投影日誌

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打ち合わせ(4月27日)
5月2日(月)
 話題が前後してしまって恐縮ですが、4月27日に、私共から比較的近い距離にある海辺の施設で打ち合わせを行いました。風が強く、海は白波が立っていましたが、久しぶりの海の香りにこどもの頃を思い出しました。以前からお付き合いのある施設で、そこで天体観望会や移動式プラネタリウムの実施の可能性について、話し合いを行っています。実現すれば、とてもロマンチックで魅力的なプログラムになるのではないかと期待していますが、いくつかの課題があるため、どのような方法でクリアーできるかを調整しています。
 打ち合わせが終わってから、施設のレストランでランチをごちそうになりました。シーフードを中心とした、フルコースに近い料理でとてもおいしいものでした。窓の外は海が広がっており、遠くに江の島が見えています。天気が良ければ、その向こうに富士山も見えるそうです。素晴らしい景色と料理に、とてもよい気分転換になりました。実家や兄弟、親戚の多くが大なり小なり被災し、いまだに深刻な状況が続いていますので、晴れやかな気持ちにはなれませんが、少しばかり癒されました。
移動式プラネタリウム(千代田区立昌平小学校 千代田区少年少女指導者協議会主催 東京都千代田区 5月1日)
5月1日(日)
 東京都千代田区の昌平小学校で移動式プラネタリウムの投影を行いました。千代田区少年少女指導者協議会の主催によるものです。同会は、区内のこどもたちの、心身ともに健康で健やかな人間形成を図ることを目的に昭和37年に結成された、大変歴史のある会です。50年以上に渡り様々な事業を実施しています。
 本来は3月12日(土)に実施される予定でした。しかし、前日の震災の影響で中止となり、実施日の朝になって参加者にその旨連絡されました。イベントには400人近い応募があったとのことで抽選となりました。連絡を受けた参加者の皆さんから、中止ではなく延期にしてほしいという要望で、日程が組みなおされて、今日の実施となりました。
 本来のプログラムには、天体観望会も予定されていましたが、実施時間帯の関係で、ワークショップに変更されました。私共は、移動式プラネタリウムの投影と、そのワークショップを担当させていただきました。さらにもう一つのワークショップが九段中等教育学校天文部によって実施され、3つのプログラムが同時進行で進みました。
 7メートルエアドームに当日夜9時頃の東京の空を投影し、春の星座を中心に解説を行いました。また、3月12日の天体観望会の雨天用プログラムとして準備していたコンテンツである「月の話」を、投影の最後の部分でビデオプロジェクターを使用して投影し、解説を行いました。このコンテンツは、探査機が撮影した写真を除いては、全て私共で制作したオリジナルのイラスト、天体写真を使用しています。
 昨年の11月から、何度もメールや電話などで打ち合わせを行い、本日をむかえました。参加者の皆さんから、中止ではなく延期で実施してもらいたいという希望が多かったとお聞きして、とてもうれしく思いました。それだけに、今日の投影はとても気を使いました。
 震災の影響で延期になった投影は、夏にもう1件予定されています。

 写真は、開始前の会場の様子と星空を投影中の写真です。右の写真は合成写真ではなく、解説を行いながら、長時間露出で観客の様子と投影された星空を撮影したものです。
移動式プラネタリウム(MBSハウジング香芝住宅展示場 奈良県香芝市 4月29日)
4月30日(土)
 ゴールデンウィークの初日は、奈良県香芝市の住宅展示場で移動式プラネタリウムの投影を行いました。3月1日にオープンした住宅展示場で、4月29日から5月29日まで「グランドオープンフェア」と題して様々なイベントが実施されます。その一環としてプラネタリウムを投影させていただきました。
 敷地内の中央にある広場の仮設テント内で投影を行いました。屋内での実施を基本としている移動式プラネタリウムの投影ですが、最近では、屋外やエアドームを使用しない室内での実施の打診も多く、条件がそろっている場合のみ、対応させていただいています。
 ゴールデンウィーク期間中であるため、高速道路の混雑を避けて、28日深夜に横浜を出発しました。29日の午前中に奈良市に到着しました。時間に余裕ができたので、久しぶりに東大寺など市内の観光地を散策しました。今から20年近く前、奈良市からの依頼で会議に出席するため、2ヶ月に1度程度の割で何度も訪れていましたので、とても懐かしく感じました。
 今回も5メートルドームを使用しました。屋外での投影で、多少風があったものの投影のほうはスムーズに終了しました。帰りも夜に移動しましたので、渋滞に巻き込まれることもなく横浜に戻ることができました。途中で走った一般道は2009年10月7日の「プラネタリウム雑記」で紹介した、あの2009年6月27日にタイヤバーストを起こしてしまったところです。その時のことを思い出しながら慎重に運転しました。29日のお昼に食べた「モダン焼き定食」は値段の割にボリュームたっぷりでとてもおいしいものでした。

 写真左は当日の会場の様子です。一番奥のテント内に移動式プラネタリウムを設営しました。写真右は東大寺の大仏殿です。
ネットワークレンダリング終了
4月25日(月)
 スペースシャトルの固体燃料ロケットブースター切り離しシーンの、ネットワークレンダリングを4月13日に開始しました。先程やっと終了しました。12日間を要したことになります。4月8日に紹介したシーンよりも2日間短かったものの、重いシーンでした。ただし、動画の長さが60秒ですので、実際には前述のシーンのほうがコンピューターにとっては大変でした。
 5台のコンピューターを12日間も連続運転していて、ソフトウエアがよくハングアップしないものだなと、感心してしまいます。このネットワークレンダリングを制御するソフトは、よくできていて、シーン名を複数で指定しておけば、ひとつのシーンが終わると、すぐ次のシーンのレンダリングを始めてくれます。急いでいるときは効率的です。
 レンダリングを終了して出力された連番ファイルは、バックアップを取るため外付けのハードディスクにコピーしますが、コピーの際に、コンピューターがハングアップすることがあります。ファイルの容量が大きいせいだと思いますが、4000ピクセル×4000ピクセルのファイルを1800枚も扱うときには、単なるコピーの作業でも1時間近くかかり、とても神経を使います。
 シャトルの動画は、これで7シーンが完成しました。あと3シーンほど作る予定ですが、急ぎで制作するCGの仕事が入ってきたため、しばらくは作業を中断します。
ラジオ深夜便
4月24日(日)
 NHKラジオ第一放送で、夜11時過ぎから毎日放送される番組の名前です。「日本列島くらしの便り」、「ワールドネットワーク」など、各地に在住するレポーターと電話でつなぎ、その時々の各地の話題をレポートしたり、各界で活躍する著名人がテーマを設定して、それについて話をするなど、とても興味深い番組です。番組全体を通して感じられるのは「心の安らぎ」でしょうか。毎日変わるアンカーの方々の落ち着いた語り口や、それぞれのコーナーのバックに流れる音楽に、とても心を癒されます。最近では毎日この番組を聞きながら、途中で眠りにつきます。午前4時台まで放送しているようなので、とても最後まで聞くことはできません。
 昨夜の放送では、「人生”私”流」というコーナーの中で、「風の画家」として知られる中島潔氏が「ボクが”風の画家”になるまで」と題して、お話をされていました。40年以上絵を描き続けてきて、その後病気で入院されたそうです。その時に、病室でその時々の瞬間を生きることがいかに大切なことかを思い知らされたと語っていました。また、自然に対しても深くわかっていたわけではなく、自分がこれまで描いてきた空や、その他の自然がいかに薄っぺらなものであったかとも…。理屈では理解していたが、本当の意味で理解できていなかったとのことです。これからは、そのような深い部分まで描いていきたいとのことでした。途中から聞いていたので、全体は把握できていませんが、画家の執念のようなものを感じ、感銘を受けました。作品はとても柔らかく色彩豊かで、郷愁を誘われます。
 ラジオ深夜便の内容は、私共がプラネタリウム解説で目標としていることと共通する部分がたくさんあり、とても参考になります。中島潔氏のような心境に達するには、ほど遠いレベルですが、今後も精進したいと考えています。
 いつもの散歩コースを歩いていると、半夏生の葉が出てきているのに気が付きました。もうすぐゴールデンウィークですね。
スカイ プラネタリウムII内覧会
4月21日(木)
 つい先日、メガスターゼロのご本家である大平技研さんのほうからメールがきました。明日から始まる「スカイ プラネタリウムII 〜星に願いを〜」の内覧会の招待でした。スカイ プラネタリウムは昨年の11月から今年2月まで六本木ヒルズ森タワー52階で実施されましたが、好評だったようで、今回はさらにパワーアップして第2弾として明日から6月下旬まで実施されます。収益金の一部は、東日本大震災復興支援のための義援金として使用されるとのことです。
 予定していた仕事を早めに切り上げて、夕方から出かけました。明日から実施されるイベントですので、中身についてはコメントしませんが、ゼロの上位機種であるメガスターの星空は、何度見てもさすがに美しく仕上がっています。大平さん本人も顔を出していましたが、調整などに忙しそうだっため、挨拶だけして会場をあとにしました。
 久しぶりに52階の「東京シティービュー(展望台)」から東京の夜景を見ました。節電の影響で東京タワーなどのライトアップはありませんでしたが、それでも美しい夜景でした。
サイエンスリテラシーII
4月20日(水)
 横浜市立横浜サイエンスフロンティア高等学校では、カリキュラムにサイエンスリテラシーという授業講座を設けています。同校の科学術顧問、研究機関、大学、企業などで先端科学分野の研究に携わっている人たちが講師として参加し、生徒を直接指導しています。これは、そのような体験を通して生徒の科学的リテラシーを培うことを目的としているものです。
 昨年に引き続き、きょうは同校の科学技術顧問の立場で、サイエンスリテラシーII「天体の観測」と題した講座を担当させていただきました。テーマは太陽です。同校には30センチカセグレン望遠鏡を備えた天体観測ドームがあり、そこに9センチの屈折望遠鏡も同架されています。それを使用して、太陽黒点やプロミネンスを、これから生徒が実際に観測を行い、レポートをまとめます。
 講座は午前と午後の2回、異なるグループの生徒たちに対して行いました。実際の望遠鏡を活用して各生徒が太陽黒点のスケッチを行いました。今後の講座の中で、それらのスケッチを活用して、太陽黒点の経緯度の測定や観測結果の集計などを行い、レポートにまとめて後日発表を行います。
 お昼は同校のカフェテリアを利用させていただきました。たくさんの生徒たちと一緒に食事をしますが、とても賑やかでした。顔なじみの生徒もたくさんいて「こんにちは」と声をかけてもらうと、うれしくなります。講座は来月までの間に何度か行います。
打ち上げから50年
4月18日(月)
  スペースシャトル固体燃料ロケットブースター切り離しのCG動画のための、ネットワークレンダリングに時間がかかっています。この間に、モデリング用に使用しているコンピューターを使用して、ほかの作業をしています。このコンピューターは中古で購入したもので、グラフィックボードなどのパーツを差し替えながら、現在に至っています。今となっては処理速度が遅いのですが、モデリングには支障がないレベルです。できれば、これも今年中に最速のマシンに更新したいと考えています。
 ユーリ・ガガーリンを乗せたボストーク1号が1961年4月12日に打ち上げられてから、今年で50年が経過しました。当時、私は小学校3年生でした。打ち上げの詳細は記憶していませんが「地球は青かった」という言葉は聞いた記憶があります。上空を飛ぶ飛行機でさえ、一生かかっても乗ることはないだろうと思っていましたので、何のことかよくわかりませんでした。東京オリンピックが開催されたのは、その3年後です。開会式の前日に、我が家に初めて白黒テレビがやってきました。
 世田谷区立教育センターのプラネタリウムが、昨年リニューアルオープンしたときに、オープニングの番組の中で、このボストーク1号の飛行の様子をCG動画で演出しました。その時に使用したオブジェクトの質感設定を再度やり直しました。その時にはまだ、背景の星空のテクスチャーが完成していなかったため、バックの星空には、プラネタリウム投影機のものを使用しました。このため、カメラの動きが制限されました。CG動画の背景には、プラネタリウム投影機の星空はシャープすぎて違和感がありました。現在は、それらの環境が整っていますので、ある程度自由な表現が可能です。
 左上の画像2枚が質感設定をやり直したものです。地球上空を飛行するためと、プラネタリウムのドームスクリーンに投影した時に、美しく見えるように、やや青味がかった設定としました。今後、このオブジェクトを使用して、ドームマスターフォーマットのCG動画や、静止画の作品に仕上げる予定です。画面の下に青い地球を配置し、背景の星空を加えれば、良い絵になるのではないでしょうか。
 バイコヌールから打ち上げられたボストーク1号は、軌道傾斜角65度で飛行を続け、南アメリカ大陸の南端付近の海域を通過し、アフリカ大陸に差し掛かったところで逆噴射をしました。宇宙船が地球の明暗境界線を通過したタイミングで、スラスターを噴射し、センサーが太陽をとらえることまで宇宙船の向きを変えて、大気圏再突入のカプセルを分離するシーケンスに入ります。世田谷では、このような場面を演出させていただきましたが、このシーンを再度作りなおしてみたいと考えています。
移動式プラネタリウム(伊豆函南病院 静岡県田方郡 4月16日)
4月16日(土)
 約2か月前の2月14日、病院の先生からお電話をいただきました。患者の皆さんに、ぜひプラネタリウムを見せたいとのことでした。お話を伺ったところスペースの問題があったものの、5メートルドームで対応ができそうなので、お引き受けしました。その後、兵庫県加東市、東京都町田市、広島市などで投影を行い、あの3月11日をむかえました。地震の翌日は東京都千代田区で投影を行う予定でしたが、延期となりました。今回の投影は、震災以来初めてです。震災、そして停電の影響などで、本当に実施にこぎつけられるのかどうか心配でした。また、前回の投影から間があいてしまったため、初心に戻ったような感じでした。
 1回目の投影をスタートして、解説を始めて気が付きました。「あ、ポインターがない!」ジュラルミンのケースの中に入れたままでした。話を進めながら、ケースから取り出しそのまま投影を続けました。出かけるときにすべての機材を車に積んだかどうかは、必ずチェックリストで確認しますので、忘れ物をすることはありませんが、久しぶりのミスでした。病院の患者さん、医師、看護師、そして事務系スタッフの皆さんに、春の星空をご覧いただきました。
 函南は比較的星が良く見えるところで、科学館に勤務していた頃には、何度となく、その近くに天体写真を撮影に行っていた場所です。朝は相変わらずの濃霧の中を走ります。箱根の近辺はいつもそうです。視界は20メートル程度。病院は、その濃霧の中から忽然と姿を現しました。この場所にこんな大きな病院があったとは知りませんでした。
 昨年の11月21日に放送されたNHK-FMの「トーキング ウィズ 松尾堂」に出演し、渋谷のスタジオで移動式プラネタリウムの実演をさせていただきました。その時の放送を先生が聞いてくださり、ぜひ病院で、とのことだったようです。とてもうれしく思いました。
 撤収をする頃には、すっかり天気が良くなりました。箱根の十国峠付近を通過するときには、春霞の中に富士山が雄大な姿を見せていました。早く元の状態に戻り、たくさんの方々に星空を楽しんでいただけるようになることを願っています。
ハッブル宇宙望遠鏡のスケルトン
4月15日(金)
 ハッブル宇宙望遠鏡のスケルトンです。望遠鏡の内部構造を説明するためのものです。NASAのサイトにも似たような画像がありますが、説明図のアングルなどの関係もあり、使い勝手が限定されます。この2枚の画像のもとになっているのは、下の4月14日のところで紹介したCGです。カメラのアングルは自由に変更できますので、どのような角度からでも静止画を出力できます。印刷原稿としても使用できる解像度での出力も可能です。
 4月14日に紹介したCGの動画バージョンから、徐々に外観を透明にして内部構造を説明し、さらに、星からの光の光路も説明できるような動画にするつもりです。
 内部のオブジェクトは1999年頃に作成しておいたので、作業はすぐに終わりました。あとは動画を作ればよいのですが、プラネタリウムのドームは、半球型のスクリーンであるため、そこでこの動画をいかに美しく見せるかは、簡単ではありません。これらの一連の作品に取り掛かる頃、再び紹介したいと思います。
 ハッブル宇宙望遠鏡の内部に見られるのは、主鏡、副鏡、広視野惑星カメラ、ファインガイドセンサー、科学機器などです。打ち上げ直後に撮影された画像から、ピンボケ問題が発覚しました。のちのサービスミッションで、補正するための光学系がインストールされました。それ以来、目の覚めるような素晴らしい画像の数々を、私たちに見せてくれています。主鏡の話だけでも興味深いものです。今年は、このハッブル宇宙望遠鏡に関する話題の講演も頼まれているので、そこでもこれらの画像を使用する予定です。
ハッブル宇宙望遠鏡の質感設定
4月14日(木)
  昨日紹介したスペースシャトルのCG動画のネットワークレンダリングを開始しました。4000×4000ピクセルの動画のレンダリングはさすがに負荷が大きく、1枚の静止画を出力するために、平均して約3時間かかります。ちなみにテスト用の1024×768ピクセルの静止画連番ファイルは、1枚あたり約2分30秒です。画像が大きくなると、桁違いの時間がかかることがお分かりいただけると思います。
 最新の大型ドームのプラネタリウムでは、さらに画素数が大きくなり8000×8000ピクセルで投影ができるそうです。しかし、その半分の画像で上記の時間ですから、8000×8000ピクセルの動画を制作するには、現状では気が遠くなるような時間がかかるように思います。ちなみに、現在レンダリングを行っている動画は、長さが1分で1800枚の連番ファイルが必要です。比較的新しいコンピューター5台、CPU18個を使用しています。後半部分は幾分処理が軽くなるため、24時間連続運転で2週間後くらいにレンダリングが終了すると思います。停電になると、作業はそこで事前にストップしなくてはいけません。上記のさらに大きなサイズになると、最速のコンピューターが、最低でも15台くらい必要になるのではないでしょうか。個人で管理できるレベルを超えてしまいますね。
 ネットワークレンダリング用のコンピューターがフル稼働中ないので、その間に、これから手掛ける動画のための準備作業を行っています。まず今日は、以前作っておいたハッブル宇宙望遠鏡の質感の再設定を行いました。上の左の画像は1999年頃に制作したものです。LightWaveのバージョンは6.0です。中央は今日1日かけて質感の再設定を行ったものです。ベースにしたのは、昨年の今頃、世田谷区立教育センターのプラネタリウムのために、左の画像のオブジェクトを修正しておいたものです。画像が小さくてよくわからないかもしれませんが、ドームスクリーン上でかなり拡大しても大丈夫なように、細部にも十分な質感を持たせました。LightWaveのバージョンは9.6です。
 10年以上前に制作したものでも、問題なく読み込めますし、修正も可能です。デジタルデーターは、保存用のメディアの問題が絶えずつきまといますが、前述のようなメリットもあります。制作したものの一つ一つが財産となっていきます。ソフトの進歩もありますが、12年の間に表現力やテクニックも確実にアップしていることが自分でもよくわかります。続けてみるものですね。エアブラシイラストの場合は、完成してしまうと修正が困難になるので、修正ができるのはありがたいと思います。
 このハッブル宇宙望遠鏡は、シャトルの一連の動画が完成したのちに、貨物室からの放出のシーンなどを作ることにしています。上の右の画像は、中央の画像からカメラの視点を変えて、望遠鏡を上から見ているところです。このアングルの画像は、実写ではほとんど公開されていないため、3DCGでの制作が威力を発揮します。スケルトンにして内部構造を説明する動画も制作予定です。
テスト動画完成
4月13日(水)
 4月10日のところで紹介した、スペースシャトルの固体燃料ロケットブースターの切り離しシーンの、テスト用の動画が完成しました。常設プラネタリウム館のドームスクリーン上での観客の視点を配慮し、シャトルの大きさや位置、星空の配置、固体燃料ロケットブースターから吹き出す煙の粘性やスピードなど、すべてを微調整して1分のテスト動画にしました。
 完成した動画を見た瞬間は、これで良いだろうと判断しましたが、何度も再生を繰り返しているうちに、ディテールの部分で修正したい個所が出てきます。しかし、それを修正するためには、大変な時間と労力を費やすことになりそうなので、今回はこれで4000×4000ピクセルの動画を作ることにしました。
 スペースシャトルの動画はこれが7シーン目ですが、1シーン作るごとに新たな課題がたくさん出てきます。しかし、半年前に比べるとレベルは徐々にアップしているので、今後も課題を克服しながら取り組んでいきたいと考えています。
 今回の動画も、ネットワークレンダリングには、かなりの時間がかかりそうです。この固体燃料ロケットブースターの切り離しシーンは、カメラの視点を変えて、あと1シーン制作することにしています。
手回しラジオ
4月12日(火)
 この「プラネタリウム雑記」の昨年の12月3日と12月14日のところで紹介した「さくら住宅」さんが、今朝、手回しのラジオを持ってきてくれました。このところの計画停電や余震等で、このようなものが必要になるだろうとの、顧客に対するきめ細かなサービスの一環のようです。地域密着型のリフォームを専門とする会社ですが、震災以来、万一の場合の緊急連絡先をポストに入れておいてくれたり、防災用のチェックシートを持ってきてくれたりと、リフォーム以外のサービスに関しても、その気遣いぶりには、頭が下がる思いです。地域に根ざして着実にシェアを拡大していくための、信用を重視する姿勢を見習いたいと思います。
 乾電池が品薄状態になっていたようで、停電の時には情報が全く取れなくなってしまう不安な状況になりますが、そのようなときに、この手回しのラジオが役に立ってくれるのではないでしょうか。しかし、このラジオのパッケージを今後、開封することがないことを願っています。
 4月10日のところで紹介したシーンの設定がほぼ完了したので、煙のパーティクルの演算を午前中に行いました。単独のコンピューターでレンダリングする場合は、レンダリングしながら演算するようなので、その必要はありませんが、ネットワークレンダリングの場合は、他のコンピューターが個々のパーティクルのモーションの状態をホストに参照に来るようなので、事前に演算が必要となるようです。演算には3時間ほどがかかりました。それを保存しようとしたところ、保存できない旨のエラーメッセージが出力されました。いろいろいじっているうちに、ソフトがハングアップして、落ちてしまいました。これで3時間ほど無駄にしてしまいました。LigheWave3Dは、このパーティクル関連のブラグイン周りにバグが多く、ハングアップすることが時々あるようです。仕方がないので再度演算を始めましたが、また保存するときに落ちたら悲劇ですね。午前中に費やした時間は、いったいなんだったのでしょうか。常設プラネタリウムのドーム内で使用する3DCGの動画映像、簡単には作らせてもらえません。
固体燃料ロケットブースター切り離しのシーンテスト
4月10日(日)
 いま手掛けているスペースシャトルのCG動画の次のシーンの制作に入りました。2本の固体燃料ロケットブースターを切り離すシーンです。
 地球やバックの星空のテクスチャーのサイズが大きいため、画像が読み込めないトラブルなどが発生しましたが、コンピューターの仮想記憶メモリーの設定を変えたり、再起動をかけたりして何とかテクスチャーを読み込むことができました。
 スペースシャトルがある程度の高さまで上昇すると、固体燃料ロケットブースターを切り離します。このシーケンスは、実際の打ち上げでは、地上のカメラでも追うことができますので、実写でも動画が存在します。しかし、右の画像のようなシーンはCGならではの視点です。地球とシャトルの間の高さにカメラがあり、シャトルの後ろからシャトルの方向を見ています。ドームマスターフォーマットですので、魚眼レンズで見たように歪んでいるとお考えください。
 シャトルの軌道と星空の位置関係等の細かい設定はまだ行っていません。この動画では、おそらくペガスス座の方向を目指して飛行することになるでしょう。シャトル本体のメインエンジン3機からの煙もまだつけていません。星空は仮に配置しています。画面左上から右下にうっすらと流れているのは天の川で、画面下の方には地球が見えています。ドーム上で見ると、地球はほんの少し丸みを帯びている程度に見えるように設定しています。かなり上空で切り離しが行われるためです。この後、2本の固体燃料ロケットブースターがシャトルから離れて、画面上から消えていきます。
 太陽の光の当たり具合や、実際のプラネタリウムのドームスクリーン上でのシャトルの大きさ、ドーム状で見える高さなども含めて、あと数日試行錯誤してから、本格的なレンダリングに入ります。しかし、この静止画だけ見ても、かなり迫力のある動画ができそうな予感がしています。
ネットワークレンダリング終了
4月8日(金)
 ネットワークレンダリングがやっと終了しました。2週間ほどかかってしまいました。計画的でない計画停電の影響を受けたのは、最初の1日だけでした。停電のためにとりこぼした連番ファイルの欠番の部分を、今日レンダリングして無事終了しました。画像の大きさは4000×4000ピクセルで、動画の長さは30秒のドームマスターフォマットです。
 スペースシャトルは、打ち上げ直後にローリングをして、そのあと機首をシャトル本体側に徐々に傾けながら上昇を続けます。これはそのシーンです。上昇に伴い、背景の空の色が徐々に暗くなっていくようにしています。プラネタリウムのドームスクリーン上で見ると、スペースシャトルが大写しになりますので、かなりの迫力ではないでしょうか。レンダリングに時間がかかったのは、2本の固体燃料ロケットブースターと、シャトル本体のメインエンジン3機から吐き出される煙の描画と、その動きの計算が原因です。シャトルそのものを小さくすれば、それに従って煙も小さくなるため、計算時間は短くなりますが、演出上はそうもいきません。
 スペースシャトルのこれらの一連のシーンは、すでに6シーンが完成しています。打ち上げから帰還まで、あといくつかのシーンを制作する予定にしています。それが完成したら、シャトルの貨物室にハッブル宇宙望遠鏡を搭載して、シャトルから放出されるシーンや、サービスミッションで宇宙飛行士たちがハッブル宇宙望遠鏡を修理しているシーンなどを手掛けてみたいと考えています。作りたいものはたくさんあるのですが、時間がかかりすぎて追いつきません。
 午後から図書館に行って調べ物をしていました。こども向けの宇宙に関する百科事典が目に入ったので、ページをめくってみると、見覚えのあるイラストが目にとまりました。自らがエアブラシで描いたイラストが4点ほど掲載されていました。フォトバンクに預けてあるイラストが掲載されたようです。知らないところで自らのイラストが掲載されていることは時々あります。昨年も高校で使用される地学の教科書に掲載されていたのを、横浜サイエンスフロンティア高等学校の先生が教えてくれました。なお、私共が描いたイラストの多くは、ネイチャープロダクションにフィルムやデジタルデーターとしてとして預けてあります。
ふるさとの海
4月7日(木)
 落ち着いてきたので、昨日、茨城の知人や親せきなどに電話をしました。ふるさとの海の状況などを聞きたかったからです。この「プラネタリウム雑記」の昨年の11月6日のところで記述した「ふるさとの海」の海底の生態系が激変したのは、沖合にできた防波堤(?)が原因ではないかと思っていました。
 今回の地震による津波を、高台から見ていた人がいたようです。その沖合の堤防で津波は二手に分かれたとのことでした。未確認の情報なので、はっきりしたことは言えませんが、おかげで、ふるさとの海辺の町は大きな被害を免れたのではないかということでした。しかし、地震による被害は相当なもので、ほとんどの家の屋根にはブルーシートがかけられているとのことでした。この話を聞いて、考え込んでしまいましたが、津波による被害をあまり受けなかったのは、せめてもの救いです。
 横浜は桜が満開です。今日は少し風が強く、花びらが少し散りかけています。週末にかけて楽しめるのではないでしょうか。
会議
4月5日(火)
 都内で会議があったため、午後から出かけました。このところ、首都圏は穏やかで春らしい天気が続いています。桜の花ももうすぐ満開になるでしょう。近くの小学校では入学式があったようです。新入学生や、その保護者が校門の前で記念写真を撮っていました。ほほえましい光景ですが、被災地で入学式もできないこどもたちがいることを考えると、複雑な思いです。
 会議は夕方からでしたが、早めに到着したので、駅前のカフェテラスで空を見ながらボーッとしていました。ポカポカと暖かくて、本当に気持ちの良い天気でしたが、心の中のもやもやはなかなか晴れません。
 あまり計画的とは言えない計画停電が、このところ実施されていないので、電車の中なども混乱はみられません。都内は落ち着いているように感じられます。おかげさまで3月下旬から行っているCGのレンダリングも、そろそろ終わりに近づいてきました。明後日には終了するでしょう。
 夜11時頃、横浜に戻りました。節電の効果でしょうか、駅からの帰り道、星がいつもより良く見えていました。土星がだいぶ高くまで上ってきました。
常設館での解説
4月2日(土)
 今日は久しぶりに常設のプラネタリウム館での解説の日でした。解説の内容が変わるときでも、練習なしで解説に入るために、初日は、時間調整などが完璧にいかない場合も多く、投影時間を多少オーバーしてしまうことがありますが、今日は大丈夫でした。今日がその新しいテーマで解説を行う初日でした。
 3月は上旬に2回ほど解説を行わせていただきました。そのあと約1か月ほど間があいてしまい、その間に大震災が起こりました。随分と時間が経過したように感じました。予定されていた移動式プラネタリウムの投影のほうも延期になったりしたため、本格的に声を出して解説を行うのは、久しぶりでした。声の質はいつもどおりでしたが、声の通り具合が少し悪いように思いました。このようなことがないように、日頃から発声練習などを行っていますが、やはり現場で解説することが、本番であると同時に、クオリティーを保つための一番のトレーニングになると思います。
 解説のない日は、ひたすら仕事場にこもってCG制作を行っています。誰とも話をしないで終わる日もたくさんあります。今日は久しぶりにたくさんの方と話をしました。それでわかったことですが、親しくお付き合いをさせていただいている方々や、プラネタリウム業界の何人かは、私共が無事かどうか、このWeb日記でチェックしてくださったそうです。とてもありがたいことだと思いました。しかし、私共も無傷ではありませんでした。これまでにも記述した通りです。
 さて、未確認の情報ですが、臨時休館中の館を除けば、震災以降、首都圏のプラネタリウム館は、わずかながら観客が増えているようです。実際、今日の解説時も、いつもよりも観客の数が多いように感じました。理由はよくわかりませんが、暗いニュースばかりが続いている状況ですので、人々が、心を穏やかにするための癒しを求めているのではないでしょうか。だとすれば、私共も、これからお役に立てるのではないかと思っています。長いことプラネタリウムの解説の仕事をしていますと、いろいろなことを体験します。しかし今回のような大災害は、さすがに初めてです。被災された皆様も含めて、だれもが一日も早く、元通りの生活を取り戻せることを願っています。
 明日も、常設プラネタリウム館で解説を行います。
ボリウムレンダリング
4月1日(金)
 3月19日のところで紹介した、シャトルのCGのローリングのあとのシーンを制作して、レンダリングを行っています。4000×4000ピクセルのドームマスターフォーマットで30秒のシーンです。
 通常のオブジェクトは、その表面の形状や質感だけを計算してレンダリングしますが、ボリウムレンダリングの場合は、オブジェクトの中身まで計算して、レンダリングを行いますので時間がかかります。例えば、飛行機が雲の中に入った状態を想像すれば、イメージしやすいでしょう。通常のオブジェクトでは、雲の外側はレンダリングしますが、飛行機がその中に入ると、中は空っぽで雲には見えません。このような場合に活躍するのがボリウムレンダリングです。
 コンピューター5台を使用して、すでに9日間レンダリングを継続中ですが、まだ終わりません。あと5日くらいかかるでしょう。途中でよくハングアップしないものだと思います。煙のサイズなどのパラメーターを変えることにより、演算スピードは改善されますが、映像の演出の側面から考えると、そうもいきません。取り扱いが大変です。気温の上昇などで、計画停電がこのところ実施されないのが救いです。
 この間、別のコンピューターを使用して仕事をしていますが、処理速度が遅いので、今年中に新しいマシンを導入したいと思っています。
会議
3月28日(月)
 都内で会議があったため、朝早くからラッシュアワーの中を都内に出かけました。首都圏は計画停電の影響はあるものの、徐々に日常の生活に戻りつつあります。電車も一部運休している路線もありますが、混乱もなく目的地に到着することができました。しかし気のせいか、よく利用する列車が、震災以前よりやや揺れが大きく、また聞きなれない金属的な摩擦音がしていました。列車の運行には支障がない範囲で、レールなどにひずみが生じているのかも知れないな、などと想像しながら満員の電車に寝不足な状態で揺られていました。
 会議は、その施設にとってはとても重要なもので、私共にとっても責任の重いものです。しかし、私共を指名していただいたこと自体、とても名誉なことだと思っています。しばらくの間、この会議に出席することになります。午前中で終わって、表に出ると本格的な春の到来を思わせるような、穏やかなよい天気でした。東京では今日、桜が開花したそうで1週間ほどで満開になるだろうとのことです。しかし、天気とは裏腹に明るい気持ちにはとてもなれません。
 施設の玄関に出ると、ボランティアスタッフ(?)と職員の何人かが、通りがかりの人々を相手に、施設内の小さなワークショップ用のツール(?)などを利用して、デモを行っていました。計画停電の影響で、施設は臨時休館中です。しかし、それでも「できることをやる」施設の姿勢に敬服するとともに、このような施設に、少しでもかかわれることを、とても誇りに思いました。
 星空を届けて、少しでも元気になってもらう立場の自分が、いつまでも暗い気持ちでいてはいけないなと、反省するとともに、少しだけ元気をもらって帰ってきました。

 年度末のせいか、GWから夏休みにかけての移動式プラネタリウムの問い合わせが多かった1日でした。外出しているときは、携帯電話のほうで受けていますが、会議などで、電話に出れないときには着信履歴をみて、こちらから折り返しお電話をさせていただきます。ご不便をおかけしますが、どうぞよろしくお願いいたします。
計画停電の新しいグループ分け
3月28日(月)
 計画停電は、今日から新しいグループ分けで始まりました。私共のグループは、予定では朝早くから停電でした。そのため、継続中のCGのネットワークレンダリングの作業を、午前0時頃中断しました。中断のコマンドを送っても、4000×4000ピクセルの画像1枚出力するのに、今取り組んでいるものは4時間から6時間かかるので、それからでないとシャットダウンができないためです。しかし、その後になって、今日は停電しないとの情報が流れたので、早朝にレンダリングを再開しました。2時間前の発表では、私どもが今取り組んでいる仕事は、物理的に対応ができません。
 昨夜は、その関係で数時間ごとにパソコンの状態をモニターしなくてはならず、朝から睡眠不足でした。当分の間、停電のスケジュールをにらみながらレンダリングの作業を進めることにしています。
エドウィン・ハッブル
3月24日(木)
 地上約600キロメートルの、地球周回軌道をまわりながら観測を続けている、ハッブル宇宙望遠鏡のことを調べています。以前に作成したハッブル宇宙望遠鏡のオブジェクトなどを利用して、いずれ新たにCG動画映像などを作るためです。
 この望遠鏡の名称はアメリカの天文学者であるエドウィン・パウエル・ハッブル(1889-1953年)にちなんで命名されました。ハッブルは私たちの銀河系のほかにもたくさんの銀河が存在することや、それらの銀河が、その距離に比例して、お互いに遠ざかる速度も速くなることを発見しました。宇宙が膨張していることの直接的な証拠であり、現代の宇宙論の基礎を築いた人物です。
 顔写真などは何点か残されていますが、サイズが小さく、解像度も低いため、ここ2日ほどかけて、写真をベースにして肖像画を描きました。右の画像がそれです。今後のプラネタリウムの投影素材として、また、依頼されている講演会での映像資料として使用する予定です。古い時代に活躍した人物の肖像画を描くのは、これで5人目くらいですが、今後もこれらのコレクションを増やしていきたいと思っています。
 すでに一度実現していますが、最終目標は、常設館向けのプラネタリウム番組を丸ごと1本、デジタルコンテンツとして制作し、それをシリーズ化することです。本来はチームで行う仕事ですが、今後の様々な要素を視野に入れて、一人で取り組むつもりでいます。
モグラ?
3月23日(水)
 先日、いつもの小川を散歩していた折に、草の上に盛り上がった土が動いているのに気が付きました。中にモグラでもいるのだろうかと思い、珍しいのでカメラを構えて出てくるのを待っていました。警戒されたのか、しばらく待っていても出てきませんでした。気がつくと、いたるところに盛り上がった土の跡がありました。
 小川では、カワセミたちの恋の季節が始まろうとしているようです。気が重くなるような毎日が続いていますが、深呼吸してまわりを見渡すと、いつの間にか春がすぐそこまでやってきているようです。土が盛り上がってモコモコしている様子は、なぜか微笑ましく、少しばかり癒されて、元気が出ました。
 震災が起きてから、自分には何ができるのだろうかと、いろいろ考えていました。今、私共が取り組んでいる仕事は、今回のような災害時には、逆風にさらされます。しかし、徐々に日常生活が取り戻せるようになったら、満天の星空を見ていただくことで、少しでも元気を取り戻すきっかけとして、お役にたてればと思っています。
CG納品
3月22日(火)
 依頼されていたCGが完成したので、外付けのハードディスクに保存してクライアントに納品に行きました。地震発生以降、外出を控えていましたが、久しぶりに電車に乗ってみると計画停電などの影響が随所に見受けられました。電車の中は広告が減っており、また蛍光灯も間引きされていました。横浜駅構内も節電のため暗く、エスカレーターも一部が停止しています。私鉄も各駅停車のみの運行で特急や急行はありませんでした。当分の間は、このような状況が続くのでしょう。今日は気温が低く、冷たい雨が降っていました。
 今回の地震による被害は、思わぬところにも被害が広がっていました。関係者と連絡を取り、被害の実態を聞いたところ、想像していた以上の被害でした。受話器を置いたとたん、がっくりと肩を落としてしまいました。しばらくの間、茫然としていました。気が重い状態が続いていますが、放置しておくことはできません。前を向いて進んでいこうと思っています。
3月19日(土)
 ここ数日間、計画停電のスケジュールをみながらCG制作に取り組んできました。今取り組んでいるのは、特に扱いが難しいとされるボリウムレンダリングで、煙を自在に表現できるようになるのが現在の課題です。レンダリングに時間がかかること、パラメーターの設定が複雑でイメージ通りの表現が大変であることなどが困難な要因です。さらにプラネタリウムで使用する映像はドームマスターというフォーマットを使用するため、魚眼レンズで見たような表現が必要です。平面スクリーン用の画像では何の問題も生じなくても、ドームマスターにすると不具合を生じることがたびたびです。これらをすべてクリアーして、イメージ通りの表現ができるようになるまでには、かなりの労力と工夫が必要です。
 やっとイメージ通りの映像が完成しました。右の画像は、スペースシャトルの打ち上げ直後のシーンを表現した動画の一部を切り出したものです。ローリングしながら上昇を続けます。2本の固体燃料ロケットブースターからの煙と、3機のメインエンジンの煙を、上記の課題を全てクリアーしながら、その振る舞いまで含めて表現しています。
 ドームマスターフォーマットのため、画面の中心がドームスクリーン上の天頂になっています。CGの映像ですが、テストで出力した動画をチェックしていても、本当のシャトルが打ち上がって行くような感じで、スケール感が出ています。パラメーター設定の特徴や、ドームマスターフォーマットに変換するときの問題点などを把握してしまえば、手間はかかりますが、多彩な表現ができるようになります。オーダーされているCG制作の進行状況を見ながら、しばらくはシャトルをテーマとした一連の動画の制作を続ける予定でいます。
地震の被害
3月18日(金)
 連絡が途絶えていた兄弟の一人とやっと連絡がつきました。私共が想像していた以上の被害でした。昨日やっと水道と電気が通ったとのことでした。修繕は順番待ちだということです。
 実家でも同じような状況で、高齢の母は毎日不安な夜を送っています。もう一人の家では、いまだに断水が続いているようでした。テレビでは、あまり取り上げられていませんが、茨城県も相当な被害を受けたようです。一刻も早く様子を見に行きたいのですが、高速道路の通行止め、一般道路の損壊、燃料の不足などで、往復するのは無理があります。今は電話で連絡を取るだけにとどめています。それにしても、皆が口をそろえて、このような大きな揺れはいまだかつて経験したことがないと言っていました。横浜でもかなり揺れましたが、それ以上だったのでしょう。
 横浜では、昨日初めて1日に2回の計画停電がありました。それに合わせて仕事のスケジュールを組んでいます。ネットワークのつながり具合も悪く、昨日はほとんど利用できませんでした。しかし被災地のニュースや話を聞くたびに、ぜいたくは言っていられないと感じています。目頭が熱くなることがしばしばです。
 仕事のほうも停滞気味ですが、電気が通ると、ひたすらCG制作に取り組む毎日です。おかげさまで、難物である煙の扱い方にもかなり慣れてきました。このような状況の中で、今何ができるかを考えながら毎日を過ごすことにしています。
計画停電3月16日
3月16日(水)
 計画停電が昨日から実施されています。私共の地域は第1グループのエリア属しています。しかし、実際には、私共のエリアは停電しませんでした。区役所付近は停電していたところから、同じグループ内でも場所により異なるようです。区役所の車が、すぐ近くを走って停電を予告していました。混乱しているようです。逆に今日は、私共のエリアが停電しましたが、区役所の電気はついていました。信号機も場所により消えていたり、作動していたりとさまざまです。
 予定されていた時間で正確に停電になるわけではなく、その時間内で停電するので、実際には何時から何時まで停電するのかはわかりません。復帰時は、いきなり通電するので、各機器の電源プラグを抜いておくか、機器の電源を落としておかないと、火災を誘発したり、機器にダメージを与えそうです。
 ガソリンスタンドは、朝から長い行列です。それが道路の渋滞の原因になっているようです。スーパーでは、品薄の状態が続いており、こちらも長い行列です。花粉の飛散も多く、目が開けていられないほどになってしまいました。
 停電の状況を見ながらCG制作の時間を確保しています。混乱はしばらく続くことになりそうです。
計画停電
3月15日(火)
 ガソリンスタンドは給油のための長い行列ができており、給油が困難な状況です。今朝は早く起きて、1時間ほど歩いたところにあるスーパーに買い物に出かけました。車での移動は最低限に抑えなくてはなりません。近所のスーパーは品物が少なく、またすぐに閉店してしまいます。そのスーパーも開店前から長い行列ができてしまいました。横浜でも日用品の調達が困難な状況になっていますが、心理的な影響も大きいと思います。
 東京電力から発表された計画停電にともない、今日は午後から停電が予定されています。しばらくの間は、この停電のスケジュールに合わせて、仕事のスケジュールを組み立てなくてはいけませんが、停電の予定がはっきりしないため、ニュースから目が離せません。しばらくは、CG制作を中心に仕事を進めていく予定にしていますが、停電に合わせてコンピューターをシャットダウンしなくてはいけませんので効率はよくありません。被災された方々のことを思えば、ぜいたくを言っている場合ではありません。
 当面の間、このページも地震に関連した、私共の近隣の横浜の状況を発信していくことになるかと思います。
ハードウエアチェック
3月13日(日)
 大きな揺れを経験したプラネタリウム投影機が正常に作動するのかどうか、恐る恐る運搬用のケースから取り出し、動作をチェックしました。正常に動作しているため、安心しました。他の機材についても大丈夫なようです。
 連絡が途絶えていた実家のほうとも、やっと連絡が取れるようになりました。大変だったようです。つい先ほどまで停電していたようで、やっと電気が使用できるようになったが、水道のほうは、まだ断水が続いているとのことでした。ひとりは、まだ避難中です。テレビでの報道を見ていても、身につまされます。通行止めが解除されたら、一度様子を見に行かなくてはいけないと思っています。
東日本巨大地震
3月12日(土)
 被災された皆様には、心からお見舞いを申し上げます。私共の実家、親戚ともいまだに連絡が取れていない状況です。高齢の母、兄の状況、そしてひとりは、海岸から目と鼻の先に住んでいます。近隣の港は津波により冠水してしまったようです。避難していることを願っています。とても心配しています。
 昨日の午後は近くの図書館で、本の検索をかけていました。揺れとともにパソコンの電源が落ちてしまいました。これまで経験したことのないほどの大きな揺れと長さでした。図書館のスタッフの避難誘導は適切でした。本棚から離れるようにとのアナウスとともに、すぐに停止したエレベーターの確認を行っていました。その後、すぐ停電してしまいました。
 急いで自宅に戻り、被害状況を確認しましたが、自宅はたいしたことはありませんでした。それ以降、横浜では停電が夜8時頃まで続きました。何もできない状態でした。皮肉なことに、空が暗かったため月明かりがあるものの、星が良く見えていました。
 今日は、都内で移動式プラネタリウムの投影の予定が入っていましたが、早朝に中止(その後、延期して実施することになりました。)の連絡をいただきました。楽しみにしていただいていたので残念です。
 被災された皆様がこの悲劇を乗り越え、1日も早く元の生活が取り戻せることを願っています。

(・・・その後、夕方になり、実家、親戚と連絡が取れ、無事であることが確認されましたが、建物の一部などにダメージを受けたようです。)
移動式プラネタリウム(広島ビッグアーチ Jリーグ開幕戦キックオフ前 デオデオ×スカパーイベント! 3月5日)
3月6日(日)
 Jリーグ開幕戦、サンフレッチェ広島Vs.ベガルタ仙台のキックオフ前イベントとして「デオデオ×スカパーイベント!」が3月5日に開催されました。場所は広島ビックアーチ場外お祭り広場です。移動式プラネタリウムのほか、宇宙飛行士写真撮影会、Panasonic 3Dビエラ・ディーガ体験会などがイベントのプログラムです。
 今回は、屋外に仮設された巨大テントの中に、移動式プラネタリウムを設営しました。室内での実施が原則の移動式プラネタリウムですが、屋外でも実施したいという要望はこれまでにもあり、条件を満たす場合に限って何度か実施しています。今回のテントはとても良くできており、移動式プラネタリウムの投影には、なんの問題もありませんでした。
 当日は春の陽気のとても穏やかな天気で、開幕戦には絶好の条件でした。まるでお祭りのようにたくさんのサッカーファンで賑わいました。事前に整理券を配布して、5回の投影を行いました。5回分の整理券は、午前中にはすべてなくなってしまいました。今回の投影を担当したのは河合準子さんです。投影前にスカパーチャンネルのPRも行っています。企業とタイアップして投影前にPRを行うのは、とても効果があると思いました。
 開幕戦当日の早朝から設営を開始し、10時から投影を行い、14時のキックオフから大急ぎで撤収を始めました。試合が終了すると、大量のファンが競技場から出てきて、大変なことになるからです。忙しかったですが、とても興味深く貴重な体験でした。
 前日に広島入りしました。現場を下見したあとは時間が取れたので、平和記念公園などを散策したあと、名物のお好み焼を食べに行きました。広島に行くたびに、お好み焼を食べますが、今回は広島風お好み焼の発祥のお店となった「みっちゃん総本店」に行きました。
 昭和25年に「三笠屋」の名前でお好み焼の屋台を出したのが始まりといわれています。その後、さまざまなアイディアを盛り込むことで、現在の広島風お好み焼に至っているようです。総本店は3月3日にリニューアルオープンしました。運の良いことに、お好み焼を誕生させた店主にお会いできたので、お店の前で記念写真を撮影させていただきました。久しぶりに食べた、本場の広島風お好み焼は、とてもおいしかったです。
 往復の高速道路は、2月26日のところでも書いた、伊勢湾岸道路、新名神高速道路を利用して時間を短縮しました。新名神高速道路は、人家の少ない山の中を貫いているので、夜に走行すると星空がとてもきれいです。特に、甲賀や信楽付近は、まるで「星空のハイウエイ」と表現したくなるような、星空の中を走る高速道路です。甲賀PAで冬から春先の星空を楽しみました。疲れましたが、とても楽しいイベントでした。
広島ビッグアーチ お祭り広場の様子 投影を待つ入場者 みっちゃん総本店店主と記念写真
「小田原星空ミュージアム」放送終了
3月2日(水)
 「FMおだわら」で、昨年の4月から毎週水曜日に放送していた「小田原星空ミュージアム」の放送は、本日の放送が最終回でした。最後の放送は仕事が入っていたため、聴くことができませんでした。
 パーソナリティーの牧いずみさんと、1年間にわたって星空の話や、宇宙開発、天文現象などについてお話をさせていただきました。私共の都合により、ちょうど1年で一区切りとさせていただきました。ラジオでの星の話は、これまでにもさまざまな局で経験をさせていただきましたが、レギュラーで1年間、私共で内容を決めて自由に放送をさせていただいたのは、とてもよい経験となり、また勉強にもなりました。今後は、これらの経験をプラネタリウムの解説にも活かしていきたいと思っています。
 ローカル放送での番組であり、聞くことができる地域も限られていましたが、1年間聞いていただいた方々にはお礼を申し上げたいと思います。ありがとうございました。
移動式プラネタリウム(町田市子どもセンター ぱお 2月27日) 
2月27日(日)
 建物がモンゴルの草原に設営される遊牧民のテント「パオ」に似ているところから、「ぱお」という名前がついたそうです。こどもたちが利用する町田市の公共施設です。今日は、ここで移動式プラネタリウムの投影をさせていただきました。事前募集制で3回の投影を予定していました。すべて定員に達したようですが、インフルエンザの影響などで、当日のキャンセルなどもあり、各回満席にはなりませんでした。
 以前、私共の移動式プラネタリウムをご覧いただいた観客の方が、センターのスタッフの一人と知り合いだったらしく、今回のイベントを企画するきっかけとなったようでした。観客の方から、口コミで広がったことを嬉しく思った次第です。
 今日の投影ではNHKの国際放送局のクルー3名が、私共の搬入から投影までをテレビカメラに収録し取材されていました。メガスター関連の番組の一部に使用されるようです。国際放送局ですので、国内向けの放送ではなく海外向けのようです。私共が使用しているプラネタリウム投影機、メガスターゼロに関してもコメントをさせていただきました。
 25日までの兵庫県での投影の疲れが少し残っていたらしく、また、昨日あたりから本格的な花粉症モードに入ったせいか、3回目の投影の完成度が、少し納得できませんでした。1回1回が真剣勝負ですので、少しでも気を抜くとこのようなとこが起きます。反省しなくてはなりませんね。
移動式プラネタリウム(やしろこどものいえ 兵庫県加東市 2月24日から25日)
2月26日(土)
 兵庫県の加東市社(かとうし やしろ)にある児童館「やしろこどものいえ」で2月24日(木)から25日(金)までの2日間、移動式プラネタリウムの投影を行いました。同館では新築した多目的室がこのほど完成し、そのオープニングイベントの一環として、私共に声をかけていただきました。イベントのコーディネートは、加東市社庁舎の福祉部子育て支援課です。加東市内の全ての幼稚園・保育園の年長組の園児に私共のプラネタリウムをご覧いただきました。近隣にプラネタリウム施設のない地域では、移動式プラネタリウムは、大きな威力を発揮すると思いました。
 プラネタリウムの常設館に勤務していた時代には、幼稚園・保育園向けに数え切れないほどの投影をこなしてきました。移動式プラネタリムでの投影を開始してからも、これまでにかなりの投影経験を蓄積しました。しかし、今回は連続して2日間、それも市内のさまざまな幼稚園・保育園の投影を行ったことで、さらに投影スタイルの方向性が明確になったように感じました。
 常設館での投影と異なり、移動式プラネタリウムでは、星が出てくると園児たちが興奮して、大騒ぎとなり収拾がつかなくなることがあります。こどもの頃、プラネタリウムで満天の星空を見るだけでも、貴重な体験ですので、それはそれでかまわないのですが、解説する側としては、できれば最後まできちんと話を聞いてもらえることが何よりです。園児たちの心をひきつけ、あきさせないで星空を見てもらうには、どのような解説が適切なのか、これまで以上に、自信が持てるようになったことは、大きな収穫でした。
 これまで、関西方面に移動する時には、東名高速を利用していました。しかし、今回は豊田ジャンクションから伊勢湾岸道路、新名神高速道路に抜け、京都の手前の草津ジャンクションで再び東名高速に合流するルートを利用しました。途中で事故渋滞に巻き込まれましたが、それでも東名高速でこの区間を走るよりも、30分近くも時間を短縮できました。渋滞に巻き込まれなければ、さらに短縮が可能かと思います。
 「やしろこどものいえ」では、この夏にも投影が予定されています。加東市そして館のスタッフの皆様と、再会することをお約束して帰ってきました。初めて訪れる街であるため、どのような所なのか、まったくイメージがつかめません。たくさんの雪が降るのかと思い、タイヤチェーンも携帯しましたが、まったくイメージが異なりました。瀬戸内海の温暖な気候の場所でした。
LW3Dの出力結果
2月21日(月)
 下の2月20日のところで書いた、LightWave 3Dの出力結果の不具合の件ですが、今日、丸一日かかって原因を突き止めました。出力されるファイルのフォーマットを示す拡張子が、いつの間にか抜け落ちていて、WindowsのOS側で、何のファイルか認識できなくなっていたためでした。この設定の部分は、今までなら、設定しなくても暗黙のうちに画像ファイルとして出力されていたので、問題なかったのですが、ある時から突然に、認識されなくなりました。いろいろ調べていくと、認識される場合とされない場合があり、状況は複雑でした。このようなトラブルが、実は一番困ります。3Dソフト側のファイルを出力するためのコマンドが壊れたのかとも推測しました。ソフトの再インストールも視野に入れながら作業をしました。再インストールとなると、ネットワークレンダリングを行うための、他のコンピューターにも影響してくるため、トラブルとしては深刻になります。拡張子まで、厳密に設定するコマンドが用意されているため、それを設定することで、無事解決しました。
 現在は順調に動いています。まさかこのような場面で、1日を費やすとは思いもしませんでした。3Dソフトでは、このようなことはよくあることです。イラストボードにエアブラシで描画しているときには、エアブラシのノズルのつまりで、アクリル系の塗料が飛び散り、99パーセントまで完成していたイラストを台無しにしてしまったことも、たびたびありました。創作活動は、どのようなツールを使用しても大変さに変わりありません。
 高い勉強代になってしまいましたが、これで先に進むことができます。納期が迫っていたCGのサンプルもクライアントからOKをいただいたので、まもなく本番用の4000×4000ピクセルのネットワークレンダリングに入る予定です。
若手・中堅プラネタリウム解説者
2月20日(日)
 一日中、肌寒い曇り空の天気でした。朝から、CGのネットワークレンダリングの出力結果がうまく吐き出せずに、四苦八苦してしまいました。日曜日であるため、テクニカルサポートにも相談できず、メールで症状を伝え、明日以降に返事をもらうことにしました。納期が迫っているため、時間は少し多めにかかりますが、別の方法で回避することにしました。
 今日はなぜか、たくさんのプラネタリウム解説者とメールでやり取りをしました。各地に散らばっている、若手、そして中堅の解説者の皆さんです。ある方は解説に関する質問であったり、ある方は、来年度に予定している仕事の打ち合わせであったり、また、ある方は、これから投影で使用する、私共が作成した映像コンテンツに関するメールであったりします。この年になっても、彼らから頼りにされることに、とても感謝するとともに、ありがたいことだと思っています。
 仕事のことが中心であり、それぞれが組織の一員として動いているので、必要最小限の短いやり取りがほとんどです。しかし、そのやり取りの中にも、彼らのかかえているプラネタリウムに関する課題や悩みが読み取れることも多く、まるで自らの若い頃を鏡に映しているかのようです。
 そのようなことが感じられるときには、必ず励ましのメッセージを添えて、返事を返すようにしています。移動式プラネタリウムの現場に出ていたり、都内で打ち合わせをしているときなどは、すぐには返事ができませんが、それ以外の場合は極力早めにメールを返すようにしています。
 指定管理者制度の導入などに伴い、若手・中堅のプラネタリウム解説者の働く環境は、私共の時代と比べると厳しさを増しています。それでも、プラネタリウム解説者を志し、将来もその道で頑張りたいという解説者もたくさんいます。リニューアル・オープン・ラッシュで、プラネタリウムのブームのようにも思われているような面もありますが、その一方では、役目を果たしたとして、閉館をする館もあります。
 ある時、突然職場を失う恐怖を、若い頃に私共も一度経験しています。その時の話は、「星雑記」に記してあります。彼らには、逆境に負けることなく、立派な解説者に成長してもらいたいと思います。
花粉症
2月19日(土)
 いよいよやってきたような感じです。目がしょぼしょぼ。絶えず体がだるく、ときどき眠気が襲います。頭もぼーっとしており、考えが散漫になります。鼻がムズムズして、くしゃみは体にダメージを与え、ひどい時には腰痛まで併発してしまいます。毎年のことで、これから桜の花びらが開くころまで続きます。これを乗り越えないかぎり、春はやってきません。以前は、かかりつけのお医者さんに薬をもらっていたこともありましたが、最近は行っていません。
 仕事の合間にコーヒーを入れます。そのコーヒーを入れたこと自体を忘れ、再び別のコーヒーを入れます。砂糖も入れ忘れていることがしばしばです。危ないですね。花粉症のせいかどうかはわかりませんが、このところ、朝夕の散歩でも、草花や小鳥、そして空の雲を見ても何とも思いません。ハッと気がつくと、仕事のことをはじめ心配ごとばかりを考えています。気持ちにも余裕がなくなってきている証拠でよくありません。
 早く桜の花が咲く頃になり、鎌倉の桜を見にいける時間が取れるとよいと思います。まあ、仕事にしても、体調にしても、そして気持ちについても、波がありますので、このような時はあまり気にしないで、流れにまかせましょう。何も考えずに寝るに限ります。
子どもが幸せになる学校
2月17日(水)
 「子どもが幸せになる学校−−横浜サイエンスフロンティア高等学校の挑戦」という本(菅聖子著、株式会社ウェッジ社刊)が、昨年12月に発売されました。横浜市が94億円という巨費を投じて、横浜開港150周年記念事業として2009年の4月に開校した同校の、開校までの経緯から現在までが、関係者や生徒へのインタビューなどを通して、ドキュメントで描かれています。
 スーパーアドバイザーの和田昭允氏(はまぎんこども宇宙科学館館長で、私共の元上司)、常任科学技術顧問の小島謙一氏(横浜市立大学名誉教授)、そして開校までの準備に深くかかわった横浜市教育委員会の開設準備室の内田茂氏(現 教育委員会事務局 担当理事・総務部長)、準備室スタッフ陣、伝説の校長先生佐藤春夫氏など、インタビューや取材を通して、科学を軸にした全国でも極めてユニークな同校の取り組みが、詳しく紹介されています。
 私共も科学技術顧問の一員として、いつくかの場面に立ち合わせていただいたために、これまでのことを思い出しながら、一気に読んでしまいました。今年4月に入ると、やっと1年生から3年生までがそろいます。同時に、一方ではトップクラスの進学校をめざす同校の真価が問われることにもなります。
 開設準備に奔走した関係者、先生やそれをバックアップする事務系スタッフ、サポートするスーパーアドバイザー、科学技術顧問、保護者、そして生徒たち。そのすべての関係者がこの学校が好きで、大切に育てようとしているということが、皆の熱い想いであり、生徒以上に大人たちのほうが、同校に関係することで、幸せを感じているのかもしれない。と、著者の結びの文章に出てきます。
 これまでもたびたび、同校に足を運んでいますが、「こんにちは!」と笑顔で明るく挨拶をしてくれる、生徒の皆さんや先生方の活気に満ちた態度などからも、そのように感じています。先端科学技術の知識を活用して、世界で幅広く活躍する卒業生たちが、この学校からたくさん巣立ってもらいたいと願っています。
移動式プラネタリウム(新潟県立歴史博物館、新潟県立自然科学館との共催事業 2月11日から13日)
2月14日(月)
 
新潟県立歴史博物館 イベントのポスター 入場中の様子 科学館解説陣のリハーサル風景
 新潟県立歴史博物館(長岡市)で「歴史博物館で星空授業−プラネタリウムがやってくる−」と題して、移動式プラネタリウムの投影を行いました。新潟県立自然科学館(新潟市)との共催事業です。自然科学館では現在、プラネタリウムの更新工事を行っており、3月19日(土)にリニューアルオープンの予定です。この間、星空を投影できないので、歴史博物館との共催で、リニューアルのPRも兼ねて、星空を投影するイベントを企画しました。その手段として、私共に声をかけていただき、3者がタイアップして投影を行ったものです。
 歴史博物館では、縄文時代の展示に力を入れているため、今回の投影では、当日の夜9時の星空に加えて、5000年前の長岡市の同日、同じ時間の星空も投影し、その違いを体験していただきました。
 歴史博物館は、街の中心部からは少し離れた場所に位置しています。高台にあり車でのアクセスが中心となります。連休中とはいえ、今年の大雪で、この時期に果たしてお客様に来ていただけるのだろうかと、私共はとても心配していました。しかし、その心配は無用に終わりました。特に初日は、雪が激しく降ってきたりやんだりと、目まぐるしく変化する天候の中、開館時間前から行列ができたそうです。これには、歴史博物館のスタッフの皆様の方がびっくりされていました。その勢いは、最終日まで続き、結果として、合計18回投影したうちの17回が満席となりました。残り1回は満席にならなかったものの、それも満席に近い状態でした。このイベントを実施したことで、2月のこの時期としては、驚異的な入館者数を記録したようでした。
 メディアの取材もたくさんありました。新聞社が数社、インターネットの情報発信サイト、ケーブルテレビなどです。特に2月13日の新潟日報に、このイベントの様子が大きく取り上げられたため、13日には5回の投影予定のところを急遽1回追加しました。
 カップル、幼児を連れたファミリー層、そして年配の方まで多彩な客層となり、これに関しても博物館のスタッフの皆様は、驚かれていた様子でした。「投影が終わってドームから出てくるお客様のほとんどが、とても良い表情をされていますね。」とスタッフの方がコメントをされていたのが印象的でした。私共としても、大役を果たせて一安心でした。
 今回は新潟県立自然科学館の解説陣にも、移動式プラネタリウムの解説に加わっていただきました。常設館での解説とは、隔たりがあるため、かなり戸惑っていたようでしたが、投影の合間に何度もリハーサルを行った関係で、とても良い解説となりました。緊張していたようでしたが、そこは解説者。解説を始めると自分のペースで解説をされていました。解説スタッフの皆様にとっても貴重な体験となったようです。
 厳冬期の長岡市での投影は、私共にとっては貴重な体験となりました。タイヤチェーンを装着したり、はずしたり、大変でした。地元の方々がスタッドレスタイヤを利用している意味をいやというほど、思い知らされました。しかし、関東地方に住む、私共にとっては、保管場所なども配慮すると、年に数回しか使用しない、スタッドレスタイヤよりも、チェーンの方が良いと思っています。
 高速道路は、往路はチェーン規制がありませんでしたが、土樽パーキングエリアを過ぎたあたりから雪が激しくなり、路面も白くなっていました。しかし、そのまま長岡まで到達できました。復路は、小千谷・塩沢石打間でチェーン規制がかかっていたため、プラネタリウムのハードウエアに負担を与えない程度の低速で走行しました。しばらく高速道路を走っていると「低速車あり」の表示が出ていました。前方で作業車でもいるのかと思いましたが、いつまでたっても追いつかないので「・・・ひょっとしてあの表示って私たちの車のこと??」と気が付きました。でも、チェーンを装着して、機材に負担をかけないようにするための措置です。仕方がないでしょ・・・。と開き直りながらも、安全に注意して走行しました。準備も含めて、4日間という短い期間でしたが雪国の生活を垣間見ることができたのは、貴重な体験でした。
 歴史博物館、自然科学館のスタッフの皆様には、大変親切に対応していただき、頭が下がる思いでした。大変でしたが、とても楽しく、思い出に残る4日間でした。

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