屋にこもりきりで仕事をするのも、悪くありませんが、私共には、体を動かしながら、満天の星空を車に積んで、全国を移動するこの仕事も、むいているように思います。この仕事を続ける理由を再確認した1日でした。
配布資料作成
6月7日(金)
 9月に大学で行う、市民向け講座で配布する資料の作成に入りました。午前中は雲が多く、時々雨も降っていたため、太陽の撮影は行いませんでした。各種書類の作成などを行い、午後から、イラストレーターCS5を使用して、配布資料の作成に取り組みました。彗星がテーマです。資料はデザイン面も重視して作成しています。
 今年の11月末から12月末に、大彗星になると予測される、アイソン彗星の見え方を作図し、そのあと、これまでに見ることができた、大彗星に関してまとめました。まとめながら、その時々の彗星に関して思い出していました。特に思い出に残っているのがウエスト彗星でしょうか。扇形に広がった何本もの尾を引いて、水平線から尾が先に上ってきて、やがて彗星全体が見えた時の驚きは、今でも忘れません。20世紀で最も美しい彗星とも言われています。水平線まで赤く染まった朝焼けの空にいつまでも浮かんでいました。
 今度のアイソン彗星も大変楽しみです。ラヴジョイ彗星は、太陽面からわずかに13万キロの所を通過しても、生き残り、2011年のクリスマスの時期に、南半球の空に雄大な姿を見せたそうです。その雄姿は国際宇宙ステーションからも撮影されました。今度のアイソン彗星は、彗星本体の核の大きさが5キロから6キロ、太陽面から180万キロのところを11月28日に通過します。近日点通過後は、どのようになるのでしょうか。
 サッカー日本代表が、W杯出場を決めた夜の渋谷の交差点は、混乱が予想されました。それをユーモアたっぷりの話術で誘導した機動隊員「DJポリス」が話題になっているようです。たいしたものですね。プラネタリウム解説者として、見習わなくてはいけません。
挨拶状
6月6日(木)
 思いがけない方から、はがきが来ました。何だろうと思って文面を読んでみると、職場を退職するとのことでした。驚きました。いろいろと事情があったでしょうね。きっと・・・。退職することは、とても勇気のいることです。新しい世界に足を踏み出すわけですから、がんばっていただきたいと思います。
 その方とは、移動式プラネタリウムの投影の仕事で、何回か一緒に仕事をさせていただいたのみです。深いお付き合いがあるわけではありませんが、それでも、挨拶状をいただいたことを、ありがたく思った次第です。今後のご活躍をお祈りしております。
 ときどき、はがきをくれる、プラネタリウム業界の後輩もいます。そのような場合は、必ず、はがきで返事を出すようにしています。そのために、日頃撮影している天体写真や、イラスト、CG静止画などを絵はがきの用紙にプリントアウトしてあります。もちろん、今回も返事を書きました。先程、朝の散歩の途中で投函してきました。
 夏休み期間の移動式プラネタリウムの予定は、ゴールデンウィークの前から、すでに予約でいっぱいですが、それでも、施設の都合でキャンセルが生じたりします。それらも含めて、日程の最終調整の段階に入っています。あいているのは、7月20日(土)と、8月10日(土)、11日(日)、9月1日(日)のみです。あとは、平日も含めて7月上旬から、ほぼ満杯です。ただし、7月20日(土)の日は、お受けできるエリアは中国・四国、九州エリアに限られます。また、9月1日(日)は関東地方のエリアに限られます。これからイベントをお考えの関係者の皆様は、お急ぎいただけるとありがたく思います。
 同時進行で、すでに次年度の夏の予約のスケジュール調整まで始まってしまいました。すなわち次年度の引退は、ありません・・・。続けます。

※朝のうち、上記の内容をアップしましたが、午後には8月10日(土)と11日(日)の予約が確定してしまいましたので、ご注意ください。
 9月に予定している、大学の市民向け講座で解説する、彗星に関するコンテンツがやっと完成しました。これで一安心です。これから、その時に配布する資料の作成に入ります。
土星
6月3日(月)
 今日は予定していたよりも、仕事がはかどりました。夕食後、時間に余裕ができたので、久しぶりにミューロン21センチ反射望遠鏡を土星に向けました。室内から室外に望遠鏡を持ち出してから、しばらくは反射鏡が外気温になじまず、像が少し暴れ気味でしたが、それでも気流が良いことはすぐにわかりました。
 おとめ座のスピカなどに望遠鏡を向けて、高倍率で光軸の状態などをチェックしていましたが、30分ほどしてから、再び土星に向け、240倍で見てみると、像が静止していました。このように落ち着いた気流の状態を見るのは、昨年の夏以来でした。接眼鏡を変更して、倍率340倍で見てみました。21センチでは、限界を超える倍率ですが、それでも像は静止していました。
 リングのディテールもよく見えていました。カッシーニの空隙はもちろんのこと、Aリング、Bリング、そしてやや暗いCリングも良くわかります。土星本体の縞模様もディテールが良くわかりました。写真を撮影したら、良い写真が得られるだろうと思いつつも、今日は撮影はしませんでした。夏以降に時間がとれるようになったら、惑星の写真も撮影してみたいと思っています。
彗星の説明素材
6月2日(日)
 5月28日のところで述べたとおり、今年は夏に、大学の市民向け講座を予定していますが、実は9月にも、もう1本の講座を予定しています。こちらは、彗星をテーマとして解説するものです。もちろん11月下旬以降に大彗星となる可能性のある、アイソン彗星を視野に入れているためです。
 これまでにも彗星に関しては、イラストや説明図、3DCGによる動画など、すでにたくさんの素材を制作していますが、今回の講座に合わせて、現在、さらに素材制作を進めています。7月、8月は、じっくりと取り組んでいる時間が確保できないためです。考えられる素材がほぼ、そろったため、明日から、その講座で使用するコンテンツ制作に入ります。
 夏休みに予定している講座(小・中・高校生向け)についての詳細はこちらをご覧ください。また、9月の彗星に関する講座(一般向け)の詳細については、こちらです。横浜市立大学のエクステンション講座です。
 画像は、左側がエアブラシイラストを制作していた頃に描いた彗星の核、そして中央が今回新たに制作した彗星の構造の説明図、右側も新たに制作したエドモンド・ハレーの肖像画です。
天体望遠鏡の操作方法指導(横浜サイエンスフロンティア高等学校 5月31日)
6月1日(土)
 高等学校の開校時から、指導をさせていただいている同校の天文部ですが、今年は1年生がたくさん入部してきたため、部としては大所帯になってしまいました。毎年この時期までに、新入生部員を集めて、同校の30センチカセグレン式反射望遠鏡の使用方法などについて、説明をしています。
 昨日、時間がとれたため、同校のドームで望遠鏡を操作しながら、使い方について説明しました。新入部員は熱心にメモを取って聞いてくれました。4月以降今まで、上級生に望遠鏡の基本的な使い方などは、指導を受けていたため、今回は、通常の観測では、部員が触れることがないような部分を中心に、赤道儀の構造や30センチ主鏡、副鏡の構造などについても説明しました。曇り空でしたが、説明が終わるころには雲が切れて、土星が見えていたため、最後に土星を観望して終わりました。この時期としては、気流が良かったように思います。明るい恒星も導入して、高倍率で焦点内外像、焦点像で、光軸の状態もチェックしましたが、完璧な状態でした。
 卒業生も天文部には、時々顔を出しているようで、部がだいぶ活発になってきたように思います。今年も、これから何度も同校に足を運ぶことになりそうです。写真は、説明終了後に、部員の何人かが残って、土星の撮影を行っているところです。
ロータス・ヨーロッパ
5月28日(火)
 イギリスのスポーツカーのメーカーであるロータスが、1966年から1975年まで製造していた乗用車です。2人乗りのクーペタイプで、ロータス・エランと同様の、排気量約1.5リッターのエンジンをミッドシップに搭載しており、出力は82馬力から120馬力までありました。車種によって異なります。当時のスポーツカーのトレンドで、車高が低く、地を這うようなスタイルが特徴です。
 昨日、久しぶりに散歩の途中で見かけました。合計で9230台が生産されたといわれています。今となってはとても貴重な車で、ジャンルとしては、クラッシックカーに入ってしまうのかも知れません。のちに、2006年にヨーロッパSの名称で復活していますが、当時のスタイルそのものではありません。昨日見かけた車は、おそらく、オーナーが大切に維持しているのだと思います。地を這うようなスタイルで公道を走るために、かなり目立ちます。私共が高校生の時の現役の車で、街中で時々目にしました。あこがれのスポーツカーの1台でした。
 あの当時の車は、スタイルがとても良かったように思います。中でも、トヨタ2000GTのデザインは出色の出来栄えだと思います。今見ても、美しい車だと思います。最近の車は、デザイン面からみると、欲しくなるような車はあまりありません。ゴールデンウィーク前半で、岐阜県関市から戻ってくるときに、東名高速をフェラーリ、ランボルギーニ、マセラッティなどのスポーツカー6台が編隊を組んで、追い越し車線を走っていました。みな個性的なスタイルでした。自らが乗る気は、全くありませんが(手がでないし・・・)、見ているだけでも楽しいものです。
 私共が時々買い物に行くショッピングモールの途中に、ニッサンシルビアの初代の車がシートをかぶって保管されています。高校時代にも、一度も目にしたことがない、幻の車でした。1965年から1968年まで生産されましたが、商業ベースに乗らずに、554台が世に出ただけで、生産が打ち切られました。2人乗りの2ドアクーペです。
 車は10年も乗ると各部の劣化が激しくなりますが、それを超えて、大切に乗ると希少価値の車になっていきますね。1960年代から70年代の車を大切に乗られているいるドライバーをみると、つい話しかけてみたい気分になります。ロータス・ヨーロッパ、遠くに見えなくなるまで眺めていました。
 最近は、朝のうち雲が多いのですが、午後になると晴れてきます。しかし、太陽は、その時間すでに建物の陰に入ってしまうので、撮影はできません。今日は朝から、夏に予定している、大学の市民向け講座で使用するコンテンツ制作に取り組んでいます。7月、8月は移動式プラネタリウムの仕事が立て込んでくるため、先を見越して、今のうちに準備を進めています。イラストレーターCS5を使用して、配布する資料の作成も同時進行で行っています。集中力が途切れてきたので、気分転換に、今から午後の散歩に出るところです。
DMK 41 AU02.ASの撮像面クリーニング
5月25日(土)
 DMK41 AU02.ASはドイツのイメージングソース社製のCCDカメラです。カメラ自体はドイツ製ですが、搭載されているCCDはソニー製のセンサーが使用されています。USB2.0やファイヤーワイヤーを経由してパソコン上に画像を取り込むことができます。機器に付属するソフトウエアーであるIC CaptureはY 800という無圧縮コーディックで動画を取り込むことができます。この無圧縮の動画を画像処理することにより、高品質の天体写真の画像を得ることが可能です。
 末尾のASは天文用であることを表しています。望遠鏡の接眼部にそのまま差し込める、ノーズピースが付属します。太陽観測者、惑星観測者などに、このシリーズのカメラが広く利用されています。動画のサイズは1280×960ピクセルです。
 私たちがふだん使っている、デジタルカメラに使用されるイメージングセンサーは、可視光だけでなく赤外線にも反応します。これを画像にすると、私たちが目にする光景とは異なる、赤みの強い色合いで表現されるため、人間の目の特性に合わせて、センサーの前に、赤外カットフィルターが装着されています。しかし、Hα線で太陽を撮影する場合や、星空の写真を撮影する場合は、この赤外カットフィルターが、逆に不要なものとなります。Hα線の波長が赤外に近く、それがかなりの量で一緒にカットされてしまうためです。天体写真を撮影する写真家は、そのために、赤外カットフィルターを除去するための改造を行って撮影しています。除去してしまうと、赤色系の散光星雲などが良く写るため、星空の写真としては、華やかなものとなります。
 Hα線で撮影する太陽画像もこれと同様です。しかしながら、市販されているデジタルカメラで赤外カットフィルターを除去したとしても、まだ解像度が不足するために、DMKシリーズのCCDカメラを使用するのが最近のトレンドです。このカメラは対応できる波長域が広く、Hα付近ばかりでなく、短いほうの波長域である、太陽撮影用のカルシウムK線にもよく反応しますので、気に入って使っています。
 そのカメラに、最近ゴミの付着が目立つようになってきました。これらのゴミは、肉眼では判別できません。しかも太陽をかなり拡大して撮影する場合にのみ、目立つものです。
 撮影をしていると、ゴミの侵入は避けられません。多少のゴミはがまんできますが、黒点の拡大撮影となると、話が変わってきます。肉眼では判別できないようなゴミが、太陽黒点のまわりに広がる粒状斑の写りを悪くします。具体的には、ゴミの周辺で、粒状斑の数粒がぼけてしまいます。ゴミが太陽から入ってくる情報の一部を、干渉してしまうためです。撮像面のゴミかどうかは、経験から判断できます。また、カメラそのものを回転させるとわかります。カメラ以外のゴミの場合は、ゴミも太陽とともに回転します。撮像面のゴミは回転しません。撮像面、すなわちカメラ自体に付着しているためです。
 昨日、思い切って、撮像面のクリーニングを行いました。クリーニングキットも販売されていますが、割と高価なため、近所の薬局に行き、無水エタノールと綿棒を購入してきました。これでCCDの撮像面をクリーニングします。リスキーな作業です。一歩間違えれば、撮像面に傷を付けてしまうためです。しかし、ゴミはどれほど注意しても侵入が避けられないため、ノウハウとして覚えておく必要がありました。何度かクリーニングをし、望遠鏡に取り付け、太陽にむけてチェックを繰り返した結果、見違えるようにきれいになりました。おかげで、今日は気持ち良く太陽面の撮影ができました。
 デジタルカメラでも、ゴミの侵入は厄介なものです。この方法が通用するかどうかは、わかりません。自己責任で行うものでしょう。不安な場合はサービスセンターに持って行って、クリーニングしてもらうほうが無難かと思います。
 ちなみに、このCCDカメラはアメリカの販売店から個人輸入したものです。国内でも入手できますが、円高の時に購入したので、その恩恵を受けることができました。国内で購入する価格の半額でした。注文してから、10日ほどで到着しました。
肖像画コレクション
5月24日(金)
 
クリストファー・コロンブス フェルディナンド・マゼラン ヴァスコ・ダ・ガマ ガリレオ・ガリレイ
エドウィン・パウエル・ハッブル ギデオン・マンテル

 下の5月20日のところで触れた、恐竜絶滅に関する解説のコンテンツが完成しました。今年の夏に予定しているプラネタリウムの投影の後半の、テーマ解説の部分で使用するためのものです。今回は動画を2本、それに恐竜そのもの、地球の誕生の場面などの説明に関する静止画をたくさん挿入しました。そのほとんどがオリジナルです。
 静止画は、これまでに作成しておいたものです。新たに制作したもは、小惑星が地球に衝突する動画と、恐竜の最初の発見者といわれる、イギリス人医師のギデオン・マンテルの肖像画です。マンテルの肖像画は白黒で存在しますが、解説に使用するため、解像度を上げることと、カラー化することを目的に、その白黒の肖像画をベースに新たに描き起こしました。
 昔の偉人たちの肖像画は、解像度が不足しているものが多く、プラネタリウムの解説にそのまま使用することはできません。必要になると、これまでも肖像画を制作していました。ここに紹介する肖像画のいくつかは、そのようにして制作したものです。順不同で並べてみました。動画を制作する場合には3Dソフトを使用しますが、肖像画は2Dペイントですので、photoshopを使用して描きます。色は、全て想像で着色します。
 これらの作業は、早くても半日から1日ほどかかりますが、使用する頻度も多いので、丁寧に作業します。A4サイズの用紙に出力しても十分なくらいの解像度を持たせています。次のコンテンツを制作するときに、またいくつかの肖像画を制作することになりそうです。
小惑星衝突の動画制作
5月20日(月)
 今から6500万年前に、地球上で起きた、恐竜をはじめとする多くの動植物の絶滅は、メキシコのユカタン半島に存在する直径180キロの衝突クレーター(チュチュルブ・クレーター)を作り出した小惑星の衝突が原因とされています。各分野の研究者約40名が集まり、研究された結果、2010年に結論付けられました。衝突を引き起こした小惑星の大きさは、直径10キロから15キロ、衝突時のエネルギーは広島型原爆の10億倍とされています。
 今年の夏に、プラネタリウムにおいて、投影の後半部分でテーマとして、この恐竜などの生物の絶滅を取り上げるために、現在、そのコンテンツを制作中です。今日は1日中雨が降っていたため、太陽面の撮影はお休みです。おかげで本来の仕事のほうがはかどりました。
 できる限りオリジナルの動画や静止画を使用したいので、恐竜を最初に発見した人物とされる、ギデオン・マンテルの肖像画も制作しました。こちらはphotoshop CS5を使用した2Dペイントです。太陽系の誕生や地球の誕生シーンなどは、エアブラシイラストを描いていた時代に制作した原画をデジタル化した静止画を使用します。
 しかし、小惑星が地球に衝突するシーンは、フリーで自由に使用できる素材が存在するわけもなく、これも新たに制作することにしました。小惑星の3Dモデルを作り、LightWaveの強力なVPR(ビューポート・プレビュー・レンダリング)機能を利用して、質感を設定しました。所要時間は3時間です。これまでに作っておいた地球(6500万年前の大陸と現在の大陸は、テクスチャーマップを大きくいじるほどの変化はないようです)や星空を、その背景に配置して、レンダリングしたのが、この画像です。星空は、6500万年前ですので、正確に再現する意味があまりありません。星の配置は適当です。今日の作業はここまでとして、明日から小惑星を地球に衝突させる設定を行い、動画を完成させます。
お医者さんへ(5月17日)
5月19日(日)
 昨日(5月18日)撮影した太陽面の写真の画像処理をして、ホームページにアップしている間に、日付が変わってしまいました。5月17日に撮影した太陽面の動画も処理していなかったため、それも同時に処理しました。ため込んでしまうと処理に時間がかかりすぎて、大変なことになります。撮影しなければ、撮影しなくてもよいのですが、朝から晴れていると、望遠鏡を太陽にむけるのが習慣となってしまいました。
 念のためにお断りしておきますが、望遠鏡の知識なしに、望遠鏡を太陽にむけることは大変危険な行為です。私共の場合は、太陽の写真を撮影するために特化した望遠鏡を3本ほど使用して、さまざまな太陽の顔を記録していますの。安全ですが、それでも眩しい太陽を直視しないように注意しています。
 話は変わりますが、この10日間ほど、体の一部に痛みが生じています。しばらく様子を見ていましたが、いっこうに痛みが和らぐ気配がないので、17日(金)の日に、近所のかかりつけのお医者さんに行ってきました。問診の後、念のためにレントゲンまで撮ってもらいましたが、どこにも異常がありませんでした。でも痛みは今も続いています。もうしばらく様子を見て、それでも痛みが続くようであれば、再び病院に行くことにしています。
 痛みがあるために、ふだんと同じように行動していても、疲れが倍に感じます。このところ仕事のペースが落ちていますが、幸いなことに、移動式プラネタリウムの投影の予定が、しばらくないために助かっています。この夏のスケジュールを考えると大変ですが、それまでしばらくの間は、少しペースを落として仕事をしようかと思っています。
 かかりつけのお医者さんが近所にいるのは、とても心強いことです。もう30年近くもそのお医者さんに診てもらっています。その先生は、おそらく70歳以上かと思われます。その年になっても、地域の人々のために、診療を続ける姿勢は、私共も見習わなくてはいけないと思っています。世間話などはしたこともありませんが、今後も元気で、地域の人々のための医療活動に頑張っていただきたいものだと思います。病院は午前中は患者さんでいっぱいでした。それも年配の方ばかり。私共がいる地域全体が、高齢化に向かっているためです。それにしても、痛みが少しつらく感じます。
夏の天の川の写真撮影(八ヶ岳 5月15日)
5月16日(木)
 夏の天の川の写真撮影のため、5月15日(水)の午後から八ヶ岳まで出かけました。天の川の写真を撮影するには、夏よりもむしろ、今頃の時期のほうが撮影の条件が良いからです。フィールドに出ての本格的な写真撮影は、本当に久しぶりでした。
 今回は2名で行きました。5月3日(金)に、新横浜の駅前のショッピングプラザで、移動式プラネタリウムの投影を手伝ってもらった時のスタッフです。ノウハウを伝授することがたくさんあったのですが、実際に撮影を始めると、その必要がないくらい、撮影の手際の良いものでした。もともと素質があるからでしょう。
 最初は、浅間山麓での撮影を予定していました。インターネット上のピンポイント天気予報で確認をして、場所を特定しました。しかしながら、現場に到着してみると、曇り空であり、その雲がいっこうに動く気配がありませんでした。また、撮影場所も適切な場所が見つからなかったため、思い切って、そこから八ヶ岳に移動しました。浅間山麓から、さらに2時間近くを要しました。
 到着した場所は、昨年の5月20日に移動式プラネタリウムの投影をさせていただいた、八ヶ岳高原ロッジのすぐ近くの林の中です。投影をした際に、車で少し周辺を走って、天体写真撮影に適した場所をチェックしていました。今回は、その場所で撮影をしたものです。到着したのは夜9時過ぎでした。月はすでに西の低空にまわり、雲が多少あるものの、北斗七星付近の星たちがよく見えていました。天体写真が撮影できるレベルの星空でした。
 急いで機材をセッティングして、撮影を開始しました。太陽観測にいつも使用している機材ですので、トラブル等はありませんが、望遠鏡を駆動するバッテリーのほうが容量が少なくなり、星を適切に追尾できていなかったようで、若干、星が流れた写真を量産してしまいました。撮影の最後に気がつきました。しかしそれでも、使えそうな写真が何枚か得られました。夏に予定している講座などに使用する予定です。
 夜半を過ぎて、天の川が全貌を現しましたが、私共がこどもの頃から20代前半までに、実家で毎日見ていた天の川のほうが、数段美しくて、コントラストも良かったように思います。今思えば、とても空の条件の良いところで育ったようです。それでも、久しぶりに星空に包まれて、数時間を過ごすことができて、とても良かったと思います。
 機材のセッテイングや撮影は、移動式プラネタリウムの搬入・搬出、そして投影よりも疲れるものでした。横浜に戻ったのは、今日の午前8時でしたが、その後は夕方まで爆睡でした。今年は時間が確保できれば、また行きたいと思っています。
写真は今回撮影したうちの1枚です。

写真のデータ 夏の大三角 2013年5月16日00時40分 EOS5D Mark2 16mm-35mm F2.8L 35mm 絞り開放 ISO800 180sec マークX赤道儀による自動追尾撮影
サイエンスリテラシーUその3、その4
5月11日(土)
 5月8日(水)と9日(木)に、連続して、サイエンスフロンティア高校でサイエンスリテラシーUの授業講座を行いました。サイエンスリテラシーUの内容については、4月25日(木)のところで記述していますので、そちらをご覧ください。今年度、私共が取り組む授業講座は、これで終了です。ただし、なんだかんだとサイエンスフロンティア高校には、これからも頻繁に通うことになるでしょう。
 今年は天気が良かったため、受講した生徒全員に太陽黒点の観測の実際を体験してもらうことができました。実際に取り組んでみると、黒点のスケッチをするだけでも、結構大変であることがわかります。頭の中で理解するだけではなく、自分で体験してみることがとても大切であることを、生徒の皆さんには知ってほしいと思います。観測や実験は、派手なものではなく、地味な作業の積み重ねです。その先に成果があることも理解してもらいたいと思っています。天文の別のテーマに取り組む生徒もいますが、その生徒の何人かにも観測を体験してもらいました。
 今回は、雲の通過もなかったため、スケッチを中断する場面がありませんでした。効率的に行うことができましたので、時間的に余裕ができました。そこで、付属装置として用意されているコロナドフィルターを取り付け、Hα線による太陽面も見てもらいました。説明しても、自分たちが何を見ているのか、理解できていない生徒もいたようです。しかし、ふだん意識することがない太陽には、もう一つの顔があることは、認識できたのではないでしょうか。
 今日は、体調が少し思わしくなく、本当に久しぶりに何もしないで安静にしていました。じっとしていると、何かをしなければ、という誘惑に負けてしまいそうですが、このような日も大切です。外はかなりの雨が降っていますので、体を休めるには最適です。久しぶりに日課である散歩にも出ませんでした。
カルシウムK線による太陽像のファーストライト
5月6日(月)
 このところ、仕事の都合で太陽面の撮影ができませんでしたが、今日は少し早起きして撮影を行いました。横浜に戻ったのは、日付が変わって今日の未明でした。そのあと、経理の処理やブログの更新などを行い、床につくころには午前2時30分を過ぎていました。起きた時間は7時30分です。5時間寝ただけで、疲れが残っていましたが、午前中の早い時間に太陽を撮影しないと、太陽が建物の陰に入ってしまうためです。気流はとても良く、Hα線で見る太陽面は、ピタッと静止していました。
 白色太陽像も撮影しましたが、これまでのベストに近い画像が得られました。そのあと、新しく導入したカルシウムK線のモジュールを望遠鏡に取り付けて、撮影に入りました。眼視で見ても、紫色の暗い太陽の中に、黒点がぽつんと見えるだけです。肉眼の感知限界に近い波長で見るためで、見え方には個人差があるとのことです。しかし、パソコンのモニターを通して見る太陽像は、状況が一変します。複雑な網目の構造を伴った太陽面は、ネット上では、画像を見ていますが、自らのパソコンにその姿が映し出されるのは、感動モノでした。
 初めての撮影でしたが、気流が良かったため、良い写真が得られたと思います。課題もいくつかクリアーしなくてはいけないので、今後、改善していくつもりです。国内では、観測者がきわめて少数のため、得られる画像は貴重です。写真は、今日撮影したうちの1枚です。詳しいデーターや、その他の写真はこちらをご覧ください。
仮設プラネタリウム(関市まなびセンター 岐阜県関市 5月5日)
5月6日(月)
 東京ガス新宿ショールームでの投影を終えて、一度自宅に戻り、お風呂に入ってから1時間ほど仮眠を取りました。再び車に乗り込み、岐阜県関市を目指しました。関市まなびセンターでの、今年度初の投影が5月5日(日)にあるためです。
 ゴールデンウィーク中の渋滞を配慮すると、少しでも早く出発したほうが良いためです。御殿場ジャンクションから、いつものように新東名に入ろうとすると、三ケ日手前で20キロの渋滞の表示がありました。またその先も岡崎付近で20キロ渋滞とありました。予想どおりでした。すぐにルートを変更して、従来の東名を行くことにしました。途中、浜名湖サービスエリアで10分間ほど仮眠です。この10分の仮眠で眠気は取れます。そのまま走ると、いつの間にか渋滞は解消されていました。東海環状道を美濃加茂サービスエリアまで走ります。いつもはもっと手前の、鞍ケ池パーキングエリアで仮眠をとりますが、朝の、そこから先の渋滞を配慮すると、できるだけ近くに行っていたほうがリスクが少ないためです。美濃加茂サービスエリアで爆睡しました。到着したのは、午前3時頃でしたが、西に大きく傾いた、春の星座たちが美しかったです。
 夜が明けると朝食をとり、そのまま関市まなびセンターへ。急いで機材をセッテイングして、投影に備えました。4回ほどの投影です。星空解説に加えて、投影の後半のテーマは「太陽系の仲間たち」です。NASAの実写の写真を除いて、イラスト、CG動画、天体写真のほとんどがオリジナルです。客層は、昨年度1年間の取り組みで、把握できていましたので、コンテンツは、それに合わせて、かなり工夫しています。反応も良かったと思います。施設全体で、こどもの日のイベントが行われていたため、プラネタリウムのほうも、入場者が多かったように思います。
 いつも見に来てくれる、常連の小学生が、今日はお友達を一緒に連れてきました。「私は、いつも解説のオジサンの近くに座るんだよ。操作しているのが良く見えるからね。」「オジサンのこと知っているの?」「知っているよ。親戚みたいなもんだよ・・・」 私(心の中で)「おいおい・・・」。・・・でもうれしいですね。まなびセンターでの投影の方向性については、これで良いと思います。
 投影が終わると、急いで機材を撤収して、そのまま横浜にとんぼ返りです。明日になると、渋滞がさらに激しくなるからです。しかしながら、新東名の合流地点の御殿場ジャンクションから先は、横浜まで大渋滞でした。久しぶりに渋滞に巻き込まれました。秦野中井インターで一般道に降りて、西湘バイパス経由で戻りましたが、こちらも大渋滞です。結局、プラス2時間半もオーバーして、横浜に帰ってきました。ゴールデンウィーク後半の3日間は、とても神経を使い、疲れましたが、無事に終わってホッとしています。まだ今日1日、休みが続きますが、今日は移動式プラネタリウムの予定はありませ。
 今年のゴールデンウィークの期間は、たくさんのオファーをいただきました。中には、7日間連続で、四国の有名な施設で、投影してもらいたいという内容のオファーもありました。しかしながら、関市まなびセンターの年間の予定が決まっているため、そうはいきません。とても魅力的でしたが、お断りしてしまいました。これから先の5月、6月は、投影の予定が立て込んでいるわけではないので、少しゆっくりしながら、たまっている仕事やCG制作に取り組むことにしています。太陽面の撮影のほうも、しばらくお休みになっていますので、すぐに再開です。

写真は、観客の皆さまが入場している様子です。
移動式プラネタリウム(東京ガス新宿ショールーム 東京都新宿区 5月4日)
5月6日(月)
 東京ガス新宿ショールームで、5月4日(土)に移動式プラネタリウムの投影を行いました。「ゴールデンウィークファミリーイベント」と題したイベントのプログラムの一環です。今回は、ドームを使用したわけではなく、1Fホールの四角い部屋での投影となりました。
 本来であれば、お断りするところですが、現場を下見させていただき、壁面が白系の色であることや、窓ガラスがなく完全に真っ暗にできることなど、条件が整っていたため、お引き受けしました。東京ガスのショールでの投影は、これが初めてではありません。横浜ショールームにおいて、2010年の12月と2011年の10月の2回にわたって経験があります。その時の情報が、新宿ショールームにも伝わったようでした。お断りするわけにはいきません。
 特殊な条件での投影でした。1日に3回ほど投影をさせていただきました。部屋に入れる人数は、1度に約60人です。3回とも全て満席でした。この集客力のすごさに、ショールームの関係者の皆さまも、さすがに驚かれた様子でした。告知が行き届いていると、こうなることは、これまでの経験でわかっていますので、私共は驚きませんが、それにしてもありがたく思います。
 春の星座を中心に、うしかい座の神話を交えて解説をしました。星座の形などが歪むため、本来の投影はできませんでしたが、それでも、星空が姿を現すと、観客の皆さまからどよめきが起きます。ショールームのトップのほうの方もご覧になりました。その方から投影が終わった後に「とても心が落ち着いた」というコメントをいただきました。今度はドームの中で見たいとも。私共が心がけている解説の、答えのひとつがこのコメントにあるように思います。単に、星空の素晴らしさを理解していただくだけでなく、日常の忙しさからくるストレスから、心をリセットしていただければ、解説者としてこれほどうれしいことはありません。難しい環境での投影でしたが、取り組んで良かったと思いました。
 ゴールデンウィークの最中に、首都高速を新宿まで走るのは、リスクを伴います。渋滞しているのかスムーズに走れるのかが、全く読めないからです。用心のため、かなり早く横浜を出発しましたが、渋滞はありませんでした。予定よりかなり早めに到着したために、ショールームの地下の駐車場で待機しました。時間通りに到着するのが、絶対条件であるからです。神経を使う1日でしたが、それと同時にとても楽しくもありました。
移動式プラネタリウム(新横浜駅前のショッピングプラザ 横浜市港北区 5月3日)
5月3日(金)
 東海道新幹線の新横浜駅のすぐ近くにある、ショッピングプラザの1階、アトリウムにおいて5月3日(金)移動式プラネタリウムの投影を行いました。入場は無料で10時30分から1時間おきに17時30分の回まで、8回の投影をさせていただきました。
 整理券は、午前と午後の2回に分けて、すべての回を配布しました。午前中は、お客様が少ないのかと勝手に想像していましたが、ふたを開けてみると、朝から整理券を求めるお客様の行列ができてしまい、あっという間に午前の部がはけてしまいました。午後もかなり速いペースで、各回の券がなくなり、終わってみれば、8回ともすべて満席の盛況でした。これには、スタッフの皆さまも驚かれた様子でした。
 春の星座と、うしかい座のギリシャ神話を交えて解説しました。観客の反応も良く、投影が終わると「話が上手ですね」とか「楽しかった」というコメントをたくさん頂戴しました。ありがたいことです。中には2回も見る方も何人かいらっしゃいました。その場合は、さすがに同じ話ができないので、少しアレンジして解説をしました。
 広大な吹き抜けの空間で、エアドームを膨らましての投影です。とても神経を使いましたが、結果としてうまくいったと思います。
 うまくいった理由の一つは、強力な若手スタッフを1名投入したことです。通常は2名体制で仕事をこなしますが、今回は3名で行いました。その強力なスタッフとは、私共が、彼の将来の可能性と、その才能にほれ込み、お手伝いをお願いしたものです。プラネタリウム、そして天文の両方にとても興味を持っています。将来は、おそらく天文の世界で業績を残すことになるのではないでしょうか。今からとても楽しみにしています。彼のために、私共のノウハウを可能な限り伝授するつもりです。また機会があれば、お手伝いをお願いすることになるでしょう。期待通りの仕事ぶりでした。大きな収穫があった1日でした。
サイエンスリテラシーUその2
5月1日(水)
 今日は、5月25日(木)のところで書いたサイエンスリテラシーUの2回目の授業講座です。午前中2回の講座がありました。2回とも同じ内容ですが、受講する生徒のグループが異なります。太陽黒点の観測を指導しますが、1回目は雲が多く、太陽が見えないために、教室で黒点の観測の手順と、観測の整理について説明しました。2回目は、雲が切れてきたために、天文台のドームのスリットを開けて、実際の観測方法に関して指導しました。
 すべてを終了してから、少し時間が確保できたため、コロナドフィルターを太陽観測用の望遠鏡に取り付けて、Hα線で太陽を生徒に見てもらいました。フィルターを取り付けてから確認のために、太陽を見てびっくりしました。北半球東側のリムでとても大きなプロミネンスが噴出していたためです。久々にみる見事なプロミネンスでした。太陽の上空30万キロメートル程度の高さに、噴出のなごりとみられるプロミネンスが浮かんでいました。写真撮影ができなくて残念でしたが、仕方ありません。見ることができただけでも良しとしましょう。
 カルシウムK線で太陽を見るための装置をすでに準備しています。現在、望遠鏡の一部の改造を行っており、それが終了してから、本格的に、撮影を開始するつもりです。カルシウムK線では、Hαで見る太陽の彩層面の、さらに下の部分を見ることができます。得られる画像は、地味なものですが、今から楽しみにしています。5月中には観測を開始できると思います。国内でこの波長で太陽を観測されている方は、極めて少数ですので、取り組む価値はあると思います。
上田城(4月26日)
4月30日(火)
 アリオ上田のイベントとして、移動式プラネタリウムの投影を行うために、26日(金)の午後には、上田市に入りました。設営は夜であったため、先にホテルにチェックインしました。時間が確保できたため、いつものようにお城を見に行きました。
 何度も言いますが、私共は、お城に興味があるわけではありませ。しかしながら、お城に行くと、その街の歴史がよく理解できるためです。上田城は1583年(天正11年)に真田雪村によって築城されました。2度にわたり、徳川の大軍を退けたことでも知られています。本丸は現在はありません。旧二の丸の中が上田城跡公園として整備されています。桜や紅葉の名所としても知られています。枝ぶりの見事な木が多く、桜の咲く時期は、特に美しいのだろうなと思いました。
 2日目の夜にも、ホテルから城まで散歩しました。とても天気が良く、北斗七星や北極星も見えていました。ライトアップされた、お城の上に、木星が輝いていて、とても見事な光景でした。
 全国のお城をいくつ見たのか、数えられなくなってきました。そういえば、鳥取に行く途中の自動車道のどこかのパーキングエリアからも、山の上にお城が見えます。あのお城も前から気になっています。
移動式プラネタリウム(アリオ上田 長野県上田市 4月27日から29日)
4月30日(火)
 長野県上田市のアリオ上田で4月27日(土)から29日(月、祝)まで、移動式プラネタリウムの投影を行いました。アリオ上田はセブン&アイ・ホールディングスグループのモール・エスシー開発が運営する複合商業施設です。上田市初の大型ショッピングモールとして、2011年4月にオープンし、今年で開店2周年をむかえます。
 中心となるテナントは、イトーヨーカドー上田店で、これに専門店街などが加わります。イベントスペースは、2か所あり、そのうちの一か所で、「日本の宇宙開発&プラネタリウム」と題して、イベントが3日間行われました。昨年の夏、札幌ドームで投影をさせていただいたときの、イベント制作会社がコーディネートしてくれました。1日5回、3日間で合計15回ほどの投影をさせていただきました。
 このところ、文化会館などのホールでの投影が多かったため、ショッピングモールのイベントは、久しぶりのような気がしました。ホールでの投影の5倍くらい神経を使います。イベント広場を行きかう人々、店内放送などのさまざまな音、そして、エアドームに触れようとする幼児など、プラネタリウムを投影する側から見れば、マイナスの要素がたくさんあるからです。
 解説も大変で、投影をしながら、なんでこのような仕事に取り組んでしまったのだろう・・・と思うこともあります。それでも、見終わった観客の皆さまが、笑顔で「楽しかった」「きれいだった」「心が洗われました」などと声をかけてくださるので、これで良いのだな・・・と自分自身に言い聞かせるかのように、モチベーションを維持します。合計15回の投影のうち、満席、あるいはほぼ満席にならなかったのは、2回のみでした。それでも少しがっかりしましたが、仕方がないでしょう。春の星座を中心に、うしかい座の神話を交えて解説を行いました。
 イトーヨーカドーは、最新の設備です。レジもセルフレジが4台も導入されています。初めて体験しました。4台のレジを1名のスタッフが管理します。効率的なように見えますが、お客様は、自分のペースで、購入した品物のバーコードをスキャンするので、思いのほか、待たされます。セルフレジが普及して、皆が使い方に慣れれば、大きな威力を発揮するのではないでしょうか。
 今回チームを組んだメンバーの中には、若手の実業家が2名いました。それぞれの仕事ぶりをそばで見ていましたが、学ぶべき点が多かったように思います。自ら事業を立ち上げる方たちは、仕事に必死です。その分、てきぱきとこなすので、見ていて気持ちの良いものです。また、どこかでご一緒することになりそうです。いろいろな勉強をさせていただいた3日間でした。
 帰りは、渋滞を覚悟しましたが、上信越道、関越道、首都高とも不思議なくらい、スムーズでした。皆さん、あすから仕事に復帰するために、早めに帰宅したのでしょうか。
サイエンスリテラシーU
4月25日(木)
 横浜市立横浜サイエンスフロンティア高等学校では、カリキュラムにサイエンスリテラシーという授業講座を設けています。同校の科学技術顧問、研究機関、大学、企業などで先端科学分野の研究に携わっている人たちが講師として参加し、生徒を直接指導しています。これは、そのような体験を通して生徒の科学的リテラシーを培うことを目的としているものです。
 きょうは、同校の科学技術顧問の立場で、サイエンスリテラシーII「天体の観測」と題した講座を担当させていただきました。実際の星空の観測は時間的に無理なので、テーマは太陽です。同校には30センチカセグレン望遠鏡を備えた天体観測ドームがあり、そこに9センチの屈折望遠鏡も同架されています。それを使用して、太陽黒点やプロミネンスを、これから生徒が実際に観測を行い、レポートをまとめます。
 この授業講座を担当させていただくのは、今年で4年目です。時間がたつのは、早いものだと思いました。私共は、昨年から本格的に太陽面の撮影を再開しましたので、それらの写真も交えて、観測の実際について、説明を行いました。今日は、あいにくの曇り空であったため、望遠鏡は使用せず、教室での説明が中心となりました。
 講座終了後は、天文部の2年生部員全員に集まってもらって、30センチカセグレン反射望遠鏡の使い方について、改めて説明を行いました。彼らは、すでに1年間の使用経験がありますが、昨年度、望遠鏡に関して、操作が原因とみられるトラブルが何度か発生したためです。望遠鏡の使用頻度が高いのは、とても良いことなのですが、その分、トラブルの発生頻度も高くなります。丁寧に扱うことにより、これらのトラブルを回避することができるはずなので、どのようなところに注意して使用するか、その考え方も含めて、説明しました。1年生部員も含めると、大所帯となってしまったため、ドーム内に全員が入りきれません。学年別に説明をすることにしました。部の規模が大きくなると、組織として活動しなくてはならないことが多くなるため大変です。そろそろ過渡期に差しかかっているのかも知れません。
移動式プラネタリウム(中津文化会館 大分県中津市 4月20日から21日)
4月21日(日)
 中津文化会館で、4月20日(土)から21日(日)に移動式プラネタリウムの投影を行いました。「中津文化EXPO2013」というイベントのプログラムの一環です。中津文化会館、中津体育センター、会館横の駐車場が会場となりました。プラネタリウムのほうは、1日5回です。2日間で合計10回の投影でした。チケットは前売制で600円と高めでしたが、21日(土)には全部の回のチケットが完売となりました。1日5回の投影では、さばききれず、追加で6回目を2日間とも行いました。春の星座を中心に、12月に大彗星となると予測されるアイソン彗星についても解説しました。皆さま、とても喜んでくださったようです。ドームから出て行くときに、「とてもお話が上手ですね」と言ってくださる方が、たくさんいらっしゃいました。(・・・これでもプロですから・・・)。
 長崎県雲仙市での投影もそうでしたが、プラネタリウム施設が近くにない地域が、まだまだたくさんあります。そのような場所に出向いて、投影をさせていただくことが、これまでも、そしてこれからも、私共の重要な取り組みのひとつです。今後も、九州、中国地方などでの投影が増えてくるように思っています。横浜からは、長距離になるので、大変ですが、疲れないような運転をするには、どうすれば良いかもノウハウのひとつです。今後も負担にならないように取り組んでいきたいと思います。
中津城(大分県中津市 4月19日)
4月19日(金)
 明日とあさって、中津文化会館において移動式プラネタリウムのイベントが予定されています。今日は、その設営のため中津市に入りました。午後の遅い時間から設営をします。湯布院からは、2時間もあれば、到着してしまうため、午後の時間が空いてしまいました。そこで、いつものように、お城を見学に行きました。中津城です。周防灘を望める場所に位置しています。天正16年(1588年)に築城されました。本丸石垣、内濠には海水が入ってきて、潮の干満で濠の水が増減するそうです。日本三大水城のひとつとされています。城の規模はさほど大きくはありませんが、天守閣から見る、街の景色は圧巻でした。
 城の中にある展示物等の説明を見て、初めて気がつきました。蘭学の里ともいえるこの街から、多くの偉人が排出されました。前野良沢(まえのりょうたく)(解体新書(西洋医学書ターヘル・アナトミア)の翻訳者のひとり)、福沢諭吉などです。また、史上最強の大横綱双葉山が、隣接した地域の出身で、中津市にもゆかりが深いとのことです。最近では、唐揚げの聖地としても知られるようになりました。
 見学したお城の数が、だいぶ増えてしまいましたので、どこのお城に何があったのかが、良くわからなくなりつつあります。城のすぐわきを中津川が流れています。その堤防を海まで散歩しました。イベント対応のため、ここ1週間ほど、散歩をする機会が減ってしまったためです。水鳥たちが戯れているだけで、だれも歩いていません。のんびりした時間を過ごすことができました。
 午後遅い時間に、中津文化会館に入り、設営を行いました。大ホールのステージの上が設営場所です。設営が終わり次第、職員向けに1回、デモ投影を行い、ホテルに戻りました。オフの時間をのんびりと過ごすのも良いのですが、私共には、このように多少の緊張感を持って仕事をしているときのほうが、向いているようです。お城の中で見た、福沢諭吉の心訓の中に「1.世の中で一番楽しく立派な事は一生涯を貫く仕事を持つことです。」とあります。この年になって、心に深く響きました。やはり、体が動かなくなるまで、この仕事を続けようと、気持ちを引き締めました。
 横浜を出るときに、今回は、九州での滞在期間が長くなるので、いつもよりも、多めに、福沢諭吉先生に同行していただきました。中津市での仕事が終われば、横浜に戻るのですが、だいぶ少なくなり、少し心細くなってきました。
九重山(大分県玖珠郡九重町から竹田市 4月18日)
4月18日(木)
 
やまなみハイウェィ(湯布院を望む) 峠で記念写真 九重山(三俣山) 湯布院の街(バックに由布岳)

 今日は、阿蘇山まで足を延ばすつもりでいました。しかし、カーナビで行き先を設定してみると、湯布院から3時間30分ほどかかることがわかりました。高千穂はさらに遠くにあるため、時間もさらに必要とします。行き帰りだけでかなりの時間がかかってしまうので、断念しました。阿蘇山までのルートの途中には、九重山があります。いつも通過してしまう場所でありながら、ここも以前から見てみたいと思っていた場所なので、行き先を九重山に変更しました。
 やまなみハイウェィを少し走ると、やがて湯布院の街が見えてきます。そこを通過して、そのまま走ると、1時間30分ほどで九重山がよく見える長者原に到着します。ここには、タデ湿原という場所があり、そこから、三俣山をはじめとした九重の山々がよく見えます。その湿原で時間を費やすことにしました。野焼きが終わったばかりでした。そこから見る九重の山々は、穏やかでとても癒される景色でした。
 タデ湿原を散策していると、「坊がつる」まで4.5キロという標識が目につきました。すぐそこですが、それでも1時間はかかりそうだったので、断念しました。坊がつるもまた、湿原です。なぜ惹かれるかというと、1978年にNHKみんなの歌で、芹洋子さんが歌った曲が「坊がつる賛歌」だったからです。とても良い歌で、その舞台となった、坊がつるもまた、一度訪れてみたいと思っていたからです。目の前まで来て、断念するのはどうなのかなと思いつつも、後ろ髪をひかれる思いで後にしました。ここは、山の中です。タデ湿原なら、さほどの距離ではありませんが、それ以上となると、登山の装備をしていないと、リスクが大きいと判断しました。
 このまわりには、民家が全くありません。また見晴らしも良く、駐車スペースもたくさんあるようです。天体写真を撮影するには、とても適した場所のように思いました。うらやましいですね。帰りは湯布院の街に寄りました。街の中を走ると、「湯布院」という地名と「由布院」という地名が混在していました。どちらが正しいのかは、よくわかりませんでした。市としては、「由布市」となっているようです。今では、すっかり観光地として有名になっており、観光地でよく見かけそうな、お土産屋さん、レストラン、コンビニなど、観光客で賑わっていました。むかし見た、どことなく郷愁を感じさせる、惹きつけられるような印象がなくなってしまったのは、とても残念です。今回は、街から離れた場所に宿をとったのは正解だったと思いました。しかし、町の背後に控える由布岳の雄大な姿、そして、街をとり囲む山々など、美しい景色は健在でした。とてものんびりした1日でした。
湯布院(大分県由布市 4月17日)
4月17日(水)
 
湯布院の宿泊先 夕食の炭火焼
宮崎から湯布院へ移動してきました。週末に大分県中津市の中津文化会館で予定されているプラネタリウムイベントのため、少しでも近くに来ていてほうが良いという判断からです。しかし、まだ水曜日です。現地入りするには、あまりにも早すぎるため、今日と明日は湯布院に滞在することにしました。
 いまから30年以上前、宮崎に住んでいた頃、阿蘇山に何回か行きました。延岡から五ヶ瀬川沿いに、神話のふるさととして有名な高千穂を通り、高森から阿蘇に入ります。帰りは、やまなみハイウェィを通って、別府に抜け、再び延岡経由で宮崎に戻ります。やまなみハイウェィは、九州の中でも最も雄大な景色でしょう。まるでヨーロッパをイメージさせるような牧歌的な景色が続きます。湯布院は、その終点にあります。当時は、まだ観光地化されていませんでした。由布岳を挟んで、海側に位置する別府のほうがメジャーでした。しかしながら、どことなく郷愁を感じさせる、ゆったりと時間が流れるような、この地に、いつかは宿泊して、ゆっくりしてみたいと思っていました。
 あれから、だいぶ時が流れました。宮崎を出て以来、この地を再び訪れることは、これまでありませんでした。今回は、時間がたっぷりとれたため、宿泊先として、湯布院を選びました。宿泊した場所は、湯布院温泉です。街からはかなり離れています。どちらかといえば、山の中です。部屋は、全てが離れ形式になっており、窓からは、由布岳が一日中見えています。それぞれの部屋には、半露天風呂が付いています。贅沢ですね。朝食と夕食は、母屋のほうで食べますが、この母屋が素晴らしいものでした。白川郷の合掌造りの建物をそのまま移築したものでした。夕方になると、ライトアップされ、離れから母屋までの間には、かがり火がともされます。ムード満点です。平日にもかかわらず、宿泊客で賑わっていました。おそらく有名な宿泊施設なのでしょう。それも納得できるように思いました。
 夕食は、豊後牛と地鶏の炭火焼きがメインです。分厚い鉄板で焼いて食べる、これらの料理は最高でした。超高級と呼ばれる温泉旅館と比較しても、遜色がないものでした。インターネットが使用できないのが難点ですが、ここでは、そんなものは使用しないでくださいということでしょうか。とてもゆったりとして、贅沢な時間を過ごすことができました。
 横浜を出発してから今日で5日目です。楽しいのは良いのですが、そろそろ自宅が恋しくなってきました。また、仕事もしないで、こんなにのんびりしてしまって良いのだろうか、とも思うようになってきました。私共には、質素な生活が性に合っているようです。週末の移動式プラネタリウムのイベントまで、まだ時間があります。明日は久しぶりに阿蘇山から高千穂あたりに行ってみようかと考えています。
えびの高原(宮崎県えびの市 4月16日)
4月16日(火)
 
えびの高原賽の河原付近 途中の大浪池 高原へ行く途中の萩の茶屋の躑躅
宮崎滞在2日目です。とくに用事があるわけでもないので、朝から、えびの高原に出かけました。宮崎県南部に位置し、韓国岳(からくにだけ)の北西斜面に広がる、標高1200メートルの高原です。宮崎に住んでいた頃、夏のペルセウス座流星群の時期には、必ずここで観測を行っていました。まわりには民家がなく、満天の星空をバックに飛ぶ流星は、とても見ごたえがありました。
 韓国岳は、霧島連山の最高峰で、標高は1700メートルです。若い頃、友人と二人で、この韓国岳から、獅子戸岳、新燃岳(しんもえだけ)、中岳を縦走したことがありました。夜から登り始めましたが、登りながら後ろを振り向くと、関東地方では、めったに見ることができない、りゅうこつ座のカノープスという1等星が、地平線から、かなりの高さに上がっていて、感激したことがあります。いかにも南国の山を登っているという感じでした。新燃岳は2011年に噴火し、周辺の地域に大きな被害をもたらしました。その山頂のクレーター部分の登山道を若い頃に、通過したわけです。
 約30年ぶりに訪れた、えびの高原は、新燃岳の噴火の影響を感じさせませんでした。しかし、平日であったせいか、行きかう車は少なく、少しさびしげな感じがしました。えびの高原から見る韓国岳の姿は、当時のままです。今でも、星空を見るのには、さぞかし条件が良いのではないでしょうか。若い頃の思い出がいっぱい詰まった、えびの高原ですが、今回が見納めです。おそらく、今後訪れることはないでしょう。
第2のふるさと宮崎(4月15日から16日)
4月15日(月)
 
大淀川から見た観光ホテル群 大淀川の夕暮れ 宮崎名物チキン南蛮
次の移動式プラネタリウムのイベントが、今週末に大分県中津市で予定されています。なかまハーモニーホールでの投影を終えて、横浜に戻ると、トンボ帰りのように、すぐにまた九州に向けて出発するようになってしまうので、そのまま九州に滞在することにしました。しかし、滞在することにより、逆に時間を持て余しまいそうなので、久しぶりに第2の故郷である、宮崎まで足を延ばしました。
 福岡から九州自動車道に乗り、佐賀県、熊本県を越えて、宮崎に入ります。途中の熊本からは、3月に訪れた、雲仙岳が車窓の右手に良く見えていました。八代を超えると、いよいよ山越えに入ります。宮崎まで、トンネルを23本も抜けなくてはいけません。よくこの山の中を通したものだと思います。昔は、球磨川沿いの一般道を走って、宮崎から熊本に来ていました。1日がかりでしたので、便利になったと思います。それでも、山が深いことには、変わりありません。この辺りを通過するたびに、種田山頭火の「分け入っても分け入っても青い山」という句を思い出します。
 1年から1年半の間隔に、必ず宮崎には顔を出していますので、さほど懐かしさは感じませんが、来れば修業をしていた当時を思い出します。その頃とは、街の様子はすっかり変わってしまいました。さすがに南国宮崎です。今日は、太陽の日差しも強く、日中は暑いくらいでした。夕方になっても気温は20度。散歩がてら、大淀川の河畔を歩きました。当時も、夕涼みがてら、よくこの辺りを散歩したものです。大淀川の向こうに夕日が沈んでいきます。川面をキラキラと照らし出す光景が美しく、写真に撮影しました。あの頃、今の自分の姿はまったく想像ができませんでした。夕日に映える川面を眺めながら、ずいぶんと、時がたったのだなと感じました。市役所前のワシントンパームや、きれいに飾りつけられた、草花は当時と変わりません。今の時期の、特に夕暮れの宮崎の街は、とてもロマンチックです。
 夜の食事は、名物のチキン南蛮、地鶏の炭火焼き、そして飫肥(おび)天と奮発しました。最近になって、名物といわれる料理がずいぶんと増えたように思います。あと1日、宮崎に滞在します。あすは、えびの高原にでも行ってみようかと考えています。
太宰府天満宮(福岡県太宰府市 4月13日)
4月14日(日)
 
太宰府天満宮 飛梅 九州国立博物館 門前町

 なかまハーモニーホールでの、移動式プラネタリウムのイベントのための設営が、13日(土)の午後からでした。午前中に時間がとれそうだったので、太宰府まで足を延ばしました。九州自動車道を走るたび、太宰府インターチェンジの標識を目にします。そのたびに、天満宮を参拝したいと思っていましたが、時間の関係で、なかなか実現しませんでした。今回を逃すと、いつになるかわからなかったため、時間を確保しました。
 この日は、空が青くて風もなく、とても良い天気でした。太宰府インターチェンジをおりて、国道3号線を通過し、左折、右折をすると、大宰府政庁跡に出ます。なぜかとても懐かしい風景に出合ったように思いました。大宰府は想像していた通りの街でした。門前町を抜け、天満宮を参拝します。たまたま、観光バスの御一行様が、到着しました。そのツアー客にまぎれて、ガイドさんの解説に耳を傾けます。太鼓橋の渡り方や、心字池について、そしてご本殿の話などは、説得力があり、ユーモアたっぷりです。「とてもうまいガイドさんだなー」と感心しました。プラネタリウムの解説にも通じるところがあります。
 ご本殿の右側には「飛梅」が。菅原道真公を慕って都より一夜にして飛んできたと伝えられる梅です。「東風吹かばにほひおこせよ梅の花あるじなしとて春な忘れそ」の歌は、あまりにも有名です。参拝をしながら、さだまさしさんの「飛梅」という曲を思い出していました。1977年の曲ですが、現地を訪れて、やっとこの曲の歌詞の意味がよくわかりました。
 ところで、この曲にも出てくる「天神様の細道」というフレーズは、「通りゃんせ」という、わらべ歌を思い出させます。ネットで調べてみると、このわらべ歌は、関所が舞台であるという説や、埼玉県川越市の三芳野神社や神奈川県小田原市の菅原神社が舞台であるという説があるようです。私共は、てっきり太宰府天満宮が発祥かと思っていました。観光案内所で、資料をいただきました。昭和53年3月25日刊の「とびうめ」第36号によると、昔は「御用のないもの」というところは、「手形のないもの」と歌われていたそうです。江戸時代、箱根の関所は取り締まりが厳しく、入りは、手形のない者でも、特殊な事情をもった者は、役人に哀訴すれば、何とか通してもらえたが、帰りは絶対に許されなかったとのことです。「行きはよいよい、帰りは恐い」は、この関所を背景にしているという説や、ほかにもいくつかの説があるようです。
 帰りは、門前町で、梅ケ枝餅を食べました。素朴な作りでしたが、おいしいものでした。太宰府天満宮は、ずっと以前から訪れてみたいと思っていた場所でしたが、やっとその思いがかないました。数年前、イオンモール筑紫野で投影をさせていただいた折にも、立ち寄るつもりでしたが、渋滞で断念したことがありました。
 天満宮に隣接して、九州国立博物館があります。歴史系の博物館であり、2005年10月に開館しました。2012年10月には入館者が1000万人に達したそうです。7年間で1000万人はすごいですね。中を見てきました。さすがに展示物は充実していました。私共も、科学館に長年勤務し、プラネタリウムの仕事の傍らで展示の仕事も間接的に見てきました。その関係もあり、展示物の評価に関しては、少し厳しいところがあるかも知れません。私共だったら、このようなところに気を使うのにな・・・と思うところがいくつか見受けられました。
 太宰府天満宮、時間を確保して参拝して良かったと思います。
移動式プラネタリウム(なかまハーモニーホール 福岡県中間市 4月14日)
4月14日(日)
 福岡県中間市のなかまハーモニーホールにおいて、4月14日(日)に移動式プラネタリウムの投影を行いました。当日は、「ハーモニー楽市 フリーマーケット」というイベントが行われましたが、そのイベントの一環として、同施設の小ホールで移動式プラネタリウムの投影をさせていただきました。当日は、天気は良かったものの、風が強く、フリーマーケットのほうは、風でモノが飛ばされたりと、大変だったようです。
 プラネタリウムのほうは、1日5回ほど投影をさせたいただきました。春の星座を中心に、うしかい座のギリシャ神話、そして年末に大彗星となることが予測されるアイソン彗星の話などを、パンスターズ彗星の写真なども交えて、解説しました。残念ながら、今回は5回とも満席にはなりませんでした。満席の回がなかったのは、久しぶりのことでしたので、施設の方々には、少し申し訳ない気がしました。
 九州で移動式プラネタリウムの投影をさせていただくのは、これが7回目です。今年は3月に続いて2度目となります。設営は前日の13日(土)の夕方からでした。時間がありましたので、設営日の午前中に太宰府まで足をのばして、天満宮を参拝してきました。

  過去のプラネタリウム雑記
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